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2022/05/31

コラム

千葉県小湊寄浦港出船のマルイカ。マルイカ釣りが面白い理由。

マルイカとは小さなケンサキイカの関東方面での呼称。この釣りの歴史はまだ20年ほど、流行して10数年と、それほど古くはない。その黎明期に仕掛けや釣法、道具を研究し遊漁船に広めていた1人が飯田純男さんだ。
「小湊は久しぶりですね。今日みたいに波があると難しそうですが、楽しんでみたいと思います」

マルイカの作法

遅れないこと。巻き落すこと。
そして扱いやすい道具を使うこと。

まずは港を出てすぐの小湊沖、水深50~70mを探る。
東風と波の上下動により、マルイカ釣りで定石とされる「ゼロテンション」を維持するのが難しい。そんなコンディションでも、リアランサーマルイカ 82SS155の穂先はタタキ直後に素早く止まるため、ゼロテン状態を作ることができる。
「乗りました」
竿を頭上に持ち上げるようにアワせ、フォースマスター201DHのタッチドライブにより電動巻きアワセを加えると竿にグイッと荷重が加わる。上がってきたのは小さなヤリイカだった。
水深100mまで探るものの、マルイカの模様は芳しくない。それでも飯田さんに疲れる様子はなく釣りに集中している。
「僕は以前から浅場のマルイカ釣りでも電動リールを使っていました。電動で巻くと〝乗り感〟がわかりやすく、回収と再投入、巻き落しも苦になりません」
投入合図に合わせてオモリを投げ入れ、乗りがなければ10mほど電動で巻き上げて落し直す。この基本をこなすために電動リールを積極的に使うのが、飯田さんのスタイルだ。
小湊前の水深50mでようやくアタリが続くようになる。今日一番の時合が訪れた。
「乗りました。あ、外れた。マルイカはいるのに、なかなかしっかり掛けられませんね……」
波はどんどん高くなる。オモリを海底に着けても、すぐに持ち上げられてしまうからゼロテンションは難しい。
とはいえ、イカの乗りは浅い。
「乗りました。これかな……」
マルイカを取り込んだ飯田さんは、何かをつかんだようで次の流しでもマルイカを掛ける。
「宙ですよ。宙でよかったんです」
確信を得た飯田さん。ここからは流し変えで空振りなくマルイカを掛ける。
「上のほうのツノにイカの墨が付いていたのと、波の上下動と潮に引かれてゼロテンが1秒もできないから、宙にしてみたんですよ」
オモリを0.5~1m浮かせて軽くタタキ、静止。穂先がクッと動く瞬間、竿でアワせ、タッチドライブで電動巻き上げを入れる。
船が波で激しく揺れる場面でも、安定した電動巻き上げは仕掛けが下がらず直結仕掛けでもバレにくい。
「マルイカで大切なこと……そうですね。投入に遅れないこと、巻き落しを面倒がらないこと。そして扱いやすい道具を使うことですね」
もし数が釣れない、難しい日であっても、きっと、どこかにヒントがある。それを逃さずに釣り上げたとき、小さなイカが大きな満足感を与えてくれる。
それがマルイカの面白さであり、熱心なファンが絶えない理由でもある。

マルイカスッテは35mm、クリアー系を中心とした直結6本ヅノ。

タタいて、止める。最も働くのは穂先かもしれない。

飯田さんのおすすめは中間速17。これでワンタッチの巻きアワセができる。

【電動マルイカスタイル】

タタいて止めて。

ゼロテンでも宙でも即アワセ。

竿を上げたらタッチドライブON。

巻きアワせと一定速度の巻きにより「乗っているかどうか」がよくわかる。

タックルの作法

落し込みをさらに楽しむ確かな実釣力と新たな情報力。

リアランサーマルイカ 82SS155
「タタキからゼロテンションへ移行する際、穂先の揺れがすぐに止まるため、早いアタリを目でとらえることができます。また、オモリを底から離した宙の釣りでも乗りがよくわかり、穂持ちから元が強いのでアワせ遅れもなく感触がダイレクトで、乗り感がよくわかります(飯田純男)」

 

フォースマスター201DH
「以前から電動リールを積極的に使うのが私のマルイカ釣りのスタイルでした。その経験を踏まえて言えば、これだけコンパクトで、底の取り直しが素早くでき、ハンドルの巻き速度も早く、アワセではワンタッチで理想の速度へ巻きアワセができるフォースマスター201はマルイカに最適なリールといえます(飯田純男)」

ロッド

リアランサーマルイカ 82SS155

全長     1.55m

継数     3本

仕舞寸法    86cm

自重     87g

オモリ負荷   10〜60号

リール

フォースマスター201DH

ギア比        8.2

最大ドラグ力      5.0kg

自重         385g

糸巻量PE [タナトル8]    0.8号270m

               1.0号220m

               1.5号150m

ハンドル長         55mm

シマノ電動リールをさらに詳しく紹介する
「Get the Dream」はこちら

探見丸

CV-FISH

リアランサーマルイカ 82SS155。

安定性と自由度を両立させたXシートフロントトリガー搭載。

高強度カーボンソリッド「タフテック」の強度を保ちつつ、しなやかで繊細な曲がりを実現させた「タフテックα」穂先を搭載。

フォースマスター201DH。竿先に集中しながら直感的な巻きアワセを可能にするタッチドライブは親指の押圧で31段階のスピード調整ができる。

コンパクトでパーミング性に優れるため、手巻きリール同様に、両手で包み込むように保持してアクションを入れることができる。

スピードクラッチはワンタッチでクラッチのON /OFFが可能。頻繁に底を取り直すマルイカ釣りでは大きなアドバンテージになる。

探見丸スケールは水深と海底の変化を表示。着底に備えタナを把握する際にも役立つ。
※探見丸スクリーン、探見丸スケールは、全ての探見丸搭載船で使用可能です。ACCU-FISH®機能と魚探水深表示は、ACCU-FISH®対応の親機搭載船のみ使用可能です。
※本製品は一部の08探見丸と通信できない場合があります。シリアルナンバー「200804~201010」が対象になります。お手元の08探見丸CVの裏側のシールに記載しております。ご確認の上、ご使用ください。

食の作法

〜マルイカのユッケ〜

1.【材料】
マルイカ100g
しょう油大さじ1、コチュジャン大さじ1、ごま油小さじ1、砂糖小さじ1、みりん小さじ1、おろしニンニク小さじ1/2、おろしショウガ小さじ1/2、酢小さじ1/2、卵黄1個、大葉、小ネギ・白ごま少々。
2.調味料を混ぜ合わせ、青ネギを小口切りにしておく。
3.マルイカをイカそうめん状に切る。
4.混ぜ合わせたタレにイカを入れ、泡立たないようゆっくりとあえる。

酒の肴はもちろん、ご飯にのせても最高です。

【取材協力】外房小湊寄浦港・小沢丸

※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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この記事で使用している製品

ロッド

リアランサー マルイカ

リール

フォースマスター 200/201/201DH

リール

探見丸 CV フィッシュ

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