2026/05/19
コラム
スペシャル トリプルフォース徹底解説【後編】 入れ掛かりを実現する個性豊かな軽量パワーロッドの真価! 急瀬G90/急瀬GH90
個性あふれる6アイテムを揃え、6代目として登場した「スペシャル トリプルフォース」。大鮎をより確実に手にするために、パワー、軽さ、操作性を徹底的に追求した専用設計が施されている。中でも急瀬G90、GH90は大型鮎に対応するパワーを備えながら、扱いやすさが特徴のモデル。進化した2つのモデルを、エキスパートの坂本 禎が実釣とともに解説する。
こだわりが詰まった、こだわりのモデルを解説
第一回目では、エキスパート・小澤 剛さんが岐阜県の益田川を舞台に自身が開発に携わったスペシャルトリプルフォース「急瀬G85」、「早瀬V90」を解説。また同河川で、島 啓悟さんも自身が好むオトリ操作を的確に行う鮎釣りを具現化するための「急瀬T85」、「急瀬T90」を解説してくれた。どのモデルも各人のこだわりが詰まり、ポイントごとに釣果を上げるための性能が搭載されたモデルであった。さらに今回の【後編】では、荒瀬での大鮎釣りを得意とする坂本 禎さんによる急瀬G90、急瀬GH90の解説を収録。数々のテストの末に完成した坂本さんのこだわりが詰まったモデル。ぜひチェックしてほしい。
ラインナップは6アイテム。今回は坂本 禎さんが監修した大型の鮎に対応する急瀬G90、急瀬GH90を解説。
【急瀬G90】① 大型狙いのパワーモデル&穂先のセレクト。坂本 禎×徳島県・吉野川
坂本 禎さんが大鮎狙いで選んだのは四国・吉野川
坂本 禎さんがこの日、スペシャルトリプルフォースを使用した実釣で訪れたのは四国・吉野川。大型鮎で知られる河川である。入ったポイントは「ピーヤーの瀬」。坂本さんは吉野川には訪れたことがあるが、このポイントは初めてだという。
「今回選んだ竿は、2026年発売のスペシャル トリプルフォースの『急瀬G90』です。Gはギガパワーという意味です」
急瀬G90は、スペシャル トリプルフォースの人気を一気に高めたモデル。このロッドの誕生には、坂本さんの意見が大きく反映されている。細身の胴調子でありながら操作性が高く、極限まで曲がるバットが特徴のパワーモデルだ。
「今回の場所は、かなり大きいサイズの鮎が掛かるということで、替穂先のエキサイトトップ パワータイプチューブラーH3.5を今回選びました」
急瀬G90は、標準穂先としてエキサイトトップⅡチューブラーH3.2と今回使用のエキサイトトップ パワータイプチューブラーH3.5が装備されている。そして今回の吉野川ピーヤー瀬での坂本さんは、天上糸がフロロカーボンの1.5号、水中糸が複合メタルの0.15号を6.5m、ハナカン周りはフロロカーボン2号を50cm、ハナカンは7.5号、サカバリ4号、ハリは龍の太軸9号3本錨という仕掛けをセレクトした。
「波立ちがある場所をやっていきたいと思います」
坂本さんは開始早々、27cmの良型をキャッチ。
「凄いね、吉野川。急瀬Gでちょうど面白いサイズの鮎ですね。もう少し大きくなったら、急瀬GHなども出番になってくると思います」
その後も、同サイズを連発。抜き上げるたびに思わず笑みが溢れる。そして、29cmの大型もキャッチ。
「段々瀬になる頭のあたりに竿を立て気味でオトリを泳がせていたら、一気に掛かってくれました。パワータイプチューブラーの穂先にして正解でしたね。標準とパワー穂先とでは、少し短く太くなっているだけですが、抜き上げる時のパワーが全然違います。掛かってくる魚が小さく、繊細にオトリ操作をしたい時は、標準のH3.2。その中で、大型が掛かる可能性がある時や、大型のオトリを使う際は、パワー穂先が効果的です」
パワーロッド「急瀬G」にパワータイプチューブラーの穂先で、難なく良型を引き抜く。
坂本さんが「急瀬G90」にちょうど良いサイズという27cmクラス。
