2024/07/01
コラム
リフレインが叫んでいる。
こんにちは!
北海道で夫婦でトラウト釣りを楽しんでいる矢野元基です。
5月の終わりにニジマスの魚影の濃い、北海道の十勝エリアへ妻と釣行した記事を綴ろうと思います。
ニジマス狙いの釣行。十勝エリアへ。
マイルールとして河川でニジマスを狙うのは5月半ばから10月初旬まで。
それ以外の期間に釣行しない理由として、越冬前に最後の荒食いをするタイミングと産卵期を避けるため。山々の雪もほぼ溶け、新緑が眩しくなる頃合から始動をします。
土日の休みを利用した釣行でしたが、土曜日は十勝エリアでニジマスを釣り、夜は帯広の人気店「平和園」でジンギスカンを食らい、日曜日はオショロコマを狙う北海道満喫プランです(私は道民です)。
私の住む苫小牧から十勝の釣り場までは約3時間。
朝の3時半に家を出て、7時頃には釣りを開始する目論見。
前日にまとまった降雨があり、川が濁りにくい湧水河川がベター。
また、日が昇ると強風の予報もあったため、密林の中を流れる小河川をチョイス。
到着すると現地は濁りもなく抜群のコンディションでした。
鬱蒼とした木々の中を流れる川で、日中の爆風も凌げそうです。
風の影響が少ないポイントを選択。春らしい陽気な景色に目を奪われる。
早速準備を開始しますが、8mの予報よりもかなり強い風が。
これでは吹き曝しの川は釣りにならなかったでしょう。
いざ入渓すると木々が風を遮り、快適に竿を振れそうです。
河畔は菜の花と水芭蕉が彩り、クリアな水中にカモンバが茂り、水面に蝦夷姫林檎らしき白い花弁が舞っていました。
思わず、明媚さに目を奪われます。
パイロットルアーとして選択したのはカーディフ「リフレイン50HS」。
造形の美しさや、小河川でも有利なクイックなレスポンスと遠投性は勿論ですが、特筆ポイントとしては「標準がシングルフック」であること。
ミノーの量産品でキャッチ率がトレブルフックに負けずとも劣らないシングルフック仕様は珍しく、開発者の譲れないこだわりでしょう。
本州に比べ魚影の濃い北海道ではリリースを前提とする淡水のルアーフィッシングにおいて、トレブルフックを使う人はあまりいません。
小さな魚体も容赦なく傷付けてしまうトレブルフックはビギナーを除き控える傾向です。
もちろん、、釣果を伴うにはそれなりの腕が必要となり、フックアップは半分以下になる印象ですが、釣果よりも身近な自然や魚を大切に思うアングラーが大半の北海道では好印象でしょう。
リフレインとは「繰り返し」という意味の他に「自制する」や「控える」といった意味もあります。
釣果至上主義から脱却するというメッセージに感じないでしょうか。
また、そのようなマインドを持つアングラーはフック交換の手間とコストを省け、箱出して使える事がポイントです。カラーは魚からも自分からも視認性がよい「アルミピンクOB」をチョイス。
小河川では、着水と同時にルアーを目で追いつつ、チェイスしアタックしてくる魚の動きに合わせアクションや食わせるタイミングを与えることが出来ます。
常に「ルアーがどこにあるか」がわかり、適切な一手に繋げられる視認性のよいカラーが扱いやすく感じます。
チェイスからバイトまでは短距離勝負。ルアーの素早い泳ぎ出し性能が欠かせない。
入渓地点からしばらくは反応がありませんでしたが、アクセスが容易な道路から離れるに従い魚からのコンタクトが増えます。
1時間ほど釣り上がった後にようやく待望の1匹が妻にヒット。
岸際に魚体が乗り上げるほどに、勢いよく何度もチェイスをしてきた後のヒットでした。
巻き始めから立ち上がりの早い「リフレイン50HS」は立ち上がりが遅いミノーに比べ魚に警戒心を与えることが少なく、「スレにくいルアー」です。
「何度も反復しチャンスを生み出せる強み」はクイックレスポンスを求めた思わぬ副産物と言えるでしょう。妻は40cm前後のグッドサイズに満足そう。
そこからはテンポよくニジマスが釣れてくれますが、30cmを超えるサイズが中々釣れてくれません。
しばらく歩くとカーブで水深があり、ボサと木がオーバーハングで絡む絶好のポイントに到達。
水深があるゾーンの長さはわずかに2メートルほど。
そのタイトな範囲できっちりアピールして誘い、ヒットさせる必要があります。
そして、ポイントに近付き過ぎると魚が警戒するので、それなりに距離をとりアプローチすることも重要です。
ようやく手にしたグッドサイズ。繊細な狙いに高次元で応えてくれるリフレイン。
「リフレイン50HS」は重量、ボリュームがほどよく着水箇所をコントロールしつつ、遠投するのに最適。
ルアーをアップで深みの上にキャストし、着水させカウント2秒。
ここぞという水深でリーリングを開始し、早急にルアーの動きを立ち上がらせます。
ルアーの立ち上がり(艶かしく動く)が早く小場所の攻略が得意な「リフレイン50HS」ですが、個人的に側面から水の流れを受けることが苦手に感じるため、水の流れを真後ろから受けるようロッドワークでメンディングし、ラインとルアーの位置を操作します。
リーリングを開始し3回転ほどで、たまらずニジマスが食いつきました。
サイズは30cmそこそこで、今日の私にとっては大物です。
その後30cm半ばほどを追加しますが、まだ大物を釣っていないだろう、一つ手前のカーブまで引き返してみるか、と「リフレインが叫んで」いましたがリフレインの気持ちは無視して納竿としました。
いざ、車まで戻ろうと道路へ上がると、強風で目も開けられないほどの砂嵐になっています。
口の中に砂が入りジャリジャリとした感触を噛み締めながら、2キロほどの帰路を耐えました。
1日の締めは帯広名物「平和園」のジンギスカン。
リーズナブルに昔ながらのガス火で味わえます。ビールとジンギスカンで喉を洗い流して終える1日は最高でした。
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