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2024/07/16

コラム

高原の宝探し。極彩色の鱒に会いに行く。

高原の宝探し。極彩色の鱒に会いに行く。

カーディフ宣伝担当のいしどじょうです。
今回の釣行は2023年7月1日。またまた2024年1月発売予定だったトラウトワンNS S48UL/G-4の最終プロトモデルを手に、TROUT MEETINGメンバーのFish & Powderと共に奥日光へ向かった。

ターゲットは初夏の愉しみにしている奥日光の高原に棲む極彩色の鱒、ブルックトラウトだ。その美しい魚体と釣り方から、私はこの釣りを『宝探し』と勝手に呼んでいる。

国立公園で釣りをするという贅沢

ブルックトラウトが生息する湯川は、日光国立公園内の湿原を悠々と流れる。さらにその湿原はラムサール条約に登録されている戦場ヶ原であり、国立公園内のラムサール条約に登録された湿原を流れる川で釣りをする、という何とも珍しい環境である。

そのため自然環境が他のエリアよりも良い状態で残されており、過去に遠征したことのあるニュージーランドに舞い戻ったかのような錯覚を覚えるほど、良い意味で日本とは思えない。

標高は1,400mを超えるため7-8月でも平均気温が20℃前後であり、平地で釣りにならないような猛暑日でも元気な鱒たちが出迎えてくれる。

いつ見ても圧巻の湯滝。湯ノ湖から湯川へ、そして中禅寺湖へと流れる。

いつ見ても圧巻の湯滝。湯ノ湖から湯川へ、そして中禅寺湖へと流れる。

小雨模様の湿原河川

前泊していた日光市内の宿から約1時間半かけて湯川を目指す。当日の天候は曇り、昼過ぎからは小雨予報だった。いろは坂を上がり、中禅寺湖には目もくれず走り、湯川に着いたのは午前10時頃。下流の赤沼茶屋から入るか迷ったが観光客が多かったため、上流の湯滝から入ることにした。気温は18℃とやや肌寒いくらいひんやりとしていた。

駐車場には既に多くの車が停まり、フライマンの人たちが釣りの準備をしていた。皆考えることは同じで平地では猛暑で釣りにならないため奥日光まで避暑に来ているのだろう。
小雨の中さっさと準備を済ませ、この日はシマノスタンダードゲーターを身につけ、ゲータースタイルで散策路へ向かった。

日光市内の平地は曇りで高温多湿、これは避暑地へ向かうしかない。

日光市内の平地は曇りで高温多湿、これは避暑地へ向かうしかない。

さすがのメジャーポイント。竿抜けを探す。

湯滝直下、そしてそこから下流100mほどはフライのスクールが行われていた。等間隔でフライマンが入っていたため、思い切って小滝まで移動することにした。

小雨の降る中30分ほど歩いただろうか、目的地の小滝が見えてきた。名前の通り小さな滝を中心に掘れた場所が点在するため魚は多い。ただ、エントリーが容易なメジャーポイントなのでそう簡単には釣れない。

恒例の水温チェックは14℃。さすが1,400mの高原を流れる河川である。
二手に分かれ、竿抜けになっていそうな小場所を入念に探る。物理的にフライを流せない場所、普通の人がキャストしなさそうな入り組んだ場所などを潰していく。

湯滝から30分ほど。メジャーポイントだがストラクチャーが多く竿抜けも多い。

湯滝から30分ほど。メジャーポイントだがストラクチャーが多く竿抜けも多い。

湯川は川沿いに観光客用の散策路が整備されているためエントリーも容易。

湯川は川沿いに観光客用の散策路が整備されているためエントリーも容易。

極彩色の鱒に2人して癒される。

ルアーは2人揃ってリフレイン50HS。一番お気に入りのアルミヤマメカラーをテンポよく投げ込んでいると、Fish & Powderが歓びの雄叫びを上げている…。
近寄ってみると狙いのブルックがネットイン。しかも25cmほどの良型。「もう満足したわ」と言いながらこだわりの写真撮影がスタート。

こちらも魚に出会いたい欲が掻き立てられ、細かなポイントを詰めていくと着底して2回目のアクションで良型のブルックがヒット。25cmほどの同サイズだった。

日本の鱒には見られない極彩色。この配色は川の小さな芸術品。

日本の鱒には見られない極彩色。この配色は川の小さな芸術品。

湯川は20cm前後の小型が多いため25cmほどになると良型の部類。体側の斑点や鰭の配色などを観察して目に焼き付けてから元いた流れへリリース。幸先よく2人して心が満たされ、ご機嫌に会話をしながら小雨の散策路を進む。