29cmクラスの大鮎。大型が掛かる可能性、大型のオトリを使う際は、パワー穂先が効果的だという。
標準タイプとパワータイプチューブラーの穂先。パワータイプは少し短く太くなっているだけだが、パワーが全然違う。オトリ操作を繊細に行いたい時には、標準をセレクト。
【急瀬G90】② 操作性と安心感の進化
その後、釣れた大型をオトリにして流すと、またもや大型がヒット。
「良い魚ばかりだね」
この重量の魚を2匹掛けた状態でも、急瀬Gなら瀬の中から引き抜くことができる。
「この竿は、細くて肉厚、そして軽量です。伸ばして持っている時は、芯の通った感じがし、魚を掛けて曲げた時には胴まで乗り、凄く粘ります。胴調子寄りのセッティングですが、オトリ操作をしているときは、シャキッとした操作感で、掛かって竿を立てた時は安心感があります」
大型のオトリを付け、そこに大型が掛かって曲げても、しっかりと粘り耐える。
従来の急瀬Gの特徴は、軽さ、そして操作性の良さ、掛けてからの安心感だ。今回の急瀬G90は、それらをしっかりと受け継ぎつつ、2g軽量化しているという。
「軽量化を目指して、ただ軽くしてしまうと強度が下がったり、反発力が弱くなったりすることがあるのですが、従来の急瀬G90の魅力をしっかりと残しつつ、軽くなっています。また感度も更に良くなりました」
これまで以上に、軽快に良型の鮎狙いや、瀬の中でのやり取りを楽しんでもらえる製品になっているという。
「最初の頃のトリプルフォースは、パワーロッドであるが、瀬に特化したものとして作られていました。しかし、急瀬Gは瀬だけでなく、トロ場やチャラ瀬とオールマイティにカバーできるパワーロッドとなっています。また、養殖鮎、小さい鮎のオトリも操作しやすい性能になっています」
前作よりも軽くなった急瀬G90。感度も向上。
急瀬Gは、オールマイティーにカバーするパワーロッドとなっている。
【急瀬G90】③ 曲げて獲る――大鮎攻略の真価
2日目は、「生コンの瀬」と呼ばれるポイントに入った。
2日目に入ったポイントは、水位が上がっていたことから、メタルラインをセレクト。
吉野川での実釣2日目、「生コンの瀬」のポイントに坂本さんは入った。この場所は、前日までは渇水であったが、前日の夕方に雨が降ったことで水位が上がり、濁りはは入っていないことから良さそうだと判断。竿は前日と同様に急瀬G90、仕掛けは水中糸にメタルライン0.125号6.5mをセレクトした。
「水深があるところ、瀬の中などでオトリを沈めたり、引いて誘ったりすることを想定するときはメタルラインですね」
急瀬G90の操作性を活かし、オトリを「ここだ」という場所に入れていく。すると幸先よく朝一の1匹を掛けた。そして続けて掛けた鮎は26、27cmの良型。さらに同サイズを追加した。
「良いサイズですね。吉野川の鮎はパワーがあり、走り回るのが多いです」
そんな魚に対しても、急瀬G90のパワーでしっかりと受け止め、そして抜いていける。
「大きい吉野川の鮎なので、しっかり竿を曲げて寄せてくることが必要。胴調子の竿だと、掛かってからしっかりと胴に入ってくれるので寄せられます。またしっかり曲がってくれることで、鮎がイヤイヤせず、どんどん寄せられます」
大型と判断し、慎重に寄せていく。キャッチしたのは体高のある、28cmの良い鮎だった。
その後、強い流れの中でも次々と大型をキャッチしていった坂本さん。掛かった後に泳ぎ回る吉野川の鮎を、急瀬G90のパワーで確実に釣り上げていった。
「流れの速い箇所で魚が掛かり、そしてタメている時に、『これ以上曲げたら折れてしまうのではないか』、『これ以上曲がらない』と感じる人は多いと思いますが、そんな不安が少ないのが急瀬G90。まだまだパワーがあります。『確実に抜ける竿』を目指し、妥協せずに追い求めてきました。ぜひ、急瀬G90のタメ性能を体感していただきたいと思っています
流れの中で曲げても不安を感じないのが急瀬G。速い流れの中でも、そのパワーを発揮!
