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2023/03/29

コラム

渓流彷徨い日記 プチ渓流教室 @有田川

釣行日   2023年3月のとある日曜日
場所    和歌山県 有田川
天候    冷たい雨
釣果    アマゴ
使用ロッド  2種類のプロト6m
仕掛け   天井糸 ナイロン0.6号、水中糸 0.3号
オモリ:G5 ~ G6
ハリ: 4号
エサ: 現地採集の川虫色々
釣り人   ちぬ

ある日のオフィス内、若手課員のX君が週末に単独渓流釣行する話をしているのを耳にして、
私「そう言えば、先週、愛知川行ってきたん?」
X君「はい、行ってきました!釣果は1匹でした!!」
私「今週の日曜日も行くの?一人?」
X君「有田川に行くつもりです」
私「現地合流、午前だけなら付き合うで。午後は用事があるので帰るけど」
X君「お願いします、僕も昼までしかやりません」
私「雨の予報やけど?」
X君「雨でも行きます!」
私「じゃあ、プチ渓流教室やるか」
と言うことで、朝6時ごろの待ち合わせ。予報通り冷たい雨。汗ばむ陽気が続いていただけに、急な冷え込みは堪えます。
晴れていれば明るい時間ですが、6時を回ってもまだ薄暗い状況、まずは川虫採集。
前回は気温が高く、一時間少々で弱り始めた起こし虫も、この天候、気温なら半日もちそうなので、起こし虫、キンパク、ギンパク(茶ケラ)を餌箱二つ分確保。
X君は…餌箱が小さい!容積的には私の1/3くらいか?
私「えらい小さいな」
X君「サイズ感がわからないままポチってしまいました。届いてびっくりです。」
どこに魚が着いているかの予想、だからどの流れに乗せれば良いか?そのためにはどこに仕掛けを投入すればよいかをレクチャー。
いきなり来ました、小ぶりですがアマゴです。
もう一尾くらいいても良い感じですが、土曜日の釣り人が残したであろう足跡多数。
あまり粘らず、次のポイントへ。同じように魚の着き場所、流したいコース、投入ポイントを説明。二尾目までは時間は掛からず。
その後は、アタリは出てもアワセが決まらない状況が続いて、次のポイントへ。
同じように説明し、ここでは1尾拾って、川から上がります。

渓流彷徨い日記 プチ渓流教室 @有田川
渓流彷徨い日記 プチ渓流教室 @有田川

それにしても寒い!まさに花冷えです。
“釣らせる”が目的でなく“渓流の釣りを覚えてもらう”が目的なので、次のコースをどこにするかは重要です。わかりやすいポイントが点在するコース、瀬と淵がバランスよく、遡行も難しくないコース...よし、あそこにしよう。まだ自分も今シーズンは歩いてないし。
次のコース、スタート地点はとある橋の下。早速釣った!と思ったらアブラハヤでした。
X君「今のでエサがなくなりました! 採ってきます」
あの小ささでは、そうなるよな…直径4、5cmの竹製。
私「餌箱を買い直すか、自分で作るかしないで…」
X君がエサを採っている間に、ちょっと竿出し。さすがに入渓ポイント直前では良い魚が出ません。小さいのがポロポロ、あるいはツンのみ。
私「採れた?」
X君「はい、10匹以上は」
と言うことで先へ進みます。上手く釣れば三つ、四つ出そうなポイントへ。
私はその上側の平らな瀬で竿を振りながら様子を伺いますが、どうも苦戦している様子。私の方は、ポイントの半分ほど流した時点でポコポコと三つほど。こちらをやってもらった方がわかり良いか…と言うことで、まだ竿を出していない筋を流してもらいますが、根掛かり連発で上手くいかないようです。
私「錘は?」
X君「G4です」
私「ここは重くてG5、仕掛け飛ばせるならG6でも良い流れ。それと錘とハリが開き過ぎ。」
引き続きやってもらいますが、やはり仕掛けを入れたい場所に飛ばすのが、まだまだ苦労する感じで、ギブアップ。
私「ここはね、ここに入れて流すと…ほらきた!」ポロッ。後ろを振り返ると、仕掛けを直していて見ていなかった様子…ポロリを見られず良かったのか?流す場所を間違えなければ魚は喰ってくるのを見てもらえてなかったのは良くないような…次へ移動します。
瀬の開きのポイント。しばし様子を見ていると、対岸の筋ばかり目が行くようで、手前の筋を流さないまま、川に入っていきますね…そこは対岸寄り手前のヘチが良い流れなのに…
次へ行きましょう、瀬の落ち込み、瀬…
X君「エサがなくなりました!」
私「またか!と言いながら自分のも無くなったわ。一旦、エサを採ろうか」
ゴソゴソ、ガサガサ…
X君「なかなか川虫も難しいですね…」
私「残り300mくらいで終わるので、頑張って採らなくても良いよ」
起こし虫、ギンパクです。オニチョロの小さいのも見えてますが、キンパクはカメラのフレームから逃げたようで、写っていません。

渓流彷徨い日記 プチ渓流教室 @有田川

戦闘…いや教室再開、平瀬を進みます。X君、釣りました。左手でタモを持ったままハリを外そうとしています。そう言えば、ずっとそんな動作してたな、と思って、
私「タモをベルトに挿せば両手使えるで」
X君「そうですね、なんで気付かなかったんだろう」
いやぁ、教えることまだまだたくさんあるな、私もまだまだ勉強不足だけど…
そうこうしながら最終地点の大淵に到着。X君は下の瀬からなかなか上がってこないので、チョイと仕掛けを放り込んでみると、三つほどパタパタと。X君を呼び、
私「もう三つほど掛けたけど、まだまだ掛るから、ここやってみ」
2投、3投…
X君「ダメです、やりかたわかりません。やり方見せてください」
私「そこらへんに入れて(ピュッ)、こう沈めて、ここに流れてきて…ほらきた」
X君「ほー、さすがっす」
内心、掛からんかったらどうしよう、とビビってました。
あとは任せて、横からアドバイス。
X君「今、9匹なので、あと1匹釣って終わります。」
ですが…
X君「根掛かりました。もう、これで諦めます」
と言うことで、今回のプチ渓流教室は終了。

教えることはたくさんありますが、少しずつ。

教えることはたくさんありますが、少しずつ。

プロフィール

ちぬ

渓流・本流竿・鮎竿・チヌかかり竿・ワカサギ穂先の開発をおもに担当。渓流・チヌかかり釣りをメインに年間釣行日数は約40~50日。

※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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