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2026/06/02

コラム

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“春霞” 吉田康雄が春の霞ヶ浦を謳歌する

“春霞” 吉田康雄が春の霞ヶ浦を謳歌する

毎年、春になるとふらりと霞ヶ浦にやってくるという吉田康雄。
あてもなく湖岸に車を走らせ、目と勘だけを頼りにポイントを決め、大海原に向かって長竿をしならせる。
たとえ乗込みは外しても、本命は釣れなくても、大いなる生命感を全身で感じながら、明日への英気を養う。
そんな釣り本来が持つ楽しさが、いっぱいに詰まった釣行。
吉田氏にとっての“春霞”は、かけがえのない年中行事なのです。

“魔法の時間(マジックアワー)”に、へらを求めて駆け巡る

夜明けの「マジックアワー」の時間、車で各ポイントを回り、モジリに目を輝かせる吉田
夜明けの「マジックアワー」の時間、車で各ポイントを回り、モジリに目を輝かせる吉田

夜明けの「マジックアワー」の時間、車で各ポイントを回り、モジリに目を輝かせる吉田

新作、「UHへらバッグ」シリーズ。ウルトラハード(UH)の名の通り、バッカンタイプの軽量素材が採用されていて、とにかく軽く、頑丈。
カートとの親和性も考えられていて、野釣り管理釣り場問わずに使用出来る機能性を有しています。

新作、「UHへらバッグ」シリーズ。ウルトラハード(UH)の名の通り、バッカンタイプの軽量素材が採用されていて、とにかく軽く、頑丈。カートとの親和性も考えられていて、野釣り管理釣り場問わずに使用出来る機能性を有しています。吉田がチョイスした「ホワイト」も非常に綺麗な発色。朝陽を浴びて浮かび上がる「和柄(わがら)」も見事で、センス溢れる外観も人気の秘密になっています

実は吉田が数あるシマノへら竿ラインナップの中で「最も大好き」なのが、この「紅月」だったりします。「炎」をイメージさせるデザインはもちろん、パワーロッドでありながら無闇に「剛」を感じさせないソフトタッチは、あらゆる釣り方やフィールドにベストマッチ。「スパイラルX」や「しっとり綾織り握りⅡ」など、上位機種同等のテクノロジーもしっかり搭載。それでいてコストパフォーマンスに優れている点も嬉しい

実は吉田が数あるシマノへら竿ラインナップの中で「最も大好き」なのが、この「紅月」だったりします。「炎」をイメージさせるデザインはもちろん、パワーロッドでありながら無闇に「剛」を感じさせないソフトタッチは、あらゆる釣り方やフィールドにベストマッチ。「スパイラルX」や「しっとり綾織り握りⅡ」など、上位機種同等のテクノロジーもしっかり搭載。それでいてコストパフォーマンスに優れている点も嬉しい

「ここ(霞ヶ浦)に来た時はあえて情報はシャットアウトし、自分の目と勘だけでポイントを決めます。せっかく霞ヶ浦に来たんです。人のいいなりではもったいないですからね」
マジックアワーの大海原を走り回りながら、モジリを見つけ、吉田康雄はその目を輝かせます――――――。
毎年、春になるとふらりと霞ヶ浦にやってくるという吉田。誰にも言わず、誰にも聞かず、たとえオデコになっても、吉田は1日中自分で決めたポイントで長竿を豪快に振り回し、「春霞」を全身で堪能するのだといいます。
4月8日㈬。そんな「吉田の春霞」にお邪魔させていただくことに。もちろん、「気負いは無しで、いつもどおりに」と、こちらからお願いした上で。
「デコっても知りませんよ!」
いたずらな笑顔でそう返した吉田氏は、朝からなんだかとっても嬉しそうです。
そんな吉田氏がじっくりと夜明けの湖岸線を走り回った上で決めたのが、「柏崎」というポイント(茨城県かすみがうら市柏崎)。菱木川という流入河川の出口東側で、小さな水門のある場所でした。
ここにポイントを決めた理由は?
「はい、勘です。あと、シンプルにこの菱木川出口付近にモジリがあったんです。あと、今日は南風になる予報ですので、あえて向かい風になるエリアを選びました。霞ヶ浦は向かい風の方が釣れるイメージがあるからです」
楽しきポイント選定にじっくりと時間を掛けたので、釣り開始はやや遅めの7時。夜半から強風が吹き荒れていましたが、それも止み、快晴の湖は静寂に包まれていました。
あらためて、なんてダイナミックな光景でしょう…。