【急瀬GH90】① 劇的に進化した最強モデル。坂本 禎×徳島県・吉野川
スペシャル トリプルフォース最強モデル「急瀬GH90」を手にし、尺鮎が期待できる吉野川三好大橋下流に入った。
坂本さんは、さらに大鮎を求めて吉野川の三好大橋の下流域に入った。尺鮎が期待できるエリアである。ポイントは狭く多くの人が入れない場所だが、運よく空いていたことから入ることができた。坂本さんも、初めて入れたという。そんな大型と対峙できる場所を攻略するために選んだのがスペシャル トリプルフォースの「急瀬GH90」。ギガパワーヘビーの名を持つシリーズ最強モデルだ。急瀬G90の標準穂先はH3.2であるが、急瀬GH90は標準穂先でH3.5。大鮎に対応するパワーを備えながら、操作性が高いのがこの竿の特徴だ。
大鮎対応の仕掛けは、天上糸にフロロカーボンの2.5号、水中糸が鮎メタルライン ドラゴンフォースの0.4号を7m、ハナカン周りはフロロカーボン2号を50cm、ハナカンは7.5号、サカバリ4号、ハリは龍の太軸9号3本錨をセレクトした。
「急瀬GH90は、スペシャル トリプルフォースの中で最強のロッドです。急瀬G90の上の強さを持ち、スペシャル トリプルフォースらしく持ち重り感が少ないセッティングになっています。パワーロッドで重量を軽くするのは難しいのですが、前作2021モデルより10gの軽量化に成功しています。軽く、持ち重り感が無くなることで、操作性がアップし、さらに感度も向上。そしてパワーもアップ。大型をより抜きやすくなっています。タメている時の安心感は抜群です。曲げた時に、バットまでしっかり乗ってくるようなセッティングで、尺サイズに迫るような大鮎、瀬の中で下れないような場所でやり取りする必要がある時にも活躍します。楽しいサイズは28cmくらいまでですが、この竿を使い込んで慣れていただければ、尺鮎クラスも抜けるパワーと強度があります」
シマノでは、最高峰にドラゴンフォース、次にアドバンフォースとあるが、尺鮎クラスを狙う竿となると重量が出てしまう。持ち重り感も出てくる。体力、腕力がないと、ドラゴンフォースの10m、11mの竿は扱いにくい。アドバンフォースの9mは肉厚で強い竿であるが、普段軽い竿を使用している人は1日持っているのが辛いと感じることもある。そういった人に、軽く、操作性が良く、アドバンフォースに迫るパワーを備えたスペシャル トリプルフォースの急瀬GH90は最適だと坂本さんはおすすめする。
前作2021モデルより10gの軽量化に成功。軽く、持ち重り感が無くなることで、操作性がアップ。
【急瀬GH90】② 大鮎との真っ向勝負
急瀬GHの特徴は、なんといっても大型鮎に対応するパワー。ただそれでいて扱いやすさも備える。
「GH90を選んだので、大型を獲りたいですね」と話しつつ、オトリを流していく坂本さん。するとすぐに掛かった。吉野川の鮎らしく、よく引くメスだった。そして続けて掛けたのは、抜くのが困難なほど大型。これは惜しくもバラし。そこで大鮎対策のために、ハリを10号に交換。そしてすぐにまた掛けた。これも大きそうな引き。急瀬GH90を岸側に寝かしつつ、しっかりと鮎の動きを止めながら流れの芯から外す。そして坂本さんも距離を詰め、体勢を立て直してから抜きの動作に入る。魚との間合いを早く詰めるための動きだ。ネットに収まったのは、今回の吉野川釣行で最大となる個体だった。
そして次の一手でも大型を掛け、さらにサイズアップ。この鮎もロッドを絞り込んでから、岸側にロッドを倒して誘導して抜き上げた。29cmの体高のある最高の鮎だった。
「GH90凄いでしょ。しっかり寄せられて、大型でも抜けます」
さらに驚いたことに、少し下流に下ったポイントでも掛かった瞬間に大型と判断できる力強い引きの大鮎を掛けた。しっかりと抜き上げ、ネットに収まった鮎を見て、坂本さんも興奮。実寸30.5cmの見事な大鮎だ。急瀬GH90のパワーを実証することができたのだった。
「吉野川、やはりデカい魚がいますね。最高ですね」
胸まで浸かり、大型の鮎とやり取りする坂本さん。この後、ロッドを岸際に倒し、自身も移動して誘導。ネットに収まったのは29cmの良型。
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