サビキ釣りとは?
釣れる魚・必要な道具・仕掛け・釣り方のコツを解説【初心者向け】
サビキ釣りとは
サビキ釣りは釣り初心者でも海で楽しめる王道の釣り方。ビニールや薄いゴム、魚皮などが付いた擬似バリのことをサビキ(サビキバリ)と呼び、これが複数個付いた仕掛けを使って、エサのアミエビを撒きながら狙う釣り方のこと。
サビキ釣りで釣れる魚の種類(アジ・イワシ・サバなど)
釣り場やシーズンにもよるが、集魚力の高いアミエビをマキエにするのでアジやイワシ、サバなどの小型回遊魚を中心にさまざまな種類の魚が釣れる。ほかの回遊魚ではコノシロやサッパが狙え、小型の真鯛やグレ、カマス、カサゴ、カワハギ、サヨリなどが釣れることもある。
また、ハオコゼやアイゴなどの毒トゲを持つ魚が釣れることもある。素手で触らず、フィッシュグリップで魚体をつかみ、プライヤーでハリを外して海に放そう。
サビキ釣りができる釣り場・シーズン
潮通しのよい場所に面した港の堤防や岸壁・海釣り公園などが釣り場となり、規模の大きな港であれば潮流がゆるやかな港内でも釣ることができる。足元から水深がある場所がおすすめで、魚が岸近くまで寄ってくる潮位の高いときを中心に狙ってみよう。
どんなに条件がいい釣り場でも回遊がなければ釣果は期待できない。釣具店などで最新の釣果情報を確認してから釣り場を選ぶようにしたい。
岸壁
堤防
波返し
藻場
イカダ
また、朝と夕は魚の活性が上がりやすい時間帯なのでおすすめ。よく釣れる季節は主に春から夏・秋まで楽しめ、地域にもよるが7月から9月は特によく釣れる。
サビキ釣りに必要な道具・仕掛け・餌
サビキ釣りにおすすめのロッド・竿
長さが3~5mほどの万能竿や2号~3号の磯竿が操作しやすくて扱いやすい。釣り場によってはエギングやシーバス用のルアーロッドで楽しむことも可能。
マルチマリンではM300/M350/M400/M450 が適合。釣り場の足場が高いところは長め、低いところは短めを選ぶのがセオリー。選択に迷ったら M350 や M400 を選んでおけばより多くの釣り場にマッチする。またウキを使い、投げて狙う場合、マルチマリンはMHパワーのモデルがオススメだ。
サビキ釣りにおすすめのリール
使う竿に適したサイズをセットする。前記した竿には2500~3000番のスピニングリールがマッチする。道糸はナイロンラインの2号~3号を100~150m巻いておこう。
サビキ釣りにおすすめの仕掛けセット
ハリは号数が大きいほどサイズが大きくなり、魚の大きさに合ったサイズを選ぶ必要がある。目安として5cm程度の豆アジやカタクチイワシには2号以下、10cm程度の小アジは4〜5号、20cm以上の場合は6号以上などを選ぼう。
オモリ付きマキエカゴ
マキエのアミエビを詰めるためのカゴで、底にオモリが付いている。形を変えたり速く沈めることができるスチール製と、錆びにくくて視認性に優れるプラスチック製のものがある。
カゴには「上カゴ式」と「下カゴ式」の2つがある。
エサ(餌)
マキエはアミエビを使う(左から1kg、2kg、4kg)。2人で4時間ほど釣るなら、2~4kgほど用意しておこうブロック状で冷凍されているので、事前に自然解凍しておく(数時間前~釣行前夜)。
手軽にサビキ釣りを楽しみたい方はチューブに入った常温保存できるアミエビがおすすめ。マキエカゴにそのまま入れられるので、マキエ用のバケツを準備する必要がない。使用したエサや仕掛けは釣り場に放置せず持ち帰るのを忘れないように。
吸い込みバケツ
サビキ専用のバケツ。バケツの中央部分でカゴを上下に動かすとアミエビがカゴに吸い込まれる。普通のバケツや水汲みバケツなどでも代用できる。
マキエ用スプーン
マキエのアミエビをカゴに詰めるのに使用するスプーンで、コマセスプーン、マキエスコップとも呼ばれる。
基本的なサビキ釣りの方法
手順1.エサをカゴに詰めて海に投入
