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2023/04/27

コラム

セフィアエクスチューンで和歌山県串本のエギング実釣 湯川マサタカ

セフィアエクスチューンで和歌山県串本のエギング実釣 湯川マサタカ
インストラクター湯川マサタカによるホームの和歌山県串本エリアでの春のエギング実釣。DAY1は渡船による沖磯での粘りの回遊待ち、DAY2は下げのタイミングでのラン&ガン。シチュエーションごとにセフィアエクスチューンS79MとS92ML+を使い分けて釣る。

高活性のイカをショートロッドで狙う

DAY1、午前5時前に沖磯に到着すると、まずはワンドの内側で夜に捕食していたイカが残っていないかをチェック。もちろん潮が流れ出せば回遊してくる良好なポイントだ。活性の高いイカを狙うためにも早いテンポの釣りが展開できるS79Mをチョイスする。本来、春イカはロングロッドでのゆったりしたエギの動きを好むが、朝マズメなのであえてショートロッドの速い釣りで攻める。

下げ7分8分の良い頃合い。スイッチを入れられれば捕獲も早いはず。
下げ7分8分の良い頃合い。スイッチを入れられれば捕獲も早いはず。
視認性の良いケイムラミカン。フラッシュブースト効果でフォール中のバイトも多い。
視認性の良いケイムラミカン。フラッシュブースト効果でフォール中のバイトも多い。

ロングロッドでスラックジャーク

ワンドから潮通しの良い先端部へ移動し、引き続きS79Mで広域をサーチするがバイトがなかったのでロングロッドのS92ML+にチェンジ。「スラックを使って大きく柔らかく跳ね上げる感じになるんですよね」。遠投性能はもとより、ロッドのしなりを利用してラインを動かすための柔らかい設定になっている。「プラス、イカを釣った時に小さくても大きくてもしっかり曲がって引きを楽しめる」。バットパワーで引き負けることはないので、安心して楽しめるのも嬉しいところだ。
「アクションしやすいし釣れてからも楽しいロッド」と湯川さんが称するのが92ML+だ。
「アクションしやすいし釣れてからも楽しいロッド」と湯川さんが称するのが92ML+だ。

貴重なバイトもフックセットには至らず

「魚っ気がないね」。10時半の干潮前後のチャンスタイムまでは待ちの時間という中、ラインに魚が当たりだしたタイミングでイカがエギを触るが、反応はその1回のみ。シャクっても重みが伝わらない、『潮が軽い』状態にあるようだ。こうした潮ではバイトへの期待値は低く、やはり耐える時間になる。沖磯で移動範囲も少ないことももどかしく感じられる要因だ。ただ、天候はローライトで釣れる雰囲気は整っている。

辛い時間もロングロッドでぶっ飛ばすことで気分転換を図る。

辛い時間もロングロッドでぶっ飛ばすことで気分転換を図る。

待ちの時間が続く

「潮目は出てるわりに流れてないよね、大して。だから表面だけがちょっと動いているのかもしれんね」。水温も含め、雰囲気は釣るには適当だが、大事な潮は軽いまま時間が過ぎていく。エギを動かしている反応が手元に伝わりやすく、止めた時の収束が速いエクスチューンとフラッシュブーストのアピールカラーを生かして攻める釣りを展開するが、状況は転じず、おまけに雨も降り出す。

「自分色に染められる」と湯川さんが導入を熱望したコルクグリップ。
「自分色に染められる」と湯川さんが導入を熱望したコルクグリップ。

ロングロッドで持久戦に挑む

あらゆる状況で釣ってきた湯川さんにとって、雨よりもやっかいなのは風。ラインメンディングなど、風の影響を受けやすいPEラインの扱いにはより注意が必要になるが、そこでも役に立つのはロングロッドだ。「穂先が水面に近くなればなるほど風の影響とかも受けにくくなるし」。雨は本降りになり、風も強くなってきたが、イカのスイッチが入るような変化は訪れない。まさに持久戦だ。
光量がない時にはエギは布で選ぶ。視認性なら紫、緑。なじませるならブルーがセオリーだ。

