2020/11/30
コラム
富所潤&吉田昇平が攻略する大阪湾船タチウオゲーム【即掛けテンヤタチウオ】
四季折々の釣り物をシマノの最新タックルで狙う。
大阪湾船タチウオ最盛期。2020年秋の傾向と対策を指南していただくべく、
シマノインストラクターの富所潤氏と、タチウオ三銃士の1人・吉田昇平氏とともに神戸沖へ。
例年、傾向がかわる船タチウオシーンだが、今年はリアクション系の釣りが強いとのことで、
タックルセレクトも重要。
連日好釣果が聞かれる同エリアだが、いったい2人はどういった攻めを見せてくれるのか?
シマノ最新アイテムを引っさげ、いざ出陣!
取材日は10月下旬。日曜日というタイミングで、ポイントの神戸沖も大船団。釣り人がひしめきうあう中で、いかに釣果を伸ばしていくか。実践してもらったのは、イカ先生こと富所潤氏と、ヨッシーの愛称で親しまれるタチウオの名手・吉田昇平氏。
兵庫・明石の海蓮丸から出船し、ポイントの神戸沖に到着したのは6時過ぎ。前日の情報では、朝イチから午前の時合が最もアツく、集中して釣っていきたい時間帯だ。そんな中、タチウオのいる層をいち早く把握し、アタリがでればすぐに掛けていく「即掛け」スタイルで、数を稼いでいく2人。
例年、タチウオの傾向がかわる大阪湾だが、今シーズンはこの即掛けがキーになっている。事実、何度も釣行している吉田氏は、リアクションでアタリを誘発し、初期アタリを即掛けするスタイルがマッチして、圧倒的な釣果を上げている。
具体的な2人の攻め方は別項を参照していただきたいが、富所氏が実践する「巻掛(まきがけ)」も即掛けスタイルで、アタリがあれば巻いて掛ける釣り。どんどん掛けていき、追わせて追わせてフッキングするという釣り方で、吉田氏が実践する方法と理論は同じ。
そんな即掛けスタイルを実践するために必要なのが、攻撃的な竿とテンヤのローテーションだ。
ロッドは両者ともに9:1調子のモデルを使用。超先調子のため、竿がテンヤのアクションを吸収せず、キビキビとした動きをだしてくれるので、1日通して誘っていても疲れ知らず。また、両者が使用していた「サーベルマスター XTUNE テンヤ」は高感度&超軽量のため、さらにアシストをしてくれる。
また、テンヤに関しては、ワンタッチでイワシをセットできる「サーベルマスター 船テンヤ ゲキハヤ」を使用。時間帯に応じてカラーやエサなどもどんどんローテーションさせていき、着実にタチウオからの反応をものにしていった。
そんな状況の中、朝イチのみに限らず納竿直前まで、終始タチウオのアタリを取っていき、良型を含む数釣りを楽しんだ2人。最後には吉田氏に指5本以上の大型もヒットし、大変満足な釣行となった。
この即掛けスタイルだが、このままずっと続くかと言えばそうではなく、今後水温が低下してこればタチウオの活性も変化していくので、パターンもかわっていく。ただ、11月中旬現在の大阪湾では、まだまだこのスタイルがフィットしているので、ぜひ実践を。
狙って釣った感に満足すること必至。テンヤタチウオ釣りの醍醐味を、この秋、体感してもらいたい。
富所氏が実践する巻掛(まきがけ)とは
富所氏が提唱する「巻掛(まきがけ)」とは、字の通り、リールを巻いてタチウオを掛けていく釣法。大きなストロークで竿でフッキングさせるのではなく、リールを1、2回転ほど巻いてフッキングさせる方法。アタリがあったらリールを巻くという、非常にシンプルだが、取りこぼしなく丁寧に数を釣っていくのにマッチする釣り方だ。
例えば、巻掛でフッキングミスをしたとしても、リールの回転数の分(フォースマスター600の場合、巻き上げ長はハンドル1回転で53センチ)しかテンヤが動かないので、タチウオがテンヤを見失いにくく、追い喰いも期待ができる。また、アタった瞬間に掛けていくので、エサ持ちがよいのも特長の1つだ。
ちなみに、巻掛でフッキングに成功してタチウオの重みを感じたら、追い合わせを入れて、電動リールで巻いてくればOKだ。
また、この巻掛に適した竿は、即掛けを実践する場合は、9:1の先調子のタイプがベスト。現在の大阪湾の即掛けスタイルにオススメだ。
なお、巻掛を実践する際に注意してほしいのが、竿を固定すること。アタリがあった時に竿を寝かしてしまうとラインスラックが出てしまい掛かり辛いので、竿は真っ直ぐに持つことを意識すると、さらに釣果UPが期待できるはずだ。
吉田氏が実践する即掛けスタイル
底付近にいるタチウオは、数メートルタナが外れてしまうと口を使わない傾向。そんなタチウオをいかにして釣っていくか、吉田流の即掛けパターンを紹介したい。
