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2026/07/14

コラム

名手の推し竿特別編【My Favorite Rod】ジャパンカップに賭ける想い 岡田 清×濱嶋 勇

名手の推し竿特別編【My Favorite Rod】ジャパンカップに賭ける想い 岡田 清×濱嶋 勇

ジャパンカップ全国大会(JC全国)―――。
その大一番に、全てを賭けるアングラーが二人。
岡田 清氏。そして、濱嶋 勇氏。
世代は違えど同じ道を歩んできた二人が、
たったひとつの頂点を目指し、同じく心を奮わせていました。
ジャパンカップに賭ける想いを激しく燃やしながら…。

濱嶋 勇、磨き上げる浅ダナ

大会本番2週間前の日曜日、岡田 清氏と濱嶋 勇氏の姿が会場となる筑波流源湖、北桟橋の中央にありました。世代を超えてリスペクトし合う2人は、並んで時に笑顔で、時に真剣に語らいながら、自らの釣りに没頭していきます
大会本番2週間前の日曜日、岡田 清氏と濱嶋 勇氏の姿が会場となる筑波流源湖、北桟橋の中央にありました。世代を超えてリスペクトし合う2人は、並んで時に笑顔で、時に真剣に語らいながら、自らの釣りに没頭していきます

大会本番2週間前の日曜日、岡田 清氏と濱嶋 勇氏の姿が会場となる筑波流源湖、北桟橋の中央にありました。世代を超えてリスペクトし合う2人は、並んで時に笑顔で、時に真剣に語らいながら、自らの釣りに没頭していきます

「JC全国はメーターで戦い抜く」と宣言する濱嶋氏。その浮遊感溢れる繊細な釣りを支えるのは、「飛天弓 閃光LⅡ」です。「シャープな感覚と、硬過ぎないのでバラシが少ない」と全幅の信頼を置きます。ただし7はラインナップにないので、その場合のみ「普天元 獅子吼」を。こちらも大好きな竿だといいます
「JC全国はメーターで戦い抜く」と宣言する濱嶋氏。その浮遊感溢れる繊細な釣りを支えるのは、「飛天弓 閃光LⅡ」です。「シャープな感覚と、硬過ぎないのでバラシが少ない」と全幅の信頼を置きます。ただし7はラインナップにないので、その場合のみ「普天元 獅子吼」を。こちらも大好きな竿だといいます

「JC全国はメーターで戦い抜く」と宣言する濱嶋氏。その浮遊感溢れる繊細な釣りを支えるのは、「飛天弓 閃光LⅡ」です。「シャープな感覚と、硬過ぎないのでバラシが少ない」と全幅の信頼を置きます。ただし7はラインナップにないので、その場合のみ「普天元 獅子吼」を。こちらも大好きな竿だといいます

 例会16組。350名以上の釣り人でごったがえす日曜日の筑波流源湖の朝の雑踏の中、岡田 清と濱嶋 勇が笑顔で談笑する姿がありました。
 岡田 清57歳、濱嶋 勇40歳。
 世代は違えど、ともにトーナメントの最前線を走り続けてきた「同志」である。「勇ちゃんの浅ダナは絶品。今日はそれを隣で見られるので、とにかく楽しみだよ」と岡田氏が笑顔を向ければ、濱嶋氏が「岡田さんは俺にとっては永遠の憧れの人。釣り的にも自分にないものを持っている人で、とても尊敬しています」と返します。
 「自分にないもの」…といえば、確かに岡田氏と濱嶋氏は真逆なタイプのトーナメンターです。
「勇ちゃんの浅ダナセットは俺にとってはひとつのバロメーターで、勇ちゃんが釣れないならその日は浅ダナはない…と断言出来るもの。『ああ、勇ちゃんだなぁ〜』という繊細なセット釣りは、どう足掻いても僕にはできないんだ」
「岡田さんのあらゆる釣り方に対する対応力、そして最後の最後に見せる爆発力は、残念ながら俺にはないものです。どうしたらああいうふうになれるのか、いつも考えています」
 そんな2人が、いよいよ2週間後に迫ったシマノジャパンカップ全国大会で対峙します。
「もちろんヤバい連中が山ほど出てくるんだけど、なかでも勇ちゃんとガチでやれるのは、僕にとっては最高の幸せなんだ。なんたって、僕の中では一番『釣りが上手い人』だからね」
 真顔で言う岡田氏に、濱嶋氏は恐縮の笑顔を見せます。
 そんな濱嶋氏の「武器」は、岡田氏も太鼓判を押す繊細極まりない浅ダナセットです。地元・中京ではカッツケも得意としていますが、ここ筑波流源湖では当然、「メーターセット」ということになります。
「自分はもう、これ(メーターセット)しか考えていません。流源湖でチョウチン(ホタ系)が強いのは重々承知していますが、今さら付け焼き刃で勝負になるほどアマくはない。わりきって自分の武器一本でいきます」

