2025/09/17
コラム
進化を遂げたリール『ソアレXR』その性能に迫る
ライトソルトゲームを強力にサポートしてくれるリール『ソアレXR』が生まれ変わった。ライトゲームを意のままに楽しめることを目指し、この釣りに求められることを徹底的に追及し、目覚ましい進化を遂げている。このリールを携えて鳥取沖のボートアジング、静岡東部エリアでのキャスティングゲームに挑んだアングラーの言葉から、その全貌に迫る。
最盛期の鳥取でボートアジング
【丹羽善嗣】【阿部健司郎】
新しい『ソアレXR』を使って鳥取でのボートアジングを楽しんだのは、インストラクターの丹羽喜嗣さんとフィールドテスターの阿部健司郎さんの2人。実釣前に丹羽さんに鳥取沖の状況と戦略について訊いてみた。
「6月上旬、時期的に産卵にまつわる良型のアジが差してきています。良型といってもレベルが違っていわゆるギガアジが入ってきている可能性が高いです。我々としてはそのサイズを狙いたいですね。」
「今回は新製品の『ソアレXR』を使って良型のアジを獲りたいと思います。今回のボートでのジグ単ゲームの戦略ですが、暗いうちから出船します。朝マズメにかけてベイトやアジの活性が上がっていきます。基本的には上のレンジからスタートすることになると想定しています。当然、現場の状況を見ながらアジャストさせることにはなりますが、暗い時間帯は表層の速い巻きの展開が中心になるのではないかと考えています。明るくなるにつれて徐々にアジのレンジも下がると思いますが、これは活性が落ちるというのではありません。レンジが下がるアジに対して、横移動とフォールを組み合わせながら良型のアジを撃っていく感じになると思います。」
良型が期待できる状況で期待は高まる。実釣で新しいソアレXRがどのようなポテンシャルを発揮してくれるのか興味は尽きなかった。
鳥取沖のボートアジングは港の周辺が舞台となった。午前3時から朝にかけての時間帯に良型を狙った
30㎝を優に超えるグッドサイズがターゲット
尺オーバーのアジが連発!
鳥取沖のボートゲームは2日間の日程で行われた。リールはソアレXRのC2000SSPGをメインに、C2000SSHG、500SPGなども使い分けた。
初日の暗い時間帯から良型のアジがヒット! 丹羽さん、阿部さんが次々とロッドをしならせる状況が続く。釣れるアジは尺オーバーばかりで、40㎝に迫る体高のある本命も姿を見せてくれた。本命のアジ以外にもグッドサイズのカマスが混じるなど、リールの性能を確認するには申し分のない状況となった。
リールを含めてタックルを介して海中の状況を読み取り、反応が鈍くなればアプローチを柔軟に変えてバイトを拾っていく丹羽さんと阿部さん。その結果、2日間とも暗い時間帯、夜が明けて明るくなってからも良型アジがコンスタントに釣れ続き、良型の数釣りを存分に楽しんだ。
ライトソルトゲームに付き物ともいえるライントラブルもなく、快適にアジングを楽しんだ2人。今回の釣行でソアレXRが果たした役割は大きい。
尺オーバーのダブルヒット!
