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2018ステファーノ新製品の全貌 vol.2 ステファーノ攻H177SP

私がチームステファーノに加入してから約1年7カ月たちました。すぐにシマノのロッド企画部門とスナイパー釣法に適した竿の開発に着手し、ようやく今年、皆様に自信を持ってすすめられる竿ができあがりました。その名も「ステファーノ攻H177SP(以下SP)」です。今回はこの竿の詳細について解説します。

 SPは必ずしもスナイパー釣法に特化した竿ではありません。通常の方にも違和感なく使っていただける竿に仕上がっていますので、竿の仕様や調子などを理解いただいたうえ使用いただければと思います。

SPのスペック&テクノロジー

 まずSPの特長を語る前に、素材特性や最新テクノロジーを駆使した機能などについて説明しておきましょう。

 本体は高感度、軽量カーボン素材を使用。これにシマノ独自の製造方法により、ネジレ、つぶれ、曲げなどに対する高強度化を追求した「スパイラルX」に高強度素材ナノアロイテクノロジーをプラスした「スパイラルXコア」、「ナノピッチ」テクノロジーを採用。

 穂先はカーボンテープで補強した「ハイパワーXソリッド」採用の激短カーボンソリッド。加えてCI4+のリールシート、穂先には「Xガイド」など、いずれもシマノの最新ロッドテクノロジーを細部にわたって搭載しています。

 手感度、目感度は言うに及ばず、操作性にも優れた竿に仕上がっています。

▲ 目感度に優れた穂先はキャスト釣法にも最適

▲ 穂持からバットのパワーはフッキング力にもひと役

ステファーノ攻177SPの詳細

 スナイパー釣法の第一人者、鈴木孝監修により誕生した攻撃型のカワハギ竿。激短カーボンソリッドに加え、スパイラルXコア、ナノピッチなどのシマノ最新テクノロジーを搭載。ステファーノ初となるトリガー付きのマルチパーミングタッチCI4+シート、カーボンモノコックグリップを搭載。目感度と手感度の両立、宙から底、キャスト釣法にまで対応するオールマイティな操作性、良型にもひるむことのない強度とパワーなど、これまでのカワハギ竿にはない独特な調子とバランスを実現した。発売中。


▲ トリガー付きはステファーノシリーズ初


▲ 激短ソリッドにXガイド付き


▲ これも初搭載のカーボンモノコックグリップ


▲ バットを長めに取ってあるのも特徴


SPの調子と特長

 SPはスナイパー釣法に適した数かずの特性を持ち合わせています。一つ一つを詳しく説明しましょう。

トリガーの採用
 スナイパー釣法に限らず、カワハギ釣りでは仕掛けをキャストすることが多くなります。好みにもよりますが、私はトリガーに指をかけて投げるタイプなので、この竿にかぎっては採用しました。
CI4+採用のリールシートなので、重さ、感度に関しては従来のステファーノシリーズとほとんど変わりません。ただしバット長に関しては、スナイパー釣法向きにやや長くなっています。

カーボンモノコックグリップ
 スナイパー釣法では右利きの場合、右手でリールを支え、左手で竿尻を持つスタイルとなります。手感度アップのためカーボンモノコックグリップを採用することで、これまで右手でとらえていたアタリを左手の竿尻でも感じることができます。
これは実際に体験してみないと分からないかもしれません。カワハギがエサをついばむチリチリ、カリカリという穂先に出にくい触りやアタリをカーボンモノコックグリップが伝えてくれるのです。
 スナイパー釣法ではない方も同様です。竿尻を脇の下に挟んだり肘下で支えるスタイルの方でも、同じようなアタリをカーボンモノコックグリップが伝えてくれるはずです。

激短カーボンソリッド
 激短カーボンソリッドの素材は感度だけではありません。スナイパー釣法に適合させるため、従来のステファーノシリーズに比べ、長さで3割短く、重さで4割軽くしてあります。
 これにより穂先が軽く、重心が手元部分に寄るので操作性がよくなりました。本体自重87グラムは数字だけ見ると超軽量とまではいえませんが、バランスに優れているので持ち重り感はまったくありません。

▲ スナイパー釣法での操作性は抜群

剛と柔を持ち合わせた調子
 SPの最大の特長が竿全体の調子にあります。カワハギ竿は大きく分けて軟調子と硬調子に分かれますが、SPはいずれの欠点も補い、長所を引き出した調子となっています。
 詳しく言うと、軟調子の竿は目感度に優れる反面、手感度に劣るのが特徴。硬調子の竿はその逆となります。
 SPの穂先は先径1.2ミリの激短軽量ソリッド、これが柔の目感度です。これに穂持ちから胴にはステファーノSSのMHに相当するパワー、胴からバットにかけてはHに相当する硬さを持たせてあり、感度、フッキングパワー、操作性などがアップ。これが剛のパワーと手感度です。
 つまり剛から得られる手感度と柔から得られる目感度を両立させることで、軟調子と硬調子の欠点を補い、長所を両立させているのです。
 これをスナイパー釣法に当てはめると、船下の宙から底を狙う縦の釣りでは触りや前アタリを取る手感度、キャストしてカーブフォールや集寄を使う横の釣りでは穂先に出る目感度となるわけで、SPはいずれの釣り方にも適したオールマイティな調子となるわけです。

▲ 絶妙なバランスで魚を暴れさせずにヤリトリできる


▲ 釣具店でのイベントも多くのカワハギファンが来場

 SPは高感度、伝達スピードの速さ、パワーと強度、操作性、バランスなど、カーボンロッドの特性をシマノの最新テクノロジーにより最大限に引き出した竿です。これまでにないカーボンモノコックグリップの感度、どんな釣り方にも合うSP調子などと合わせて、ぜひ一度体感していただきたく思います。

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PROFILE プロフィール

鈴木 孝(すずきたかし)

1963年生まれ。カワハギをはじめ、マルイカ、湾フグなど「アタリをとる釣り」に精通。東京都江戸川区在住。釣り歴45年以上。幼少のころから様ざまな釣りに親しむ。船釣りは中学生のころから自宅から近い浦安の吉野屋に通い詰め、ハゼ、シロギス、カレイなど江戸前の小物釣りを楽しむ。現在はカワハギを中心にマルイカ、アナゴ、フグなど釣行は年間70回以上。カワハギ歴は約15年以上。2007年ごろから競技に重点を置くようになり、様ざまな大会に出場するようになる。主なタイトルは2015シマノステファーノグランプリ優勝。シマノインストラクター、チームステファーノ&くろしおマスターズ所属。