◯竿 シマノ【飛天弓 閃光LⅡ】9
◯タナ メーター
◯道糸 0.6号
◯ハリス 上0.6号 下0.5号 8―45㎝
◯ハリ 上7号 下 3号
◯ウキ TATSUAKI(パイプT7㎝ カヤB5㎝ カーボン足6㎝ エサ落ち目盛は全6目盛中、クワセを付けて2目盛出し)
◯バラケ
 粒戦         100㏄
 もじり        100㏄
 BBフラッシュ     100㏄
 水          120㏄
 10分置いて…
 軽麩         50㏄
◯クワセ
 感嘆1袋にさなぎ粉30㏄、粘力スプーン1杯を混ぜておいたもの 10㏄
 水          9㏄
※ポンプで小さく押し出してハリ付け

 久しぶりに見た濱嶋氏の釣りはさらに磨きがかかっていました。
 バラケは「粒もじ」の抜き系。操作性をアップさせるために「軽麩」が入れられているものの、持たせる意識はなく、いわゆる「ちょい掛け」を高次元で成立させていく釣り。
 そして、そんな繊細なバラケ使いに、長めの下ハリスがふわりと覆いかぶさっていく…。喰いアタリはこの下ハリスが張り切るまでに絞られ、「これぞ濱嶋」という軟らかいアタリで次々と流源湖の大型がヒットしてくるのです。
 同じ系統のアングラーにはあの石倉義久がいるが、それともまたどこか違う、「いかにも濱嶋」といった浮遊感溢れるメーターセットである。
「さらに磨きがかかっているよね。僕にあれはできない。釣りが上手いなーっていう感じ」
 お世辞などという薄っぺらいものではなく、隣の岡田氏も濱嶋氏の釣りを見て思わずため息をつきます。
「基本、自分はウワズリっていうのは気にしないんです。ウワズったら上げればいい…という自由釣り池で育ったというのもあるかもしれません。でもそれは関東のメーター規定でも同じです。何をやってもウワズリは起きますし、ウワズるようなへらは相手にしなければいいだけ。そういう意識でやっています」
 濱嶋氏のアタリは軟らかく、同時に、意外と大きい。「くわえた」というよりは、完璧に喰って首を振るようなアタり方です。実際、ハリを飲み込んで上がってくることも多いのです。
「渋いですね。強い方向には持っていけない感じです」
 絶妙な抜きバラケコントロールが静かに炸裂し、淡々とカウントが刻まれていきます…。

「強」をどこで入れるか

後半はわりきって竿を最短の「普天元 獅子吼 7」に決め打ちし、繊細なバラケ使いでメーターセットで「これぞ流源湖」という厳つい大型をキャッチしていく濱嶋氏。
後半はわりきって竿を最短の「普天元 獅子吼 7」に決め打ちし、繊細なバラケ使いでメーターセットで「これぞ流源湖」という厳つい大型をキャッチしていく濱嶋氏。

後半はわりきって竿を最短の「普天元 獅子吼 7」に決め打ちし、繊細なバラケ使いでメーターセットで「これぞ流源湖」という厳つい大型をキャッチしていく濱嶋氏。この日に限ってはチョウチンよりメーターの方が型が良かったですが、その分、難易度も増し増し。隣の岡田氏が「勇ちゃんだから釣れてるんだよ」と言ったのは、単なるリップサービスではない思います。