7月とは思えない快適な気温の中、森の中は雨粒が木々の葉に当たる音が何とも心地よく響き、時折、鳥の囀りが聴こえる。これぞトラウトフィッシングの醍醐味。自然の機微を感じながら大きく深呼吸をした。

リフレイン50HSで待望にヒット。アグレッシブさはイワナ譲りだ。

リフレイン50HSで待望にヒット。アグレッシブさはイワナ譲りだ。

まだまだ続く宝探し。

小滝からまた10分ほど歩き新たなポイントへエントリー。水深は無いが、時折淀んだカーブや倒木混じりのポイントが出現する区間だ。

ブルックトラウトはイワナ属で、魚の付き場所はニッコウイワナやヤマトイワナに似ている。ストラクチャーが絡む身を隠せる場所で川底付近に定位していることが多いため、ピンポイントでキャストしていく必要があるため難易度は意外と高い。

こうしたオーバハングにリフレイン50HSを突き刺すように入れ込んでいく。

こうしたオーバハングにリフレイン50HSを突き刺すように入れ込んでいく。

倒木が多く、その際にブルックが隠れているが難易度は高い。

倒木が多く、その際にブルックが隠れているが難易度は高い。

リフレイン50HSで数釣りを愉しんだので、試していなかったダート系のルアーを使ってみることに。ルアーはスミスのボトムノックスイマーⅡ。

ちょっとした小場所だが倒木の下は大きくエグれ、そこに良型のブルックが定位しているのが下流側から見えた。そこで上流側の倒木の隙間からボトムノックスイマーⅡを流し込み、ブルックの顔の前で執拗にダートさせた。すると苛立ったのか攻撃するようなバイトで極彩色の宝石が姿を現した。

この後も同じようなアプローチで数匹キャッチした。リフレイン50HSのフォローで投げると湧くように姿を現すため、ダート系のルアーもカーディフネイティブトラウトのラインナップにあっても面白いな、と思えた体験だった。

こんな小場所にも良型が定位。上流側からルアーを流し込みアプローチする。

こんな小場所にも良型が定位。上流側からルアーを流し込みアプローチする。

上記小場所からキャッチした個体。小さな宝石が至る所に隠されている。

上記小場所からキャッチした個体。小さな宝石が至る所に隠されている。

改めてグラスコンポジットの良さを体感。トラウトワンNSに期待。

今回最終プロトのトラウトワンNS S48UL-G/4を使ってみて、今までのカーディフロッドとは違う、グラスコンポジット独特の調子に新たな可能性を感じた。

今まではカーディフ特有のシャキッとした調子でテンポ良く、小刻みにミノーイングするのに向いているような印象だった。今回のトラウトワンNS S48UL-G/4はシマノ独自のハイパワーX搭載でグラスロッド特有のキャスト時のブレを抑制しながらも、グラスコンポジットでルアーアクション時に程よく曲がり込み、ラインスラッグを作り出してくれる。そのため今回、ダウンクロスで流れに同調させてミノーをアクションさせるようなアクションがやりやすくリフレイン50HSとの相性の良さを感じた。

まさにカーディフのカーボンロッドとグラスロッドの良いとこ取りのようなロッド。しかも4ピースのパックロッドで移動時、遠征時に重宝すること間違いなし。

今回のタックル。グラスコンポジットとリフレイン50HSは相性が良さそうだ。

今回のタックル。グラスコンポジットとリフレイン50HSは相性が良さそうだ。

タックル装備

ロッド:トラウトワンNS S48UL-G/4(プロトモデル)
リール:カーディフXR C2000SHG
メインライン:ピットブル8 0.6号
ショックリーダー:フロロカーボン 6lb
ルアー:リフレイン50HS(アルミヤマメ)

シューズ:ウェーディングシューズ 羊毛フェルト
ベスト : ストリームメッシュベスト(グレー)

その他 : シマノスタンダードゲーター

カメラ:α6400(SONY)
レンズ:19mm F2.8 DN (SIGMA)
*一部風景写真はiPhone XRを使用

※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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この記事で使用している製品

トラウトワンNS S48UL-G/4(プロトモデル)
ロッド

トラウトワンNS S48UL-G/4(プロトモデル)

カーディフXR C2000SHG

リール

カーディフXR C2000SHG

ピットブル8 0.6号 + フロロカーボンリーダー6lb

メインライン

ピットブル8 0.6号 + フロロカーボンリーダー6lb

リフレイン50HS(アルミヤマメ)

ルアー

リフレイン50HS(アルミヤマメ)

ウェーディングシューズ 羊毛フェルト

シューズ

ウェーディングシューズ 羊毛フェルト

 ストリームメッシュベスト(グレー)

ベスト

ストリームメッシュベスト(グレー)

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