◯竿 紅月 18
◯タナ 水深約1mバランスの底釣り
◯道糸 1.5号
◯ハリス 上下0.8号 30―40cm
◯ハリ 上下8号
◯ウキ 吉田作プロト(パイプT18・5cm 8mm径カヤB6cm カーボン足11cm エサ落ち目盛は全7目盛中、宙の状態で2目盛沈め)
◯エサ
100ccカップに「野釣りグルテン」を1スティックを入れ、残りをカップスレスレまで「グルテン四季」を入れる
水           120cc

「もう少し長めでもいいかなとは思ったんですが、春ですので長過ぎるのもよくないかなと思い18にしました」
ベタ凪状態のため、まずはバランスの底釣りから入った吉田氏。お気に入りの「紅月 18」を気持ちよく頭上で回し、大海原に向かって両グルテンを打ち込みます。目の前に広がる景色は、まさに「海」。18だろうが30だろうがあまり変わらない気もしてしまいます。
「『紅月』の18って、僕、本当に大好きなんですよ、硬さもちょうどよくて、デザインも大好き。そして、もうこうして霞で長竿をブン回している段階で、僕にとっては『優勝』なんです。もちろん釣れるに越したことはないんですが、とにかく楽しくて、いつも笑顔でニヤニヤしながら釣りしちゃってますよ」
あらためて、本当に楽しそうに釣りをする吉田です…。

さまざまなゲストと遊ぶ!

順にダントウボウ、コイ、ヒゴイ、マブナ…。様々なゲストに遊んでもらいながら、楽しく“その時”を待ちます
順にダントウボウ、コイ、ヒゴイ、マブナ…。様々なゲストに遊んでもらいながら、楽しく“その時”を待ちます
順にダントウボウ、コイ、ヒゴイ、マブナ…。様々なゲストに遊んでもらいながら、楽しく“その時”を待ちます
順にダントウボウ、コイ、ヒゴイ、マブナ…。様々なゲストに遊んでもらいながら、楽しく“その時”を待ちます
順にダントウボウ、コイ、ヒゴイ、マブナ…。様々なゲストに遊んでもらいながら、楽しく“その時”を待ちます

順にダントウボウ、コイ、ヒゴイ、マブナ…。様々なゲストに遊んでもらいながら、楽しく“その時”を待ちます

霞ヶ浦の生命感は、本当に凄いものがあります。
この大海原です。見た目だけだと、はっきりいってウキが動く気すらしません。
しかしどうでしょう。
吉田が「目」と「勘」だけで選んだ「柏崎」のポイントで、エサを打ち始めるなり、いきなり元気よくウキが動き始めたのです。
「いますね〜。最高です。これが霞ヶ浦のよさですよね。それに、本当にダメな時って何も動かないので、今日は有望かもしれませんよ」
ポジティブシンキングな吉田。いつもそうですが、霞ヶ浦ではさらにポジティブになるのか、笑顔が止まりません。
“フワッ、フワッ、チクッ!”
軽快なアタリでまず最初に「紅月」を曲げたのは、思わず「へらか⁉」とびっくりしてしまうこれ、体高ある40cm級のダントウボウでした。
「サイズも形も紛らわしいですよね。アタリもへらに似ていて紛らわしい。口が小さいんで、けっこうカラを出したりもするんですよ。面白い魚です」
ウキは動き続け、お次はお手頃サイズのコイが連発。なかには鮮やかなヒゴイも混じってビックリ。

さらには定番のマブナ!
マブナはなかなかのサイズで、魚体も綺麗。
「マブナも立派ですよねぇ。さすが霞ヶ浦です。とにかく魚たち全てが元気なんですよ」
様々なゲストが顔を出し、湖面にはボラがあちこちでジャンプ。生命感溢れる「淡水の海」に包まれ、吉田氏は夢中で竿を降り続けます。
しかし、「本命」はなかなかその姿を現しません…。
「ハタキ後の一服状態なんですかね。沖目にそれっぽいモジリはあるんですが…。ちょっとまだ湖面が静かなので、風が吹いて荒れ始めた時がチャンスかもしれません」
吉田氏は別に「霞のスペシャリスト」などではないが、それなりに経験してきたなかで、「へらが釣れる時の法則」のようなものもなんとなく分かっているようでした。なので、変な焦りはありません。
10時を過ぎるとようやく待望の風がそよそよと吹き始めます。まずは西寄りのフォローの風。「だんだん南寄り(向かい風)になる予報ですので、そこがチャンスかもしれません」と、相変わらずゲストと遊びながら笑顔で竿を振り続けます。
そして昼食休憩の後、正面から待望の暖かい南風が吹き始めました。
すかさず0.5号の外通しオモリでのドボン釣りに切り替えると…

