万が一に備えてライフジャケットは必ず着用。膨張式のライフジャケットは年に一度は点検しましょう。
ボート釣りでいちばんの基本は「乗る前にライフジャケットを身に着ける」こと。あらためて言うまでもないことですが、水難事故は毎年のように起きています。
そして、誤って落水したときの対処法も、必ず頭に入れておきましょう。ちなみに、伊藤さんは釣りの最中に落ちたことはないそうですが、落水した人を助けたことは何度もあるそうです。
「落水してしまったら、落ち着いてライフジャケットが開くのを待ちます(自動膨張式の場合)。エレキモーターが動きっぱなしになっていることもあるので、船首には近づかないほうがよいです。ライフジャケットが開いたら、船べりに手を掛けて、いったん船尾へ回り込みます」(伊藤)
バスボートのように浮力の強い船ならそのまま乗り込んでも大丈夫ですが、小型のレンタルボートの場合、這い上がろうとしたはずみで転覆する恐れがあります。側面から乗り込もうとすると特に危険。ボートは横方向からの力に弱いので、必ず船尾につかまるようにしてください。
「状況にもよりますが、船尾につかまったらその場で無理に乗り込もうとせず、バタ足で岸に向かって泳ぐことをおすすめします。岸に到着するか、足が着くような浅瀬までたどり着いてから、ボートに乗り込むほうが安全です。このときも船尾から乗り込むようにしてください。万が一ライフジャケットが開かなかったときも、この方法が有効です」
また、フックなどで空気室に穴が開く場合もあるので、1年に1度の定期点検と共に、釣行前の自主点検も大変重要です。
いざというときにライフジャケットが開かないと危険なので、みなさんもぜひ定期的にチェックしてみてください。
もしも落水してしまったら、ボートにつかまって船尾へと回り込み、バタ足でボートを押しながら岸まで泳ぎます。周囲にほかのボートがいれば、この状態のまま浅場まで曳航してもらいましょう。