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2023/03/08

コラム

ビッグベイトスーパーHOWTO~アーマジョイント190SF×奥田学~

アーマブーストを搭載し、類を見ないジョイントベイトビッグベイトのジャンルを確立したアーマジョント190SFフラッシュブースト。190mmのボディサイズながら、他の同サイズのルアーを圧倒する飛距離と動き。アングラーが未体験の性能を120%活用すべく、開発に携わったビッグベイトマスター、奥田学が解説する。

使用前に知っておきたい基礎知識

ジョイントボディに内蔵された磁石よりも強い力が働くとボディが大きく折れ曲がり、キャストとアクションのモードを独立させたアーマブースト最大のメリットである飛距離。それをあますことなく発揮させるための飛行時のフックを固定状態にするのがプチロックシステムで、フック絡みを未然に防ぐ。ワンタッチでセットできるので、キャスト前にはセットしておこう。また、着脱可能なエラストマー素材のテールは、変形を防ぐためにも単独で保管すること。テールのセット方法も知っておくと便利だ。

ロック状態でフックの可動域が狭くなるプチロックシステム。

バスにスイッチを入れる明滅機構、フラッシュブーストも釣れる要因になる。

テールは他のワームと一緒にしないこと。カバーをセットしておくのがベストだ。

ボディ最後部の金属パーツにテール先端の穴を入れて固定。伸ばして溝にセットする。

スナップ使ってセットする

ラインとの結束にはスナップを使用するのが奥田さん流。直結によるふたつの大きなデメリットは、アクションの自由度が下がることとラインとラインアイの摩擦によるラインブレイク。バスを魅力するアクションのため、大切なルアーのロストを防ぐためにもスナップの使用がおすすめだ。ノットは20lb以上のラインであればイモムシノット、18lb以下であればハングマンズノットで結んでいる。

奥田さんは、高強度のショップ特注スナップを使用している。

基本アクション×5

"ジョイントボディを活かした多彩なアクション。①スローリトリーブでは水面直下で水を逃がすヌラヌラした動き。②基本となるミディアムリトリーブでは、水面下20~50㎝で左右に滑るグライドベイトの動き。③水面から水面直下をハイスピードでくねりつつ直進。飛沫と音でスイッチを入れるファストリトリーブ。④ストップ&ゴーでは、ポーズ時の横にスライドする動きが口を使うきっかけとなる。喰わせたいピンスポットで止める、サーチ中に反応をみるなどのシチュエーションで効果的で、巻きスピードはやや速め。スローフローティング仕様なので、ポーズ時間を長くとるのもあり。⑤ビッグベイトでは定番のデッドスティッキングも、アーマブーストによるジョイントボディが艶めかしい自発アクションを演出。水面で捕食する初夏から秋にかけて有効だ。 "

風や流れで左右にナチュラルに漂うスローリトリーブ。

ミディアムリトリーブも水押し自体はそれほど強くはない。

ファストリトリーブによる水面を裂くウェイキングアクションでも動きは破綻しない。

静と動のメリハリを活かすストップ&ゴー。止める時にラインを張り気味にするのは裏ワザだ。

デッドスティッキングでは喰わせのピンスポットで寄せる、見えバスに見せるの2パターンが存在する。

応用アクションとコンビネーション

いわゆるペンシルベイトでのドッグウォークが、ロッドワーク不要のリーリングだけで演出できるのもアーマブーストの恩恵のひとつ。左右への軽快なダートを短距離で長時間バスに見せることでピンスポットでの喰わせを効率化する。また、ハスやウグイなどのボリュームベイトがエサを追う動きを再現するツースリージャークが、より軽快かつ艶めかしくリーリングだけででき、広範囲のサーチからリアクションバイトを誘発させることも容易になった。そしてすべてのアクションを1回のリトリーブで複合させることができるのがアーマジョイント最大のメリット。喰わせのコンビネーションは無限に存在する。

止めて巻くを繰り返すハンドリングだけでドッグウォークする。

1→2→ストップ→1→2→3→ストップを繰り返すツースリージャーク。

シチュエーションによる使い分け

バスやルアーの動きを目視できるクリアやステインウォーターに対し、マッディウォーターではスポットを狙い撃つ釣りがメインになる。バスがいるであろうストラクチャーをただ巻き系のアクションで「通す」のではなく、ストップ&ゴーやドッグウォーク、デッドスティッキングなど、短距離でネチネチと動かして「撃つ」感覚を身に着けよう。多彩なアクションがひとつのルアーでできるアーマジョイントであれば、あらゆるシチュエーションに対応できる。

