サーベル SABER

ライトテンヤタチウオという釣り方

繊細なタチウオとの
駆け引き、強烈な引きが
たまらなく面白い!

誘い、喰わせ、
ファイトなど、
楽しめる部分が凝縮されている釣りです。
シマノインストラクター富所 潤

『ライトテンヤタチウオ』は、「サーベルテンヤ」という元々は沼津の釣具店の店員さんが考案した釣法が元祖で、駿河湾が発祥です。僕自身は、考案者の方に「面白い釣りがあるよ」、と誘われて始めたのが、きっかけです。“メタルスッテ”、“ティップエギング”などのタックルを流用してできるのでお手軽。使用ラインも一緒で、リーダーだけ太くすればできる、という釣りなので、気軽に挑戦しました。
もともとエサ釣りは大好きでしたし、ジギング、ワインディングなどでアタリが出ないときのエサの威力の大きさも実感していました。アタリがない中で釣りを続けるのは辛いですからね(笑)。でも、エサだから簡単に釣れるというものでもない。アタリがある中でちゃんと楽しめる部分がある。タチウオとの駆け引きがたまらなく面白いんです。
誘い・喰わせ・ファイトなど、いろいろな楽しめる部分が凝縮されている釣り、と言えます。これをライトタックル、つまり1号未満の極細PEライン、軽量なロッド、小型リールを使って、指4本から5本はもちろん、ときには7本、8本というドラゴンサイズとやり取りする楽しさ!

タチウオの重みが乗るまで
アワセは禁物!
効果的な誘いのパターンで
本アタリを導く。

通常のテンヤを使ったタチウオ釣りでは、小さなアタリ、微妙なアタリに即アワセで対応するスタイルが効果的であったりします。
しかし、『ライトテンヤタチウオ』では、即アワセや空アワセは厳禁!どんなアタリ、違和感であっても、穂先がしっかり締め込まれ、タチウオの重量感を確実に感じることができるまで待つ。これが大切です。ガツンッと、いきなりタチウオが穂先を締め込むこともありますが、このときも重みを感じてからアワセることが基本です。
フワフワ、コツコツという小さいアタリしか出ないときは、いろいろな誘いを掛けて、しっかり喰い込ませることが大切。止めたり、タタいたり、ゆっくり上下したり…。“エサの周りにタチウオはいる!”と信じて誘いを掛け続けましょう。エサだけを取られてしまわないよう、確実にエサを付けることも重要な基本項目です。

爆釣ポイント3箇条

極細PE&軽量テンヤでアタリ倍増!
ライトなタックルの繊細さに優位性あり

『ライトテンヤタチウオ』で使用するテンヤのウェイトは最小20g。追加オモリを使用しても最大60g+オモリ20号(合計 約135g)と、とても軽量。タックル全体のバランスを考慮するとPEラインは0.8号以下に留めるのが鉄則です。極細PEラインは、水切れがよいため潮流の抵抗を受けにくいのが利点。軽いテンヤを使っても感度も良好、よりアタリを感じ取ることが可能です。素早く狙ったレンジに到達、流されにくいため、より快適な釣りを楽しめます。使用するPEラインの目安は0.5号から0.8号。ドラグ調整や傷のチェックさえしっかりしておけば、ドラゴンサイズとのやり取りでも、切れる心配はありません。

全国各地で通用する
『ライトテンヤタチウオ』

全国各地で通用する『ライトテンヤタチウオ』

テンヤ、ロッドのテスト、『ライトテンヤタチウオ』という釣り方のポテンシャルの確認、これらに加えてフィールド調査を兼ねて、日本全国のタチウオフィールドの大部分を回ったという富所さん。駿河湾・東京湾・大阪湾・富山湾はもちろん、九州では、福岡・大分。また、広島・愛媛といった瀬戸内エリアなど、有名フィールドはほぼ制覇。結果は、どこでも通用する、という確かな手応えでした。
「いろいろな場所、いろいろな時間でテストしました。水面下5mから水深180m。デイ&ナイト問わずです。ジグもテンヤもダメ、唯一、『ライトテンヤ』だけが入れ喰いになって、周囲の人がポカンとしてしまうような状況もありました」
ただし、注意点がひとつ。『ライトテンヤタチウオ』は新しい釣り。必ず船長の許可を得てから使用することが大切です。