サビキ釣りの手順はまず、タックルの準備が整ったら、マキエカゴにアミエビを押し込むようにしっかり詰めて海に投入する。仕掛けを沈めてマキエカゴが海底に着いたら、リールのハンドルを数回巻いて海底から50cm~1mほど浮かせる。そして竿をゆっくり大きく持ち上げたのち、道糸を張ったまま竿先をゆっくり下げる。このときにマキエカゴからアミエビが放出され、アミエビと勘違いした魚がサビキバリに喰いつく。
仕掛けの投入から底取り
手順2.魚が食いついたらゆっくり抜き上げる
魚が喰いつくと、竿先が揺れて手元に感触が伝わってくる。このようなアタリを感じたら、竿を立てて一定のスピードでハンドルを巻いて回収し、ゆっくり抜き上げて取り込もう。もし、しばらく待ってもアタリがないときは魚が寄っていない証拠なので、仕掛けをいったん回収してアミエビを詰め直して再投入する。これを繰り返しながら魚が集まってくるのを待とう。
誘い~アタリ~アワセ
魚を取り込むときのポイント
魚を抜き上げた後、なるべく竿先は地面に置かないこと。竿と仕掛けの間に身体を入れると、仕掛けが絡みにくくなり、魚体をハリから外しやすい。
取り込み
サビキ釣りで釣れないときのコツ
1.タナ(魚の泳層)を早く見つけること
海底付近で魚の反応がないときは、底層から中層、そして上層まで探って魚の居場所を見つけるのがコツ。イワシやサバは比較的浅いタナにいて、アジは底から中層にいることが多い。釣り場や状況によって魚がいるタナは変化する。
2.追い喰いさせて数を稼ぐ
アジやイワシなどの小型回遊魚は群れで回遊しているので、一度に複数の魚を釣ることができる。1匹ハリに掛かって暴れると、魚や仕掛けの動きが周りにいる魚を刺激して、2匹目、3匹目が後を追うように食ってくることがある。
3.魚に合ったハリ(号数)を選ぶ
釣果を手にするには、釣れる魚の口のサイズに合わせてハリ(号数)を選ぶことも大切。魚の口とハリの号数が合っていないと、「掛かりにくい」「外れやすい」「伸びる」といったデメリットがある。
最適な号数を選択してバラシを回避し、効率よく数を稼ごう。サビキの素材は複数あり、主にスキン、サバ皮、ハゲ皮の3種に分けられる。サビキのカラーはピンク、白、グリーンなどが代表的で、状況に応じて選ぶのがポイント。
4.足元に寄ってこないときは沖を狙う
足元を狙っても魚が釣れないときは、仕掛けにウキを追加して沖を狙う。敷石の沖側、魚が跳ねたり潮がヨレている、潮目ができているなど、変化のある場所を中心に探ってみよう。
足元を釣るときと同様に、カゴにアミエビをしっかり詰めたら、狙いたい場所のやや沖を狙って投入。着水したらウキの位置を確認し、必要に応じてリールを巻いて狙いたい場所まで仕掛けを寄せてくる。竿を大きくあおってカゴからアミエビを出す。
最初はサビキ仕掛けからウキ止めまでの長さを短くして浅いタナを探ろう。それで反応がないときは少しずつウキ止めを上にズラして、タナを深くして魚のいる層を探す。アタリはウキの動きで判断し、魚がハリに掛かったら竿を立ててラインを弛ませないようにする。後は一定のスピードでリールを巻いて取り込もう。
サビキ釣りで釣れた魚の持ち帰り方
サビキ釣りで釣った魚を持ち帰って料理するなら、鮮度を保つための持ち帰り方も覚えておこう。ここではアジ、サバ、イワシなどを持ち帰る際におすすめの氷締めを紹介する。
まずは釣りに行く前に釣具店やスーパーなどで氷を購入し、クーラーボックスに入れる。釣り場に到着したら、釣りを始める前に氷に少しの海水を入れた塩氷を魚全体が浸かるようにたっぷり作る。海水で作らないと浸透圧の関係で身が水っぽくなってしまうので注意。
魚が釣れたらよく冷えた塩氷の中に入れて瞬間的に締める。1時間ほどして完全に冷えたらビニール袋の中に魚を移し、その袋を塩氷の中に浸ける。もし手間であれば、釣りをやめるときに水だけを捨てる。ただし塩氷の中に長時間浸けておくと、魚の体内に水が入り込むことがあるので注意しよう。
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