水質だけではなく、岸沿いの地形や水深などを考慮して、通すか撃つかを決めるのが有効だ。

ラインの特徴による使い分け

奥田さんのメインラインはフロロカーボンだが、ナイロンを使うこともある。ナイロンはフロロに比べて比重が軽いので、強めに巻いてもアクションさせてもラインの重さによって頭が沈むことがなくレンジキープがしやすいというメリットがある。よりシビアにレンジを攻めたい時には有効なセレクトだ。ただし、通常のナイロンよりも伸びにくい超低伸度ナイロンラインを使うことが前提となる。

沈むフロロと沈みにくいナイロン。ラインの特徴を理解して使い分ければ攻め方はより広がる。

カラーラインナップ解説

アーマジョイント190SFのファーストリリースのカラーラインナップは全5色。ベイトフィッシュライクなナチュラル系(Nオニヤマベ、GLシャッド)、程よい透け感のあるクリア系(STキラークイーン)、視認性の良い膨張系(チャートホワイト、STモノクロベイト)の3系統。いずれもフラッシュブースト、スケールブーストが搭載され、相乗効果を生み出している。

デカバスの捕食対象となるハス(Nオニヤマベ)、ビッグベイトで効果の高いパープルを入れたキラークイーンなど、奥田さんの経験がカラーに反映されている。

マッチタックル解説

奥田さんがアーマジョイント190SFを操作するロッドは9割がスイムベイト&ビッグベイト専用ロッドのバンタム1711MH+-SB/2。ファーストテーパーでソフトティップの高い感度と操作性を持ちながら、フッキングが決まりやすくデカバスに負けない強いバットパートの割合が長いのが特徴。もちろんアーマブーストの飛距離を活かす遠投性能は群を抜き、キャスト時にはその違いが瞬時に理解できるという。また、メインリールはバンタムXG、ナイロンラインなどにはサブ機としてアンタレスDCHGを使っているが、いずれも現在のビッグベイト操作には不可欠のビッグノブ仕様で、ギア比はバラシを軽減し、ゴリ巻きでの短時間勝負が可能なハイギアが奥田さんのマストだ。ラインの太さはフロロ、ナイロン共に基準は20lb。そこからフィールドのシチュエーションによってそれ以上、プレッシャーなどから喰わせに寄せれば14lbクラスを使うこともある。

ビッグベイトロッドに必須の剛とパワーを体現しているバンタム1711MH+-SB/2。

バンタムXGにハンドルは夢屋ウルトラストロングハンドル48㎜に替えている。

ウェイトチューンの基礎と実践

ビッグベイトでは定番のウェイトチューニング。チェイスしてきたバスの目の前にステイさせたい時などにはサスペンドチューンをする。冬や春の低水温期など、止まったルアーが浮くことで違和感を覚えるバスに効果的な反面、ハイシーズンでは浮くことでスイッチを入れることもできるので、季節などのシチュエーションに注目しよう。チューンする時は、水温によってサスペンドするウェイトが異なるので、現場で目視して調整すること。より深いレンジを攻めたければ、重いウェイトを追加してスローシンキングにする。実践では水温16℃で0.5gのウェイトシールをフックの前後、計1gでほぼサスペンドした状態から、頭下がりだったことを確認し、シールをカットして水平姿勢でのジャストサスペンドに微調整した。許容範囲を超えたこのひと手間が釣果に繋がるのがウェイトチューニングの基本だ。

ウェイトを貼るのはボディのウェイト位置が目安。フロントボディのフックの前後になる。

シンキングにするにはフックのアイにセットするタイプのシンカーが便利だ。

微調整を繰り返し、ほぼサスペンドではなくジャストサスペンドを目指そう。

プロフィール

奥田 学 (おくだ まなぶ)

[インストラクター]

釣り歴は約40年。国内有数のランカーハンターとして、その名を馳せる。奇跡的な釣果とそのスタイルは、全国のバスアングラーの憧れ。 ここ数年は全国のダム湖・川・野池などへ赴き、でかバスを連発。 プロガイドではなくいち釣り人として、さまざまなメディアで活躍する生き様はまさに現代の剣豪、武芸者と呼ぶにふさわしい。

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この記事で使用している製品

ルアー

バンタム アーマジョイント 190SF フラッシュブースト

ロッド

バンタム

リール

バンタム

リール

夢屋 ウルトラストロングハンドル

リール

アンタレス DC

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