変幻自在のマイクロスイムベイト。
「フェイサー」

水面から1.5mラインを狙う、ナチュラルなスイミングアクションとi字アクションの両方ができる。
これら全てをフェイサーでやる!
アーマジョイントの潜るやつ

2022年デビューしたアーマジョイント190SF。
ボディを折りたたむことで安定した飛距離を出せるアーマブーストという機構を開発し、それを搭載したシマノのジョイントベイトである。ジョイント可動域を折りたためるほど大きく設けたその機構は飛距離だけでなく、極めてナチュラルなスイミングアクションを可能にした。2023年の奥田学氏とのジジルプロップの実釣テストの時のふとした会話から、フェイサーの開発がスタートした。
「アーマジョイントの潜るやつあったら、もっと釣れるよね?」実際ご存知の方も多いと思うが、奥田氏はリップを自分で改造して取り付けて使っている。
そりゃ釣れる。魚のレンジが深い状況ではルアーを寄せていくのは当たり前。ただ、リップを付けると空気抵抗が増すため、安定した飛距離が損なわれる。そこの折り合いをどうするかを模索しながらのスタートであった。
Btベイトとアーマジョイントの関係


そもそもアーマブーストという機構を開発するにあたってのきっかけはBtベイトである。Btベイト開発時に、よく飛ぶプロトがあった。それを掘り下げていくと、ジョイントの可動域が大きいものほど飛ぶことがわかり、もっと折りたたんでみてはどうか?という仮説からアーマブーストが生まれた。ここで、もう一段階深みへとプロトモデルが進む。
小さくて潜るアーマジョイント

先に述べた2つを掛け合わせれば、もっと釣れるジョイントベイトが生まれるのでは?と奥田氏からの提案でフェイサーの輪郭がハッキリと見えてくるようになった。
「潜るアーマジョイントをBtベイトのサイズ感で。」
このリクエストを形にし、更にその日の状況とアングラーの好みにルアーを仕立て上げることができるチューニング可能なルアーにしよう、ということでリップやテールを複数タイプ試作しベストなアイテムを導き出す作業へと移行した。(続く)