2025/09/03
コラム
世界の怪魚を求めて。キャプチャー遠征編奥田学×西パプアの淡水最強の魚
2025年発表のツアーロッド『キャプチャー』を手に、奥田学さんがニューギニア島の西側・西パプアへ遠征。狙うのは、パプアンブラックバス、バラマンディ、GT、バラクーダといった魚たち。なかでも“淡水魚最強”との呼び声も高いパプアンブラックバスは、この地が「聖地」とされる。奥田さんが、強敵に挑む!
キャプチャーとともに西パプアへ
西パプアは数々の怪魚、強い魚が狙える場所。その中で、奥田さんの今回のメインターゲットはパプアンブラックバス。淡水魚最強と呼ばれる引きの強さを持つ。自身が監修したツアーロッド『キャプチャー』で挑む。
ビッグベイトにGTがヒット。パプアンブラックバスのフィールドは、汽水域もポイントとなるため、GTやバラマンディーなど、さまざまな魚がヒットしてくる。
奥田学さんが足を運んだのは、ニューギニア島の西側のインドネシア領である西パプア。ここは、淡水魚最強といわれるパプアンブラックバスの聖地として知られるフィールドだ。
「西パプアでは、何がヒットするかわかりません。バラマンディ、GT、バラクーダ……いろいろな魚がいますが、一番釣りたいのはやはりパプアンブラックバス。淡水最強と言われ、ものすごいスピードとトルクで、一瞬でラインを引き出し、ぶち切っていくような魚です」
そんな怪魚たちと真っ向から勝負するため、奥田さんが手にしたのが2025年に発表され、奥田さんが監修したツアーロッド『キャプチャー』。「捕獲者」の名を冠した“世界の巨大魚を捕らえる”ために生まれた一本だ。
ストラクチャーから魚を引き剝がすパワー
ストラクチャーを攻めてヒット。反転して住処に戻る魚を止めることのできるロッドパワーで備える。
ビッグベイトにヒットしたバラマンディ。
杭が並ぶ人工的なストラクチャーに向けて、ビッグベイトを撃ち込む。水面が激しく割れた次の瞬間、ロッドが大きく引き込まれる。奥田さんは腰を落とし、力強くリールを巻きながら、キャプチャーのバットパワーを生かして魚をストラクチャーから一気に引き離す。終始主導権を渡すことなく、魚をボート際まで寄せてネットイン。姿を見せたのは、銀色に輝くバラマンディだった。
「ストラクチャー周辺に身を潜めている魚、怪魚の多くはルアーを咥えた瞬間、一気に反転して、元いた場所に戻ろうとします。その動きはとんでもないスピードとトルクを伴っているので、こちらがそれをねじ伏せられないと、一瞬でストラクチャーに潜られてラインブレイクしてしまうんです」
釣り続けられる軽さと魚を獲るパワー
パプアンブラックバスのキャッチにガイドとともに喜ぶ。
一日中キャストとアクションを続けられる軽さと操作性が必要。
水色がやや濁ったエリアを丁寧に探っていると、突然、ロッドに強烈なアタリがきた。重々しい締め込みに耐えながら、慎重に魚をボート際まで寄せる。
「なんだ!……ブラックバス!」
ガイドが差し出したネットに収まったのは、今回のメインターゲットであるパプアンブラックバスだった。
「西パプアも、前回のタイ遠征も、早朝から夕方までめいっぱい釣りをします。そんな中で、一日中キャストし続けられる軽さ、ずっとルアーを操作できる快適さ、そして掛けた魚を確実に獲れるパワー。このすべてが揃っていないと、勝負にならないんです」
アングラーの体力はもちろん重要だが、それを支えるタックルにも、高いレベルの軽さと操作性、そしてヒットした魚を確実に獲り切るためのパワーが求められる。
巨大バラクーダを短時間でキャッチ
このサイズは初めてという巨大なバラクーダ。
ポイントは河口付近へと移る。
「喰った!」