本命は、突然に

本命は、突然に
本命は、突然に
本命は、突然に

中弛みの時間帯ではありましたが、吉田はさまざまなゲストと楽しく遊びながらも、「集中力」だけは切らさずにいました。そして風が変わったのを敏感に感じ取り、すかさず外通しに切り替え、そして、万全の態勢で「運」を呼び込んだのです。
12時31分。
「しばらくゲストを釣ってないなぁ」などと思いながら吉田氏の釣り姿を眺めていたのですが、次の瞬間、鋭いアワセ音とともに前傾姿勢で沖走りに耐える姿が目に飛び込んできました。
「来ましたよ!」
竿をタメながら、思わず叫ぶ吉田。それがゲストではないことが、即座に伝わってきました。
「よし! これはへらだ…‼」
水面に踊る重量感ある銀鱗に、吉田も周囲も確信します。そして、ガッチリと喰っています!
竿が捻り出すトルクに身を委ね、慎重に竿を立てていきます。
ゆっくり、ゆっくり…
「よっしゃぁ! やった…‼」
渾身のガッツポース。
吉田の少年のような叫び声が大海原にこだまします。
正真正銘、霞のへら鮒。38cmと決して大きくはないが、サイズでは計れない、嬉しい嬉しい1枚となりました。

余韻

ボーダレスで「春霞」の余韻に浸る…

ボーダレスで「春霞」の余韻に浸る…

「欲を言えば40上が欲しかったですが、贅沢は言えませんね。正直、オデコは覚悟していたので、とにかく嬉しいです!」
諦めかけていた時間帯に、らしいポジティブシンキングな思考と風を味方にした前向きなセッティング変更で、見事に貴重な1枚を絞り出してみせた吉田。
よかった…。
人間たちの「安心」が水中に通じてしまったのでしょうか、その後はゲストのアタリさえもパタリと途絶えます。そして気が付けば16時を過ぎていました。
「よし、最後はボーダレスで締めましょうか」
吉田氏はそう言うと「紅月」18を仕舞い、超長竿、「ボーダレスGL Nモデル」27を継ぎました。
長い…。
屈強な超ロングロッドが、春霞の向かい風を切り裂いていきます。
「たぁ〜のしぃ〜。本当に申し訳ないんですけど、もうこれをブン回すだけでも最高なんですよ。悔いはないです!」
どこまでも楽しそうな吉田は、夕まずめ、再び動き出したウキに豪快にアワせ、綺麗なマブナ、コイと真っ暗になるまで遊びました。
「本命は1枚でしたね。でも、釣れただけラッキーでしたし、何より1日を通して非常に楽しく、大満足の1日でした。
僕はいつも思うんです。釣りはまず楽しくなくちゃいけないって。それを確認するためにも、この時期になると必ず霞にやってくるんです。そして自分で探したポイントで長竿を振り、『楽しい』を再確認する。もちろんオデコになることの方が多いですが、嘘のない釣りを満喫する。僕にとってこの『春霞』は、欠かすことのできない恒例行事なんですよ」
最後の最後まで「春霞」の余韻を心ゆくまで堪能した吉田。その表情には、「魚釣りが大好き」が溢れていました。

18までは「紅月」、それ以上は「ボーダレス」…というのが霞ヶ浦でのロッドチョイスの定番となっているという吉田氏。

18までは「紅月」、それ以上は「ボーダレス」…というのが霞ヶ浦でのロッドチョイスの定番となっているという吉田氏。「ボーダレス」とは文字通り魚種の境界線(ボーダー)を超えての併用がコンセプトの竿で、いくつかの種類が発売されていますが、なかでもへら鮒釣りを含めた淡水魚系向けの「ボーダレス GL(ガイドレス仕様・Nモデル)」は7〜27までラインナップされていて、パワー系へら竿として普通に使えるキャラクターを備えています

プロフィール

吉田 康雄

吉田 康雄 (よしだ やすお)

インストラクター

14年と22年にJC全国大会優勝などトーナメントにて 数々の輝かしい成績を収めながら、 平場の野釣りも好きだという一面を持つ。 のっこみ期には、チャンスがある限り大型べらを求めて 釣り場を渡り歩く。へらウキ「 吉田作」作者。

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