「この時期の流源湖のメーターセットは、バラケをタナまでは連れていかないとアタらないイメージがあります。今日もそんな感じですね。渋いからって上で完全に抜いてしまうとシラっとしてしまいます。ウワズリとかなんとかというより、『アタらない』ということです。アタるならウワズったっていいんです」
 濱嶋氏のウキを見ていると、立ち上がったウキはやわらかなウケを出しながら、ほんの一瞬だけバラケの重さが掛かっているのが分かります。つまり濱嶋氏が言う「タナまでは連れていっている」という状態です。そこからフッと抜けるのですが、その一瞬の掛かり方、抜け方の調整に、濱嶋氏は繊細な「せめぎ合い」をしているのです。
「ほんと繊細だよね。勇ちゃんっぽい。単に抜き系だからアタるとか、そういう次元じゃないんだよ。あれは真似ようったってできない。もちろん練習量もあるんだろうけど、悔しいけど、天性のものもあるんだろうね」
 隣の岡田氏も兜を脱ぐ、濱嶋氏の「せめぎ合い感覚」。その指先の感覚は、安易に真似出来るような代物ではないようです。
「弱・弱・弱…ではダメ。ジャパンカップ全国で勝ち切りたいなら、釣りのどこかに『強』を組み込まないとダメだと思っています。では、その『強』をどこにもってくるのか…。自分の場合、それはウキなどのセッティングではなく、『エサ(バラケ)』だと思っています。
 今日は渋くて無理そうですが、魚が強さを見せてきた時、どのくらいエサを強くしていけるか。具体的にはより持たせていって、バラケを食わせるような釣りも視野に入れつつ、どこまで強くしていけるか。本番ではそれがカギになるでしょうね」
 ジャパンカップではいまだ頂点を極めてはいない濱嶋氏。その濱嶋氏が今回、本気で獲りにきています…。
 だからこそ、濱嶋氏は「強さ」を具現化する岡田氏をリスペクトするのです。
 後半、濱嶋は竿を10.5に伸ばして逆にアタリが減ったことを確認すると、割り切って竿を「普天元 獅子吼」7に変更。さらに指先の感覚に集中し、流源湖の浅ダナの大型を次々と仕留めていったのでです。

岡田 清の「覚悟」

釣り方に関しては「決め打ち」することも多い岡田氏ですが、今大会に関してはそれをせず、最後の最後まで探し続けると断言。
釣り方に関しては「決め打ち」することも多い岡田氏ですが、今大会に関してはそれをせず、最後の最後まで探し続けると断言。
釣り方に関しては「決め打ち」することも多い岡田氏ですが、今大会に関してはそれをせず、最後の最後まで探し続けると断言。
釣り方に関しては「決め打ち」することも多い岡田氏ですが、今大会に関してはそれをせず、最後の最後まで探し続けると断言。
釣り方に関しては「決め打ち」することも多い岡田氏ですが、今大会に関してはそれをせず、最後の最後まで探し続けると断言。

「カッ、カッ、カッ…、ドカン」
デカいボソバラケ。デカいウドン…。
長く太いPCムクトップが豪快に刻みながら消えると、「朱紋峰 鉾」がパワー溢れる弧を描いて水中に突き刺ささります。水飛沫を上げて浮上するのは、流源湖ならではの荒武者…。
「やっぱりホタチョウは魅力的なんだけど、やれば釣れるってもんでもない。他の釣り方も含めて、最後の最後、前日練習の最後の1秒まで自分らしくもがきつづけるつもりだよ」
釣り方に関しては「決め打ち」することも多い岡田氏ですが、今大会に関してはそれをせず、最後の最後まで探し続けると断言。つまりはそれだけ「勝ちたい」ということでもあるのです。

 さて、岡田 清氏です。
 ご存知メジャー7冠。ジャパンカップは3冠。問答無用の「トーナメントモンスター」であり、また「生涯現役」を体現する釣り姿は、多くのファンに熱い支持を得ています。
 そんな岡田氏にとって久しぶりのジャパンカップ全国が、間近に迫っています。2022年、友部湯崎湖で吉田康雄氏が爆勝したあの年以来の全国です。
「今回はとにかくメンツが濃い。康雄ちゃんもいるしね(笑)。もうワクワクしかないし、悔いのない釣りをしたいと考えているよ」
 悔いのない釣りを…。
 岡田氏の「信条」です。
 そんな岡田氏だが、濱嶋氏とはまた違った意味での「覚悟」を持っていました。
「今のところホタチョウ(チョウチンウドンセット)を本命としつつも、それこそ前日まで決めつけずに『勝てる釣り』を探そうと思っている。もちろんメーターも視野に入れてはいるけど、今日の勇ちゃんの釣りを見ても、正直、僕には手に負えない感があるよね。悔しいけど。それに、メーターでは自分のよさも出ないように感じている。繰り返すけど、本番までに何が起こるか分からないから、完全に捨てているわけではないけどね」
 メーターセット一本に絞り切っている濱嶋氏の「心意気」もまたよし。岡田氏はそれを認めた上で、今回、自分は最後の最後まで決めずに『勝てる釣り』を探してもがき続けることを選択。それもまた、岡田氏らしい「覚悟」でした。