ロッドが大きく引き込まれ、ドラグがしっかりと作動し、ラインをジリジリと引き出す。激しい引きに耐え、慎重に寄せてくると、水面に現れたのは巨大なバラクーダだった。
「こんなにデカいバラクーダを掛けたのは初めてでした。でも、あっという間に勝負がつきました。本当にすごいパワーです」
キャプチャーのマルチピースモデルは二つのタイプに分けられる。そのラインナップは、まさに“対怪魚”を想定したラインナップとなっている。
「がっちりと真っ向勝負できる“パワーファイト系”と、魚を怒らせず、いなして獲る“柔よく剛を制す系”の2タイプが揃っています。10cmのプラグから500gクラスの大型ルアーまで自在に操れるのが、このモデルの強みです」
キャプチャーを語る
キャプチャーで世界のどこへでも行ける態勢が整った。
今回の遠征でも、パプアンブラックバスは何度もヒットした。しかし、そのすべてを獲れたわけではない。
「今年も、去年と同じようにやられました。同じシチュエーション、同じタックル、同じアプローチで挑んでも、獲れない魚がいたんです。去年もダメだった、そして今年も……でも、だからこそやめられないんですよ」
獲れなかった魚、それは悔しさであると同時に、次へのモチベーションにもなる。いつかはタイミングと技術が噛み合い、必ず手にできると信じている。そして、より大きく、より手強い怪魚を求める気持ちは、釣りを重ねるごとに強くなっていく。
そんな果てしない挑戦の旅路を支えてくれるのが、ツアーロッド「キャプチャー」だ。
「今回、難しい状況を乗り越えていい魚が獲れているのは、自分の成長に加えて、キャプチャーの存在が大きい。使えるルアーの幅が広がったし、何よりロッドのパワーによってターゲットの選択肢も広がった。キャプチャーがあれば、もうどこへでも行ける、そんな頼もしさを感じています」
世界の怪魚に挑むための武器は、すでに手の中にある。
大型のパプアンブラックバスがヒット
「ドラグとバットパワーで持ちこたえて獲ったパプアンブラックバス。キャプチャーだからこそ獲れた魚」
楽しませてくれたパプアンブラックバスをリリース。
ついに、その瞬間が訪れた。
ロッドを激しく叩くような強烈な引きに耐えながら、慎重に寄せてくる。浮かび上がったのは、堂々たるサイズのパプアンブラックバス。
「獲ったね、ついに。ヒットした瞬間、デカいってすぐにわかったよ。ボートマンも完璧なタイミングで動いてくれた。魚は倒木に向かって突っ込んだけど、ドラグとキャプチャーのバットパワーで持ちこたえた。あのロッドじゃなかったら、獲れてなかったと思う。キャプチャーだからこそ獲れた一尾。本当に最高のロッドです」
力と技、チームワーク、そして信頼できる道具。そのすべてが揃ったとき、夢の魚は手中に収まる。
旅は続く
普段見られない風景に出会うだけでも釣りの旅に出る価値がある。
「旅はやめられない」、奥田学さんはそう語る。それは、日常では得られない体験がそこにあるからだ。
「遠征は、ぜひ多くの人に経験してほしいです。普段の釣りとはまったく違う景色が見られて、入ってくる情報もまるで別物。新しい楽しさがあります。時間と心に余裕ができたとき、ぜひチャレンジしてほしいですね」
今回の遠征を一言で振り返るなら「まだ俺には獲れない奴がいた」という。
「最初からうまくいくはずがない。だから『次はどうするか』を考える。その繰り返しで少しずつ成長していく。獲れるようになったら、また新たな壁にぶつかって……釣りって、そういうものだと思うんです」
まだ見ぬ魚、まだ超えていない壁を追い求めて、奥田さんの“怪魚を追う旅”は、これからも世界中へと続いていく。
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