光量がない時にはエギは布で選ぶ。視認性なら紫、緑。なじませるならブルーがセオリーだ。

ショートロッドで価値ある一杯

開始からほぼ12時間、耐える時間が続き、夕マズメへ。捕食場となる湾内の壁際で待ちに待ったバイトが訪れる。「潮止まり付近でしかちょっと口を使わなくて、夕方付近の。その状況で下げ始めのとこで、何とか湾内でシモリの際を狙いながら一杯引きずり出したって感じですね」。足元の際まで狙えるS79Mが活躍したが、残念ながらDAY1はこのまま終えることとなった。
持久戦に終止符を打つバイト。しっかりフッキングしてファイトに持ち込む。
持久戦に終止符を打つバイト。しっかりフッキングしてファイトに持ち込む。
後ろにでかいのが付いていることを願ったがかなわず。それでも嬉しい一杯だ。

後ろにでかいのが付いていることを願ったがかなわず。それでも嬉しい一杯だ。

DAY2は得意のラン&ガン

DAY2は、大規模な湾にある産卵場となる藻場をラン&ガン。前日の雨による濁りや水潮の影響を受けにくいこともプラスに働いているエリアだ。こうした足元まで藻がある場所では、遠投した先でエギをアクションさせることができるロングロッドが有利になる。しかし、湾の最奥であることから潮はまだほぼ動いておらず、前日に引き続き苦戦を予想させるスタートとなった。
藻(ホンダワラ)だけではなく、落ち葉も攻めにくくなる要素だ。
藻(ホンダワラ)だけではなく、落ち葉も攻めにくくなる要素だ。
反応がなければ動く。足という機動力を使った攻めは前日とは大きく異なる。

反応がなければ動く。足という機動力を使った攻めは前日とは大きく異なる。

釣れるタイミング

藻のポケットを狙うキャスト、投げた先での適切なアクションと、ロングロッドのメリットを生かして攻める。「藻の向こうで手前に寄せないように大きくスラックでしっかり探ってあげる。藻の上はシャクった後に(ロッドを)立てて、できるだけ上げながら水平に藻の上を誘ってあげる」。反応がなければ移動して繰り返すが、やはり反応はない。「10時から12時ぐらいの間になるんちゃうかな。もっと下げてくれないとね。それまでに中に入ってるやつがおったら良いんやけどな」。
遠方でも鋭いジャークに反応するロッドのしなやかさを生かし攻め続ける。
遠方でも鋭いジャークに反応するロッドのしなやかさを生かし攻め続ける。

ロングロッドで良型を捕獲

「きたよ、良いサイズやで」。ロッドを立てながらジャークし、中に落とし込むイメージで藻の上にきたらシャクるというロングロッドならでは攻めに反応した根元にいるイカのバイト一閃。強烈な突込みを楽しみつつ、姿を見せた大型に思わず笑みがこぼれる。「(藻場の)壁際で竿を立てながら落としていってちょんちょんちょんってシャクったら藻の壁から出てきたんで、上手いこと抱いてくれました」。硬すぎず柔らかすぎないML+で弾くことなくゲソ1本のファイトを制して良型を捕獲した。

湾内でも一番潮通しの良いエリア。下げのタイミングだから立てるスポットを狙う。
湾内でも一番潮通しの良いエリア。下げのタイミングだから立てるスポットを狙う。
ゲソ1本のスリリングな掛かりにも焦らずドラグワークで対応する。
ゲソ1本のスリリングな掛かりにも焦らずドラグワークで対応する。

インプレッション

「使用感的には僕はスラックジャークを多く使うタイプなので、92ML+が好きなんですけど、ラン&ガンのシャロー撃ちの時期になるとショートが欲しいなって、結局2本欲しいなってなってしまうんですけど、楽しかったなっていう風なところですね」。適材適所、厳しい中でもセフィアエクスチューンシリーズの最長レングスと最短レングスを使い分けてキャッチに成功した。「皆さんもそういう風な感じでね、エギングライフを楽しんで欲しいと思うんで、自分に合った1本を使いながらやっていってもらったらと思います」。
光量を生かしたフラッシュブーストが功を奏して2.4kgの捕獲に成功した。

光量を生かしたフラッシュブーストが功を奏して2.4kgの捕獲に成功した。

プロフィール

湯川 マサタカ (ゆかわ まさたか)

[インストラクター]

和歌山県紀伊半島をホームに活躍するエギングのエキスパート。プライベートではルアー釣り全般をはじめアユ釣りやイカダ釣りなど海水・淡水を問わず、幅広い釣種を楽しむフリースタイルアングラーでもある。日中をメインにボトムを丁寧に探る釣りを得意とする。釣り場を見抜く洞察力も鋭く、反応がなければ1投で見切るほどの攻撃的なスタイルが持ち味。

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