2024/07/29
コラム
絶対的実釣主義、三代目ポイズンアドレナ開発秘話 小野俊郎×秦拓馬×水野浩聡
同一モデル前作比10%超という、驚異的な軽量化を実現した三代目ポイズンアドレナ。軽量化、感度アップに加え、遠投有利という現代のバスフィールドに対応すべく、シマノオリジナルXガイドを搭載。新しいことにチャレンジしていくというポイズンシリーズのポリシーのもと、新たな歴史を刻む。
今までのポイズンアドレナの歴史は、軽量化と感度の追求
JACKALL×SHIMANOで生み出されるポイズンシリーズは、シマノが持つロッド作りの技術に、ジャッカルが持つバスフィッシングの経験を最大限詰め込んだモデル。
初代アドレナは2013に登場。ポイズンシリーズの中ではじめてカーボンモノコックグリップを採用し、軽さと感度を徹適的に追求。二代目アドレナは2018年。フルカーボンモノコックグリップを搭載。さらに、軽さと感度を追求した。
そして2024年、ポイズンの名前に恥じない、進化を遂げたNEWアドレナがリリース。このモデルは軽さと感度を追求するだけに留まらず、シマノオリジナルXガイドを搭載し、飛距離アップを求めた。ロッド開発に携わった小野俊郎さんは「アドレナは最先端の機能。これを惜しみなく投入していった」と語る。
グリップエンドを開口させた新形状により、究極の軽さと感度を追求
三代目のアドレナでは、さらなる軽量化と感度を追求するための試行錯誤を繰り返した。その中で強く軽いブランクスを手に入れることができたが、テストにおいては数値上の軽さだけでなく、実際に釣りで使う中で軽く感じるためのバランシングを行った。
「バランサーを付けるなどのセオリーではダメで、この軽量ブランクスを活かすためにグリップを軽くした。結果、ロッドエンドを空けることで感度がよりダイレクトにアングラーに伝わることに。ロッドエンドはロッドの重量で、バランス上、一番影響を受けるところ。そこを軽くするとロッド全体が軽くなる。そうして、持ち重りがしない軽量なロッドが仕上がりました」(小野)
現代のシビアなバスアングラーのために、遠投性能の向上
三代目アドレナには軽量化と感度アップだけでなく、アングラーのスキルアップが求められる現代のシビアなバスフィッシングに対応するための、遠投性能の向上という命題もあった。
「遠投によって間合いがとれるとバスが普段通りに動く。探れるエリアが増える」(秦)
「遠投重視の釣りもあるが、飛距離を出せるセッティングにしておいて、近場をタイトなコース取りをして狙えることが必要。重たいものは技量に関係なく遠くに飛ばせる。軽いものを遠くに飛ばすには、竿の性能が重要」(水野)
そして、キャストの安定性と飛距離の両立を実現するためにたどり着いたのが、シマノオリジナルのXガイドである。
「Xガイドをはじめて見たときに違和感があった。正直今までとは形状が違うので。ただ、テストしてみて開発者が言っていることがわかった…」(小野)
ジャッカルのバスフィッシングのノウハウ。シマノのロッド作りの技術が融合したアドレナをフィールドでぜひ味わってほしい。
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