残暑厳しい8月下旬、鈴木新太郎が挑んだのは東京湾のタチウオ。今回はテンビン仕掛けのエサ釣り&ルアー釣りで乗合船を出している川崎の中山丸に向かい、オモリ40号のライトタチウオを楽しむことにした。
中山丸に搭載された探見丸システムはプロ用の親機に直結したスペシャル仕様で、通常は映りにくいタチウオ反応をバッチリ映し出す。「これもうちのこだわり。探見丸を見ながら喰わせるタイミングやタナの変化を見極めてください」と中山勝之船長も使用をすすめている。
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▲ 2020年ニューモデルのCV-FISHはサングラス越しでも鮮明に見える特殊な液晶画面を採用。直射日光下でもノンストレスだ
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▲ エサはコノシロの切り身。センターに添って、ていねいに縫い刺しする
Strategy・戦略
探見丸の情報をベースに仕掛けやロッドも最適化
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▲【画像A】船下を通過するタチウオ
朝方の短時間、富津沖の浅場で現れたタチウオ反応。底から宙層を動き回りながら船下を通過していき、アタリも頻発した
ところが当日のタチウオはかなりの難敵だった。画像Aがタチウオ反応の一例だが、こんなにいい感じの群れを見つけてもすぐに消え去ってしまうのだ。
富津沖、本牧沖、第二海堡周りと移動して水深10~40メートルまで幅広く探索する船長。しかしアタリは散発的で喰いも浅く、鈴木もバラシ連発で天を仰ぐばかりだった。
探見丸をチェックしていた鈴木がその打開策を見つけたのは、後半の残り2時間。富津沖の水深10~15メートルを流し、底から海面下まで誘い上げを繰り返していたときだ。
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▲【画像B】表層に浮くタチウオ反応
海面下5メートル付近の縦長反応がタチウオ。右側宙層の真っ赤な魚群はベイトで、その周囲にもタチウオが紛れている
画像Bを見ると海面下5~7メートル前後にポツポツと映る縦長の反応がある。これがタチウオで、底からシャクってくるとこの位置で頻繁にアタってくるようだ。けれども鈴木はなかなか掛けられず、
「少しハリスを詰めて、掛かり具合が変わるか見てみます」と、全長2メートルのハリスを1.5メートルに変更。
この作戦がドンピシャ。いきなりフッキング率がアップして小ぶりなタチウオを5本連釣してしまった。
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▲ 探見丸に出現したベイト反応に仕掛けを通して、狙いどおりに喰わせた1本!
さらに鈴木は探見丸にベイトが表示された瞬間(画像B、右側宙層の赤い塊)を見逃さない。すかさず底まで仕掛けを落とし、ていねいにシャクってベイトの中を通していく。
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▲ 軽量コンパクトなフォースマスター600DH。浅場は手巻き、深場は電動巻き上げとオールラウンドに活躍
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▲ 鈴木はフォースマスター600に搭載されたニュータッチドライブの中間速設定をレベル20に上げて、巻き合わせをする。とくに深場のタチウオポイントでは、確実なハリ掛かりにつながるようだ
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▲ 今春就航した第八中山丸に乗船。プロ用魚探に直結した探見丸システムの鮮明な画像は、必見の価値あり
「狙いどおり、きましたよ!」
サーベルマスターテンビンがきれいな弧を描き、指幅4本サイズが浮上。小型中心の当日にあっては、いいサイズだ。
「ベイトに着くタチウオは良型が多い。そのチャンスをつかめるのも探見丸の大きなアドバンテージです」
笑顔を取り戻した鈴木はここで7本を確保。トップ13本に次ぐ2番手まで盛り返したところでタイムアップとなった。
参考までに、鈴木が後半使用していた竿はサーベルマスターテンビンのM。個人的には最も軟らかなLで引き味を楽しむのが好みらしいが、
「両方を比較すると今日はMのほうがアタリが出せるし、ハリ掛かりもよかった。一筋縄でいかない日は竿選びも大切ですね」とアドバイスする。
探見丸の情報、ハリスの長さ、そして竿のチョイス。鈴木新太郎流の三位一体タチウオ攻略術は、苦しいときの打開策になりそうだ。
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