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2024/07/26

コラム

25SSフラッグシップウェーダー奮闘記① アングラーにとって“至高の”ウェーダー、ウェーディングシューズとは

エドさんウェーダー奮闘記①最高のウェーダー、ウェーディングシューズを作りたい!

アパレル担当のエドワードです。
7月から半年間、25年発売予定のウェーダー、ウェーディングシューズの開発奮闘記をお届けしたいと思います。
目標は月2回。釣りのお話も含めながら、少しでも製品開発の想いを皆様にお伝えできたら幸いです。

開発奮闘記、はじめます。

さて早速、今回は開発奮闘記①として、「アングラーにとって“至高の”ウェーダー、ウェーディングシューズとは」という題名でお話をします。

まずは、前提として、25年発売のウェーダー・ウェーディングシューズを「PROウェーダー」「PROウェーディングシューズ」と記し、どちらも合わせて「PROシリーズ」の呼称で今後の記事を書いていきます。名前からお察しいただける通り、ウェーディング分野においてフラッグシップの製品になります。

日本のことを一番に考える。

ここまで私たちは数十年間、様々なウェーダー・シューズを製品化してきました。そして、お客様の反応や修理の内容などから、製品の答えを少しずつ集めて、次の製品開発に生かしています。

その中で私たちが大事にしていることが、日本の気候や釣り場環境、日本人の体型をしっかりと考慮したモノづくりをしないと、良いモノは出来ないということ。日本の気候区分は温暖湿潤気候と言われることが多いですが、南北に長いことで、北は亜寒帯、南は亜熱帯まで様々な気候区分に分かれます。

皆様の周りも夏は蒸し暑く冬は極寒、というイメージでしょうが、お住まいの場所によっても大きく差がありますよね。また、釣り場環境としても、日本が世界の中でも特有の特徴を持っています。背骨のような山脈が南北に連なり、標高が100mを超える地形が国土全体の3/4、森林が2/3が占める地形特徴。読者の皆様のとっておきポイント、アップダウンが激しい山岳渓流があるのではないでしょうか。

最後に体型に関してですが、一般的には胴長体型、欧米と比べると平均的には小柄です。かく言う私もその一員ですが、このような環境の中で寒い時も暑い時も、アングラーは自身の理想を叶えるために、釣りをしているのではないでしょうか。ひとえにトラウトを釣る、といえども、ルアー、フライ、テンカラ、エサなどと様々な釣法で。

このように、日本特有と言える様々な特徴の中で釣りをするアングラーにしっかりと応えられる、そんなウェーダー、ウェーディングシューズを、常に考えながら開発を進めています。そして、今までの技術や自信、想いを結集し、日本の渓流シーンに対しての現在の「答え」となるようなウェーダー・シューズを作ることができると考え、わたしたちはPROシリーズの開発を始めました。

四季をダイレクトに感じられる、日本の渓。釣れない日は、写真撮影に走りがち。
四季をダイレクトに感じられる、日本の渓。釣れない日は、写真撮影に走りがち。

四季をダイレクトに感じられる、日本の渓。釣れない日は、写真撮影に走りがち。

至高のウェーダー、ウェーディングシューズ。

PROシリーズの合言葉。「至高のウェーダー、ウェーディングシューズ」と聞いて皆さんはどんなウェーダーを思い浮かべるでしょうか?

耐久性がある、デザインがいい、ぴったりサイズ、蒸れない、破れない、、色々なキーワードが出てくると思います。こだわりや釣りシーンは人それぞれですので、どれも正解のはずです。
正解がたくさんあるウェーダー・シューズ開発の中で、まず私たちは、誰をターゲットにするか定めました。製品開発の最中には、様々な選択肢が出てきて、それに対し優先順位を付け、時には取捨選択をして答えを出さなくてはなりません。いわば、“モノづくりの道標”になるものです。

チームで議論し、ターゲットとしたのは「自身の釣りへの没入の為に、本質を突いたモノを選ぶエキスパート」。TROUT MEETINGの記事を楽しみに待っていただき、読んでいただける読者様、そんな方が当てはまるのでは、と思います。

没入、それは釣りの愉しみの大きな一部では体験ではないでしょうか。人と自然のふれあいの中で、私たちが作るウェーダー、ウェーディングシューズはいかに【ノイズにならないか】がエキスパートの没入に繋がる、と私は考えます。

履き込んでいるうちにウェーダーが簡単に破け浸水すると、最悪途中で釣りをストップしなくてはならないですよね。シューズ内に小石が入ってくると、靴紐を解いて脱いで、石を出さなくてはいけないですよね。このようなストレスが、没入体験の邪魔になってしまうのです。

ですので、これらのストレスを取り除き、ウェーダーやウェーディングシューズは着ていることを忘れるくらいの製品であるのが、「本質を突いたモノ」になると考えました。パッと見たら格好よさに惚れ惚れする、着替え中に使いやすさを再実感する、でも釣り中は陰で支えている、それがウェーダー、ウェーディングシューズの理想かもしれません。

そんな縁の下の力持ち、安心して使い込める相棒のような製品になってほしい、というのが私たちの想いです。

開発のスタート。

これらをはっきりさせ、製品開発はスタートしました。ここからは必要項目のブラッシュアップです。ターゲットの皆様が安心して使い込める製品、それに必要なものは何か。社内外のターゲットとなるようなアングラーにヒアリングしました。

彼ら、彼女らからは、様々なウェーダー/ウェーディングシューズのストレスを感じるシーンや、こういう製品が欲しい、というアイデアが出てきました。
「ストレッチ性が欲しいです」
「とにかく破れないものが欲しいです」
「トイレ簡単にしたいです」
「冬に着込んでもぎゅうぎゅうにならないでほしいです」
‥‥

全て挙げたらキリがありません。これらを因数分解し、4つのキーワードを設定しました。

①耐久性
②着心地(履き心地)
③利便性
④アフターサービス

この4つです。PROシリーズはこれらでシマノの自信を惜しみなく詰め込んだ一品、DS+4シリーズは、これらの基本性能をしっかり突き詰めたベースモデルと設定し、開発を進めました。

基本性能を突き詰め完成したDS+4ウェーダー。一番の特徴は「伸びのある生地」。アップダウンの激しい日本の渓で、アングラーの動きに追従してくれる、自信の一品です。

基本性能を突き詰め完成したDS+4ウェーダー。一番の特徴は「伸びのある生地」。アップダウンの激しい日本の渓で、アングラーの動きに追従してくれる、自信の一品です。

概念や目指すロードマップが決まったところで、次は生地選定。

何度か別の記事でもお伝えしていますが、シマノの上位シリーズの生地の特徴は、高い透湿防水性能に加え、ストレッチがあること。

どんな方法でこの生地は成り立っているのか、次の記事でお話ししていこうと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

ウェーダー・シューズの開発を半分言い訳にして、色々な魚を、様々な地域に釣りに行けました。この自然との触れ合いの中で、ウェーダー・ウェーディングシューズは、そっと寄り添えるような相棒になってほしい。

ウェーダー・シューズの開発を半分言い訳にして、色々な魚を、様々な地域に釣りに行けました。この自然との触れ合いの中で、ウェーダー・ウェーディングシューズは、そっと寄り添えるような相棒になってほしい。

タックル&装備

カメラ:α7Ⅲ(SONY)/iPhone15pro MAX(Apple)
レンズ:GM24㎜F1.4 (SONY)


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