◯竿 シマノ【朱紋峰 鉾】9
◯タナ チョウチン
◯道糸 1.5号
◯ハリス 上下1.0号 10―30㎝
◯ハリ 上15号 下8号
◯ウキ 本多作 思案品(1.4㎜径PCムクT16.5㎝ カヤB9㎝ カーボン足8㎝ エサ落ち目盛は全13目盛中、クワセを付けて6目盛出し)
◯バラケ
 バラケマッハ      600㏄
 段差バラケ       150㏄
 BBフラッシュ       150㏄
 水           300㏄
◯クワセ
 魚信          2分包
 水           150㏄
※ポンプで押し出して大きめにハリ付け

二十一年分の想いをぶつける

二十一年分の想いをぶつける
二十一年分の想いをぶつける
二十一年分の想いをぶつける

 今から21年前の2005年、第22回シマノジャパンカップ全国大会(於・水藻FC)を制したのが、57歳の大ベテランであり、大会ではダークホース的な存在だった藤間昭生氏でした。
 岡田 清氏は言います。
「自分が当時の藤間さんの年齢(57)になって挑むジャパンカップ全国には、やっぱり特別な想いがよぎるよね。『だいぶ歳を取ってしまったな』っていう気持ちと『まだまだやれる』っていう気持ちが交錯するというか…。でも藤間さんもあの時57歳だったんだなって思うと、なんていうか、心の奥底から何か込み上げるものもあるんだ。『自分もやってやろう!』ってね」
 あの後、雑誌企画で対談するなど、藤間氏と親交を深めていった岡田氏。どこまでも謙虚で、しかしどこか迫力のある尊敬すべき大ベテランの姿は、今もその胸にしっかりと焼き付いているのだといいます。
 あらためて、偉大な先輩と並びたい――――――。
 そんな想いもあって、岡田氏は今大会で「何が何でも勝ちたい」と公言し、最後の最後まで「勝つための何か」を探し続ける覚悟を示したのです。

 そして濱嶋 勇氏にもまた、この21年前の22回大会に大きな大きな「縁」がありました。何を隠そう、濱嶋氏はその藤間氏が優勝した大会で準優勝を飾っているのです。当時弱冠19歳、「濱嶋 勇」の名を大きく世に知らしめた大会でもありました…いや、初めてメジャートーナメントで濱嶋氏の姿を見たのが14歳の時でしたので、もう十二分にその名は知れ渡ってたいたのですが…。
「あの時は藤間さんが『本ぬけ8』のヒゲチョウチンで、自分は『朱紋峰 凌』の8、チョウチンウドンセットでした。あの後もチョウチンセットはことあるごとに練習はしたんですけど、ある時に自分の武器はやっぱり浅ダナなんだって思って、より浅ダナを磨くようになったんです」
 そして濱嶋氏は自身の浅ダナセットを磨きに磨き上げ、その6年後に初のメジャータイトルを奪取することに成功します。
「でもやっぱりジャパンカップで勝ちたいですよね。岡田さんが藤間さんのことを想うように、僕自身もまだあの時の宿題を提出してないんですよ」
 世代は違えど、ともに同じ目標に向かって成長を続ける二人…。
 2週間後、岡田 清氏も濱嶋 勇氏も、そして他の強者たちも――――――、
 ここ筑波流源湖で、それぞれの想いを胸に火花を散らします。

 全力で試釣を終えて桟橋を歩く2人の顔には、最高の笑顔が溢れていました…。

【第40回シマノジャパンカップへらぶな選手権全国大会レポート】
https://fishingeventjp.shimano.com/2026/japan_cup/hera/1190/report/

【第40回シマノジャパンカップへらぶな選手権全国大会配信動画】
https://www.youtube.com/watch?v=A-r47EsFfjg

プロフィール

岡田 清

岡田 清 (おかだ きよし)

【フィールドテスター】

シマノジャパンカップへら釣り選手権大会は01年、02年と連覇し、
03年は準優勝、09年に3回目の優勝を果たした。
ジャパンカップと同様に予選会のある全国大会で通算7度の優勝を記録。
「T-style」会長。へらぶな釣り全般を愛好し、競技会以外では、
山上湖などの舟釣りで長竿を振って底釣りや
チョウチン両ダンゴ等を楽しんでいる。

プロフィール

濱嶋 勇

濱嶋 勇 (はまじま いさむ)

【モニター】

中学3年で有名全国大会へ出場したり、 日研ジュニア大会3連覇などを経験。 HERA-1に8回出場(準優勝2回)。 他、優勝を含めて好成績多数。 JC全国大会は05年初出場で準優勝して、 06年、08年、09年、14年、15年、24年の7回出場。

※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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