タチウオがいるタナを丁寧に攻めるために、誘いの幅は短く鋭く。リールも誘いに合わせて巻くが、1/4回転ほどと、タイトなアクションだ(活性に応じて変更する)。また、誘いの後の止めの間合いは5秒だったり3秒だったり、反応を見て探っていく。
止めた時にアタリがでるが、そのアタリは積極的に掛けていくのが正解。なぜかと言うと、その掛ける動作が誘いになるので、タチウオがどんどん追ってくると考えているから。追わせて追わせて、タチウオの捕食スイッチを入れていくイメージだ。
徐々にテンヤは上がってくるので、アタリがなければまた底から誘い上げる、その繰り返しでOK。タチウオが掛かれば手巻きで数回巻いて、タチウオの重みをしっかりと感じたら、電動で巻き上げるのが正解。そうすることでバラシも防止できるとのこと。
このパターンはリアクションの釣りに特化しており、キビキビとテンヤを動かすことが重要。なので、9:1調子の張りのある竿がぴったりで、吉田氏はサーベルマスター XTUNE テンヤ 91H173を愛用している。
ご覧の通りの、指5本クラスのビッグサイズ! 吉田氏が1日通して実践していた鋭く短いアクションからの即掛けスタイルでキャッチ。サーベルマスター 船テンヤの新色・フラッシュピンク夜光の40号(クリップなし)にサンマエサのセッティング。お見事!
吉田氏が明かす!サーベルマスター 船テンヤ ゲキハヤ
カラーローテーション&クリップチューン紹介
吉田氏が愛用するシマノのテンヤ「サーベルマスター 船テンヤ ゲキハヤ」は、ワンタッチでエサ付けできるクリップ採用の、秒速交換が可能なテンヤ。短い時合をモノにするためのスピーディな展開には欠かせないアイテム、吉田氏はこのゲキハヤを状況に応じてローテーションしたり、チューンしたりしている。
まず、カラーに関して、ゲキハヤにはグローメインのアピール系と、部分的なグロー、非グローの3タイプがあるので、時間帯や活性に合わせて使い分ける。
また、エサのローテーションも必須のため、イワシではなくサンマを使用する際などは、クリップを外してワイヤーで巻くことも。さらに、オススメのイワシのチューン方法として、イワシの頭を斜めに落としてワイヤーで巻き、テンヤ全体のシルエットを小さくする方法も多用する。
船タチウオを制する最新アイテムを公開
サーベルマスター XTUNE テンヤ
テンヤタチウオ専用竿として人気の高い、シマノの「サーベルマスター XTUNE テンヤ」。そのシリーズの中でも、今回富所氏と吉田氏が使用したのは、9:1調子の竿。中でも、吉田氏が使用していた、2020年の最新モデル「91 H173」はタフテック∞+ハイパワーX ソリッド穂先を採用。従来の「91 H160」と比較して穂先はやや硬めの設定だ。
ともにこの9:1調子は、操作性が非常によく、キビキビとした動きをテンヤに伝えてくれるので、リアクションの釣りにマッチ。繊細なタチウオのアタリもしっかりと感じ取り、即掛けしていくことができる、超攻撃的なモデルとなっている。
軽量&高感度のカーボン一体成型のカーボンモノコックグリップ、1日中誘っても疲れ知らずのXシートエクストリームガングリップ搭載。
使用タックル製品情報
サーベルマスター XTUNE テンヤ 91 H160 / 91 H173
フォースマスター600 / 600DH
サーベルマスター 船テンヤ ゲキハヤ
フォースマスター 600&600DH
手持ち電動リールの定番モデル「フォースマスター600」シリーズに新機能が追加。中間速設定を追加したNEWタッチドライブが搭載された。
中間速設定とは、巻き上げ速度の最大値を、状況に応じて設定できるというもの。初期設定では「17」に設定されているが、タチウオのサイズが小さい場合は速度を上げて効率よく狙い、逆にタチウオのサイズが大きければ、より丁寧にやり取りするために速度を下げて設定と、対応幅が広がる。
なお、従来モデルも有料でアップデート可能だ。
サーベルマスター 船テンヤ ゲキハヤ
ワンタッチでエサ付けが可能なテンヤ「サーベルマスター 船テンヤ ゲキハヤ」に、2020年の新色が登場。画像上から「フラッシュゴールド」「タチウオシルバー」「フラッシュピンク夜光」の3色。従来のアピール系の夜光タイプの2色に加え、さらに状況に合わせた攻めが展開できるぞ。
INFORMATION
兵庫・明石港 海蓮丸
090-1590-4461
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