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2023/12/21

コラム

【バックナンバー 03】あの岩陰に突き刺したい。

【バックナンバー 03】あの岩陰に突き刺したい。
【TROUT MEETING】では過去の記事をバックナンバーとして公開しています。今回は「【バックナンバー 03】あの岩陰に突き刺したい。」の記事をご紹介。当時のスタッフが、和歌山県の南紀エリアでアマゴを求めて釣行した様子をご覧ください。

和歌山のテンカラ名人から聞いた一言が忘れられない。

「南紀のアマゴは、まんまる模様で黒いんや。」

それがテンカラ名人から聞いた言葉。

ヤマメ、アマゴは地域によって特徴が見事に違うのが面白い。
もちろん同じ魚なのだからパッと見は同じ様に見えるが、これをパーマークの形や側線の色、鼻先の形状まで細かく注目して見てみると、実は意外なほどその川の環境や周りの生態系に合わせた、独自のデザインに進化を遂げている魚体が多いのだ。

名人によると南紀に長い年月を掛けて溶け込んだ原種アマゴのパーマークは「まんまる」らしい。
そんな事を思い出しながら仕事をしていると、どうにもその魚に逢いたくて堪らなくなってしまった。

いても立ってもいられず釣行へと赴いた。名人が言うアマゴはどんな姿なのだろう。

いても立ってもいられず釣行へと赴いた。名人が言うアマゴはどんな姿なのだろう。

標高1000m級の3峰に囲まれたポイントで。

ポイントは標高1000m級の3峰に囲まれた、小さいながらも水量は安定した沢である。

アマゴは特に警戒心が強く、ルアーに何度も反応するのは稀で、1投で勝負が決まる場合が多い。
その為、岩やボサ陰は舐める様なタイトさで攻める事が重要で、低弾道のライナーキャストをどれだけ攻撃的に使いこなせるかが勝負の鍵を握っている。

この日、沢を登りながら良く反応してくれるのは、石英が多く灰色の岩盤に隠れる、これもこの沢特有の灰色のアマゴばかりだった。

正午を少し回って標高860m前後になったころ、急に周りが背の高い木々で暗くなる。
長年強い流れでエグられ続けた岩陰は、真っ暗でそれっぽい雰囲気に満ちていた。

いかにもな雰囲気のポイント。1発でキャストを決められるよう集中する。

いかにもな雰囲気のポイント。1発でキャストを決められるよう集中する。

出会えたアマゴの姿とは。

水面を這う様なライナーキャストを実現するために、水平バランスとリップ角度の設計に拘り抜いた「カーディフ 刀雅50S」を結び、深呼吸をしてから丁寧に、かつ力強くロッドを振り込む。

飛び出した刀雅50Sは、枝と水面の間を直線で一切のブレ無く飛び進み、これでもか!という程タイトに岩陰のベストポイントにたどり着く。

着水と同時に水面が大きく揺れた。
名人の言葉が水面に浮かび上がった 。

狙い通りに釣れた1匹。名人の言うアマゴの姿をしっかりと確かめられた。

狙い通りに釣れた1匹。名人の言うアマゴの姿をしっかりと確かめられた。

タックル&装備

ロッド : カーディフ ストリームチューン 52UL
リール : ステラ C2000HGS
ライン : パワープロ 0.8号
リーダー : セフィア ミラクルループ8 1.5号

※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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