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テンヤタチウオ攻略の方程式

関西発 テンヤタチウオ 攻略の方程式

時代の流れは積極的に誘い、攻撃的に掛ける。
関西テンヤタチウオの戦略。

1970年代に大阪湾泉南エリアで始まったテンヤタチウオは、小型電動リールの登場とともにエリアと深度を拡大しながら発展してきた。黎明期は大きく喰い込むアタリを待つ釣りが主流であったが、それだけでは釣り人の絶対数が増えた現在ではヒット率が低く、釣果を伸ばすには多彩な誘いのバリエーションから、その日のヒットパターンを見つける必要がある。電動スロー巻きに加えて、手巻きで誘う、ショートピッチでシャクる、止める、タタく…さらに、これらを組み合わせた各アングラーの得意パターンが釣果を決める。また、サイズよりも匹数を争う競技志向により、小さなアタリも掛け合わせていくスピーディで積極的な釣りスタイルも流行している。もはやワンパターンでは通用しないタチウオ攻略。新時代を切り拓く柔軟な状況対応力がトップアングラーの証となる。

“自分だけの誘い”に合わせた
ロッド選びが必要
今井 浩次

今はひとつの誘いパターンがずっと通用することはない。それにタチウオは気まぐれやからね。昔の大阪湾と比較すれば釣り人が増えて、争って喰ってくる釣りやすい魚が減ったことで、アタリも小さくなったのと違うかな?でもパターンを見つければ今も爆釣は珍しくない。周りは「なぜあの人だけが釣れるのか?」と首をかしげるけど、同じ誘いでも人によって違う。スロー巻きひとつをとってもスピードの差があるしね。真似をするだけでは釣れない。いろんな誘いがあるけど、逆に言えばいろいろ試すことで釣れる。だからテンヤタチウオ専用ロッドは、いろんなアイテムが必要になってくると思う。“自分だけの誘い”に合わせた選び方や、使い分けが求められてるからね。

掛け方と、魚のサイズで、
調子は自らが決める
高橋 哲也

テンヤを使ったタチウオ釣りでは、アタリを出すまで、いろんな待ち方と操作があるよね。電動リールのスマートダイヤルでゆっくり巻いてくる、ハンドル2、3回転で止める、あるいはシャクリを入れる…。硬いロッドであれば小さなアタリを掛け合わせられるし、軟らかくなるほど巻上げながら喰わせるのに向いている。だから掛けるまでを考えて、調子に釣りを合わせる選び方があるけど、僕は自分の『目的』を果たすための選び方もする。たとえば南の海で狙っている大きなタチウオだと、ハリが伸びてバラしにつながることもある。そんなときは掛けた後を考えて、軟らかい64や73のロッドを使うこともあるよね。リールのドラグ調整をしながらしなやかさを活かして、大阪湾と同じテンヤで釣るんだよ。