昨シーズンに比べるとヒット率は低いものの、秋を迎えて50キロオーバーのビッグサイズも上がり始めた相模湾のキハダ。自己記録更新を目指す松本も、9月下旬にさっそく海上へ繰り出した。
船は探見丸システムを搭載する三浦半島長井漆山港の昇丸で、当日松本は釣り仲間との仕立で出船した。
梶ヶ谷涼船長はキハダとカツオが最近滞留している小田原沖へ向かい「タナは上から。カツオは10メートル、キハダ狙いの方は30メートルでやってください」とコール。
早々に2~3キロのカツオが数名のロッドを引き絞り、探見丸を覗くと表層を遊泳するカツオの反応が明瞭に映っていた。
その下方にはキハダらしき淡い反応が通過する様子も見てとれるが「こういう淡い反応じゃなくて、真っ赤な単体反応がほしいよね」と松本。喰い気があるキハダはコマセに反応して足を止め、しばし船下に着く。そうなると魚探のビーム波も強く反射し、真っ赤な単体反応がモニターに映るのだ。
反応を探しては流し込み、転々と移動すること3時間。探見丸の画面を見つめながらキハダ一筋で粘り続ける松本の眼が、10時前に光った。
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▲ ロッドはバンディット キハダ 170。「コマセワークが軽快に行えて、手持ちでも疲れにくいバランスが秀逸」と松本
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▲ リールは最強のモーター、ギア、ドラグを搭載したビーストマスター MD 3000。スタンディングファイトで勝負!
Strategy・戦略
赤く鮮明な反応が出たら激アツのビッグチャンス!
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▲【画像A】船下に入ってきた反応
30~35メートルに現れた赤い反応がキハダ。即座にコマセを振って勝負する時だ。表層の10~15メートル付近にはカツオの反応もある -
▲【画像B】しばし船下に着いた反応
キハダはコマセに反応し、約1分間モニターに映り続けた。4メートルくらい浮き上がる反応もあり、この日一番のチャンスタイムに!
海面下30~35メートルに赤い反応が現れて(画像A)、1分くらい船の真下に居続けたのである(画像B)。間違いなくコマセに誘われ、足を止めて捕食しているキハダだ。
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▲ カツオは好調。初めて挑戦した女性もうれしい1本!
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▲ ギャラリーに見守られて奮闘する安部さん。いつも探見丸を見ながら、あれこれ対策を練っているようだ
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▲ 仕立専門の昇丸。要望あるかぎりキハダへ出船してくれる
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▲ 探見丸CV-FISHとMD 3000の通信機能を使えば、多様な情報をモニターに表示できる
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▲ 反応を見ながらコマセワークのタイミングをはかる
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使用タックル製品情報
すかさずコマセカゴに温存していたコマセを一気に振り出し、勝負をかける松本。そしてドン!とアタったのは右舷トモの安部さんだった。
「コマセを詰め直して投入し、タナを取った直後に喰い付きましたよ!」
ファーストランに耐えながら喜びの声をあげる。仕掛けの手返しとキハダが船下に入ってきたタイミングが、完璧に合致したのだ。安部さんも探見丸の愛用者で、どうやらキハダの気配を察知して手早く仕掛けを打ち直したのが奏功したらしい。
オマツリしないように仕掛けを上げて待つ仲間に見守られながら、約10分のバトルを経て海面に姿を現したのは28キロのキハダだった。
▲ たっぷりエサを食べた秋のキハダは胴回りも極太。釣っても食べても最高の個体だ
その後は再び淡い反応が現れる程度の渋い状況に逆戻りしてしまい、カツオをポツポツと釣り上げて沖揚がり。
「キハダがヒットしたあの一時は、数メートル浮いてきた反応もあったんです。浮いてくるキハダは喰い気があるから、あそこで思いきってビシダナを上げてたら喰ってたかも……」
そう反省しながら次の釣行にかける松本であった。
相模湾のキハダもいよいよ終盤戦。今回のようにワンチャンスをものにするか否かが勝敗を分けるシビアな日が増えるだろう。そのチャンスを察知する情報ツールとして、探見丸は心強い参謀となるはずだ。
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