次々と良型がヒットし、ロッドが美しい弧を描いた
明るくなってからもグッドサイズがコンスタントに釣れた
良型のカマスも回遊しており、アジに混じってヒット
優れた操作性と感度の向上
ライトソルトを意のままに楽しめるように、先進の機能をまとい、生まれ変わったソアレXR。その最大の特徴ともいえるのが、レスポンスのいい優れた操作性と高感度。これは軽量&低慣性のマグナムライトローターを搭載したことによって実現した。
「アジングはラインスラックを多用する釣りで、ラインを緩ませる、張るという操作を頻繁に行います。そういったラインの操作、管理が非常に重要なのですが、巻いたら巻いた分だけ巻き取ることができる、ムラがなく精度が高い巻き上げ性能のおかげでラインの管理が非常にしやすくなっています。」と丹羽さん。マグナムライトローターのおかげで巻きに対してのレスポンスがよく、優れた操作性を実現。さらに巻き始めの軽さは感度の向上にもつながっているという。
丹羽さんが「ライトソルト専用機を名乗るに相応しい」というソアレXRについて、さらに詳しく見ていこう。
驚異的な回転性能
新しいソアレXRを使用して、ボートアジングで尺オーバーを連発した丹羽さんと阿部さん。その使用感について訊いてみた。
「新しいソアレXRは巻きがすごく滑らかで軽く、潮の変化とかも感じられるので狙いが絞りやすく、釣りやすかったです。軽いんですけどちゃんと巻いている感覚がある、手元に伝わってくるものがあります。本当に違うのでぜひ巻いてみてほしいですね。」と阿部さん。
「往年の名機、18ステラの巻きに匹敵するのではないかと感じました。実際に釣りをしていて巻き心地、巻き性能というのは、前モデルと比較しても圧倒的に向上しています。それを言葉できっちり伝えたいのだけど、いい言葉が出てこない……。でも、体感としてすごくいいのがわかります。巻いた感触はシルキーとはまた違った感触、ギュッと詰まった感じがします。」と丹羽さん。
実際に前モデルと巻き比べて感じたのはその回転性能。
「実際に魚をかけてやり取りして良型のアジが上がってくるときの巻き上げの安心感が違います。そつなく、ムラなく、ムダなくどんどん巻き上げられる、楽に釣りができるほどの余裕がありました」と丹羽さん。インフィニティドライブ、インフィニティクロスを搭載したことで、巻き心地、耐久性、パワーといった回転性能が向上し、巻き上げの軽さや操作性のよさが感度アップにも貢献しているという。
回転性能に優れ、巻き上げのパワーも向上しているので良型アジとのファイトも余裕でこなせるという
巻きの滑らかさ、精緻さは感度の向上にもつながっており、潮のかすかな変化も感じ取れる
ライトソルトゲームに対応したこだわりのドラグ性能
今回のボートアジングでも丹羽さん、阿部さんは0.5号のエステルラインを使用していたように、近年のライトソルトゲームでは極細ラインが使用されることが多い。ギガアジやシーバス、良型の根魚、回遊魚などのゲストがヒットすることも多いこのゲームにおいて重要になるのはドラグ性能。ソアレXRはラインブレイクを抑える追従性のいいドラグ性能を実現している。
「前モデルにも採用されていましたが、新しいソアレXRにはハイレスポンスドラグが搭載されています。通常のドラグは魚を掛けて急に走られたときに、設定したドラグ値よりも強い負荷がかかって細いラインがブレイクしてしまうことがあります。このハイレスポンスドラグは、ドラグ値がグッと(急激に)上がるのを抑えて、急激に力がかからない(ドラグ値が上がらない)ようになっているので、より細ラインが切れにくくなっています。」と阿部さん。2人とも良型のアジを多数釣り上げたが、ラインブレイクを恐れずに強気でやり取りできたという。
ドラグ性能に優れており、良型がヒットしても安心してやり取りに集中できる
ハイレスポンスドラグが引きの強いグッドサイズの攻略をしっかりサポートしてくれる
ライントラブルを抑制して快適に!
