2024/07/29
コラム
24カルカッタコンクエスト・シャローエディション 田辺哲男とカルカッタコンクエストの関係
田辺哲男的、良いリールの定義
アングラー田辺哲男。その人生は、日本のバスフィッシングの歴史。
ブラックバスを釣るためのルアーテクニックだけでなく、ブラックバスの生理的・生態的な行動からシーズンごとのポジションを考え、絞り込んだスポットで釣る。いわゆるパターンフィッシングを日本に持ち込み、実践し、数々のトーナメントで栄冠を手にしてきた。
バスフィッシングと向かい合う姿勢、道具選びなどには田辺流の哲学や美学がある。その田辺さんにとっての、良いリールの定義とは。
「自分の釣りに合ったリールであること。自分のリズムで喰わせられる動きが出せるのが、良いベイトリールだね」。
コンクエスト・シャローエディションを使う状況
田辺さんがシャローエディションを選ぶ状況は、エビや小魚などの小さいベイトを追っているときに、小さく軽いルアーをキャストしたいときだ。「小さ目のルアーを12lb.、10lb.でやりますよ、というときはシャローエディションの出番」。
スピニングリールを使えばいいのでは? と思うが、本当にスピニングを使わないとどうにもならないというルアーの軽さであればそれを選択するが、それ以外ではベイトを選ぶ。理由は「スピニングは難しい。狙ったところにちゃんと入れることや、巻くスピードの調整が。ベイトキャスティングリールはそこが優れている。リールがロッドの上に載って安定して巻けるから。弾道の調整もやりやすい」と田辺さんは言う。
初速を活かした、低弾道で伸びのあるキャストが可能に
シャローエディションに搭載されている高精度のMGLIIIスプールは、ナイロン8lb-100mキャパシティ、スプール径が33/19mmのシャロースプールである。ラインを巻いても軽量なため、キャストの際の回り出しがいい。
「軽いスプール=制動力が小さくてすむ」。SVSインフィニティーブレーキは高回転時に効き低回転時に弱まるので、キャストの際にアングラーがスプールから親指を離した直後の回転のピーク時に、もっともブレーキが効いてバックラッシュを防ぎ、その後に回転が遅くなるとブレーキ力を弱めて伸びのあるキャストを可能にする。
田辺さんがコンクエストを選ぶ理由。
田辺さんとコンクエストの関係。それは世界を知る田辺さんならではの道具選びの基準をクリアしているのが、このリールといってもいい。世界基準でもっとも必要とされるのは耐久性とパワー。
「丸型イコールでっかいギアを入れたい。パワーゲームを”巻き”で、できるというのがあるんだけれども、その系統を受け継ぎながらどんどん進化したのがコンクエスト。ブラスを圧縮した材質が持つしっかり感のあるギア。オールメタルボディの剛性によって生まれた遊びのなさ。ウォブリングが竿先で伝わるというよりも、巻いていて伝わる。その感覚が、圧倒的にコンクエストは優れているね。キャストを堪能し、さらに釣りたいという人向け」と田辺さんは語る。
そして最後に、良いリールの条件をもうひとつ付け加える。
「部屋で眺めながら、酒が飲める美しさがあることですね。」
プロフィール
田辺 哲男 (たなべ のりお)
[アドバイザー]
バスフィッシングトーナメントの最高峰「B.A.S.S.」に参戦し、 優勝経験も持つ日本を代表するプロフェッショナル・アングラー。 「パターンフィッシング」、「ストロングスタイル」を身上とし、「パターンフィッシング」の第一人者としてあまりにも有名。
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