2025/08/04
コラム
全世界を網羅するスペックを備えたロッドシリーズ・キャプチャーを語る×奥田学
「夢はやっぱり、トロフィーフィッシュを釣りたいんですよ」。今なお世界各地の怪魚と対峙するたび、自身の成長を実感すると語るアングラー・奥田学さん。そんな奥田さんの海外釣行を支える相棒が、“剛のツアーロッド”として知られる『キャプチャー』だ。世界中のあらゆる魚との真っ向勝負にも屈しない、その圧倒的な性能はどのようにして生まれたのか。開発の原点となった魚や釣り場、そしてそこに込められた想いをひも解く。マルチピースモデルならではの特性と、実釣での使用感を交えながら、その真価に迫る。
INDEX
ロッド作りへの源流
海外の怪魚を楽しめる釣り堀を経験したことで、『ネイティブを獲りたい』という想いが大きくなり、さまざまな場所へ行くようになった奥田学さん。
メーターオーバーのネイティブのバラマンディ。キャプチャーでは一番下のクラスとなる、曲げて寄せて獲るがコンセプトの1510MH-4でキャッチ。このロッドで獲ることに意味があった。
ルアーフィッシングの中で、一番ルアーのバリエーションが多いバスフィッシング。ワールドレコードを獲るためには、あらゆるルアーが網羅できるタックルが必要になる。そんな考えが原点となるロッドシリーズがキャプチャーだ。
奥田さんが、バス、そして海外の怪魚狙いを含め、自らの釣りの武器として開発を進めてきた【キャプチャー】。
プロデュースするロッドに共通して持たせているのが“強さ”だ。
「でも、強いだけのロッドはキャスティングや操作感が大きく犠牲になる。キャスティングがしやすく、疲れにくく、そして折れない強い竿が理想なんです」
その相反する性能をクリアしたのが、まさにキャプチャーである。
「僕の作ってきたロッドは、唯一無二といえるモデルが多い。他のロッドではできないことができるロッドを、これまで作ってきました」
ホームである琵琶湖で、ワールドレコード級のバスを本気で狙い続けている奥田さんだからこそ実現できたロッドシリーズだ。
キャプチャーの個性
魚を怒らせずに寄せる“曲がり”は、ソルトターゲットにも効果的。狙い通りにいなし、確実にキャッチへ持ち込む。
太めのPEラインやリーダーとの結束にも対応し、スムーズな糸抜けと十分な強度を両立する大口径ガイドを搭載。
パワーファイトモデルには、ラウンド形状のコルクグリップを採用。大型魚とのファイト時には脇に挟みやすく、ジャイアントベイトやビッグベイト対応モデルでは、キャスト時の握りやすさにも配慮した設計となっている。
雨の中、169XXXH-SB/5でGTをキャッチ。かなりのファイターだったが、その強烈な引きを楽しみながら引き寄せた。
世界のあらゆるフィールドで、多種多様な魚と対峙するために開発されたのが『キャプチャー』である。
奥田さんが『キャプチャー』に込めたコンセプトのひとつが、【曲がるロッド】。
それは決して“柔らかい”という意味ではない。少ない力でルアーの重みを乗せられるしなやかさと、ファイト時には魚のパワーを逆に利用して寄せるための復元力。それが求められる曲がりだ。
「力を入れないと曲がらないロッドでは、アングラーの体が持ちません。キャストを続けるには、ルアーの重さをしっかりロッドに乗せて、曲がりと反発で飛ばせることが大事なんです」
キャプチャーは、軽い力でもしっかりとロッドが曲がり、綺麗にルアーを飛ばせる。その結果、疲労感を抑えた快適なキャストが可能になる。また、魚を怒らせずに寄せるための柔軟な曲がりと、リフティング時に必要な“粘り強さ”も併せ持っている。
「こうした性能を可能にしているのが、シマノ独自のテクノロジーです。ハイパワーXやスパイラルXコアといった、特殊な製法を採用しています」
さらに、キャプチャーには携帯性を追求したマルチピースモデルをラインナップ。
「バズーカではなくスーツケースに収まる長さにしたことで、飛行機でのロストバゲッジによるトラブルも回避しやすくなりました」と奥田さん。
今回のキャプチャーは、“フリースタイルモデル”と呼ばれるにふさわしい幅広い対応力を備えている。国内の繊細なブラックバスのゲームから、ジャイアントベイトを使った釣り、さらには海外のモンスターフィッシュとのファイトまで、まさに全世界で戦えるシリーズである。
関連記事
RELATED COLUMN







