軽量のリグを扱う繊細なライトソルトゲームではライントラブルは付き物ともいえるが、できるだけ回避して手返しよく釣ることが釣果を左右する。ラインに関するトラブルレスという点では、アンチツイストフィンが搭載されたことが非常に大きいという。
「アンチツイストフィンが搭載されたことは非常に大きくて、2人ともトラブルレスといえるほどライントラブルがありませんでした。実際に繰り返し使っていくなかでトラブルというのはつきものなんですが、その頻度が大幅に軽減される機能です。ボートの釣りではラインスラックを多用するのですが、バックラッシュがまったく起きませんでした。致命的なライントラブルもなく、安心して釣りができました。これは大きなアドバンテージになります。」と丹羽さん。
アンチツイストフィンは、ラインローラー部の直下に取り付けられていて、柔軟性のある弾性体を素材とした部品。ローラーからフィンまでの隙間を最小限に抑えることでラインのたるみを解消している。ライントラブルを抑制してくれるこの機構によって、より快適にゲームを楽しめるのは間違いない。
ラインローラーの直下にあるアンチツイストフィンがライントラブルを抑制してくれる
静岡東部でのキャスティングゲーム
【新保明弘】
静岡東部エリアでライトタックルを用いたキャスティングゲームに挑んだのは、インストラクターの新保明弘さん。新しいソアレXRの操作性のよさ、遠投性能、トラブルレスという持ち味が活きるショアからのキャスティングで、ソウダガツオ、ブリやカンパチの幼魚などの青物、オオモンハタ、アカハタといったロックフィッシュを攻略。釣り場の状況や今回の釣行について訊いてみた。
「現在(7月上旬)、駿河湾は湾奥まで回遊魚が入ってきている状態です。魚がフレッシュなのでルアーに反応しやすい時期といえます。これが9月、10月になると小型のベイトにしか反応しなくなります。そうなるとライトタックルゲームで、小さいルアーをロングキャストできることは非常に優位になります。」
「今回の実釣では、まずサーフに入ってロングキャストを活かして小型の青物を狙おうと思ったのですが、どうしても移動が早いターゲットですので湾奥へ入っていったようです。そこで湾奥の魚が残りやすい港周り、水深のあるカケアガリなどがあるポイントへ移動することにしました。ここでロックフィッシュゲームも合わせて楽しみ、狙い通り青物もキャッチすることができました。リールの巻き上げパワーが向上しており、引きの強いソウダガツオ、根に潜られたアカハタも問題なく獲ることができました。」
新しいソアレXRはショアからのキャスティングゲームにおいてもその実力を遺憾なく発揮
新保さんが実釣で使用したライズショットブレード。根魚や小型回遊魚狙いなど、ショアからのライトソルトゲームにおすすめのルアー
沖にあるカケアガリを攻めてキャッチしたアカハタ。巻き上げパワーのあるソアレXRはライトロックゲームにもおすすめ
新保さんはロングキャストで沖を狙い、根魚や小型回遊魚を攻略。的確なアプローチで次々とロッドをしならせた
実釣ではカンパチの幼魚やスマガツオもキャッチ。ソアレXRは青物特有の強烈な引きにも安心して対応できる
4アイテムの特徴と使い分け
新しいソアレXRは、500SPG、C2000SSPG、C2000SSHG、C2500SHGという4アイテムがラインナップされている。新保さんがメインに使っているリール、そして各アイテムの特徴などを訊いた。
「僕がメインで使用しているC2500SHGは、パワーフィネス、ライトロックフィッシュや中小型の青物を狙う場合など、ライトタックルでパワーの必要な釣りに非常に適したモデルです。
C2000SHGはギガアジ狙いにもおすすめのモデルです。とくに潮の流れが速いフィールドでは、5~6gほどのメタルジグを使用することがあるのですが、シェイクしながら逃げ惑うベイトを演出するときにハイギアのこの機種は有用です。サイズ的に5~6ftクラスのアジングロッドと組み合わせやすいです。また、パワーがあるので30㎝、40㎝クラスのベイトフィッシュに着いた大きめのアジとのファイトも優位にこなせます。C2000SSPGは完全にアジングモデルですね。巻き上げの長さが短いぶんジグヘッドを跳ね上げるような細かなアクションが付けやすくなっています。500SPGは4ft後半から5ft前半のショートロッドと組み合わせて、近場の常夜灯周りに集まった小型のアジを狙うときのように軽いリグを使った短距離戦に向いています。
アジングなどライトタックルゲームを楽しんでいて大きな魚が掛かることがあると思います。そんなときに「これは獲れない」と諦めてしまう方も多いとおもいます。新たな機能も搭載されたソアレXRなら、これまで獲れなかった魚も獲れるようになると思います。ぜひこのリールを持ってフィールドに出かけてみてください。」
新保さんがメインで使用しているソアレXRのC2500SHG
パワーがあるので引きの強い魚とも渡り合えるという
いいサイズの根魚とのファイトでも不安なし
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