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2025/09/01

コラム

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鳥取沖のバチコンゲーム

鳥取沖のバチコンゲーム

良型が狙えることで注目を浴びているアジングフィールドのひとつ鳥取沖。初夏のハイシーズンには良型のアジが比較的浅いエリアに差してくることで、バチコンやジグ単などのアジゲームが気軽に楽しめると言われている。今回はライトゲームに精通する丹羽喜嗣がNEWロッド『ソアレSSボート』を携えて鳥取沖へ釣行。バチコンで良型アジの数釣りを楽しんだ。ここではその時のタックルや仕掛け、バチコンの魅力などについて詳しく解説してもらった。

バチコンの魅力

バチコンとはバーチカルコンタクトの略で、船からバーチカル(垂直)に仕掛けを沈めて海底付近のアジを狙う釣り方で、良型のアジを狙うのに有効と言われている。その魅力、ジグ単ゲームとの違い、新しいロッドについて丹羽さんに聞いた。

「シマノからこの度、バチコンロッド『ソアレSSボート』が発売されます。3機種ラインナップされるのですが、実は2017年に「ソアレCI4+」でバチコンロッドを市場に投入していました。ちょっと時代が早すぎたというか、まだバチコンをやり込んでいる方が少なかったという背景はあるのですが、我々は2017年以前からバチコンという釣りに興味を持って取り組んできたという経緯があります。」

満を持して『ソアレSSボート』が登場!

満を持して『ソアレSSボート』が登場!

「バチコンの魅力は、端的に言うと「釣れる」ところにあります。船縁から仕掛けを垂直に落とし込んで釣っていくというバーチカルの釣りがメインとなりますが、どなたでもチャレンジできるのが魅力です。アジングの代表格といえるのが陸からのジグ単ゲームですが、バチコンはまったく違うゲームです。普段ジグ単ゲームを楽しまれている方でも、抵抗なく挑戦できる釣りです。アジングとしてはむしろジグ単のほうが奥深さがあり、いろいろな所作などがマッチしていないと釣果に差が出やすい釣りといえます。それに対してバチコンというのは、船長からの指示ダナを守ってやっていれば釣れます。その辺りが大きく違う部分ですが、とりあえずアジの顔を見たい、たくさん釣りたいとなればバチコンになりますし、アジングの奥深さをより追求したいのであればジグ単ゲームとなります。」

バチコンは入門しやすく良型が狙えるのも魅力
バチコンは入門しやすく良型が狙えるのも魅力

鳥取沖への釣行を決めた理由

宇和島や愛南などの四国西南部、広島や山口などの瀬戸内西部をはじめ、全国各地でアジングを楽しんでいる丹羽さん。全国的にもバチコンが楽しめるフィールド、遊漁船が増えつつあるなかで、どのような理由で鳥取釣行を決めたのだろうか。

「今回は鳥取でバチコンゲームを展開したわけですが、なぜ鳥取なのかといえば、アジが大きくてたくさん釣れる魅力のあるフィールドだからです。バチコンが成立しやすい水深は30~40mくらいですが、そのラインにサバが回遊していてアジングが難しい状況だったため、少しシャロー寄りのポイントで釣りました。しかし、そこでもサバの猛攻に遭いましたが、魚種によってレンジの棲み分けが生じており、上がサバ、中層から下がイカ、その下にアジがいました。サバの猛攻をかわすことが今回のゲームのキーポイントになったのですが、サバをかわし、それに続くイカの追撃をかわしてボトムに到達させると思い通り良型のアジが釣れてくれました。鳥取の魅力を存分に味わうことができました。
ハイシーズンのときに来られたほうが当然、楽しいですし、やっていて難しくないです。やっぱりたくさん釣れて学んでいくものですし、とりあえず大きい魚が釣りたいといったときにバチコンを楽しんでほしいですね。」

鳥取沖は港の近くにもポイントが点在している。近場で楽しめるのも大きな魅力
鳥取沖は港の近くにもポイントが点在している。近場で楽しめるのも大きな魅力
鳥取沖は港の近くにもポイントが点在している。近場で楽しめるのも大きな魅力
実釣ではこのサイズが連発! さらに大きなサイズも期待できるという
実釣ではこのサイズが連発! さらに大きなサイズも期待できるという

バチコンのリグについて

良型が狙えるバチコンだが、どのような仕掛けで釣るのだろうか?

「バチコンの仕掛けについて説明します。通称「逆ダウンショット(逆ダン)」と言われる仕掛けを用います。そもそも逆ダンとはどんな仕掛けなのか? 一般的なダウンショットはリーダーの先にシンカーがあり、リーダーの途中からエダスを出してフック(ジグヘッド)を結び、ワームをセットします(エダスをとらない場合もある)。フックの下にシンカーがくるようになるのですが、逆ダンはフックとシンカーの位置が入れ替わり、逆になっています。だから「逆ダン」なんですね。」
「逆ダンはリーダーの先にジグヘッドを結びます。リーダーの中間にゴム管(ゴム製のストッパー)を2つ入れて、その間に回転ビーズを入れてエダスを結びます。魚の活性によっては回転ビーズ(エダスとリーダーの接点)からジグヘッドまでの長さは長いほうがいい、短いほうがいいというのがあるので、回転ビーズとゴム管はズラして調節します。その長さを自由に変えられる利便性を重視して、このような仕掛けを考えました。エダスは逆ダンではウエイトを結束する捨て糸となるのですが、その先にはスナップ付きの回転サルカンを結んでおくとウエイトを簡単に交換することができます。ゴム管とゴム管の間を広げることで半遊動にするような使い方も可能です。」
「メインラインの先に直接フック(ジグヘッド)を結びますので、エダスを出してフックを付けるダウンショットよりも感度がよく、経験上、喰いがいいと実感しています。」

ゴム管の間に回転ビーズを入れてエダス(捨て糸)をセットする
ゴム管の間に回転ビーズを入れてエダス(捨て糸)をセットする
ゴム管の間に回転ビーズを入れてエダス(捨て糸)をセットする
シンカーは底が取れる重量をセレクトする。基本はできるだけ軽いものを使うが、リアクション的に誘うときはあえて重いものをセットすることもある
シンカーは底が取れる重量をセレクトする。基本はできるだけ軽いものを使うが、リアクション的に誘うときはあえて重いものをセットすることもある

良型連発! 鳥取沖のバチコンの総括

鳥取沖の実釣ではサバ、イカ類の回遊も多く、アジよりも先にアタッてくる状況となった。そのなかで最初はスピニングタックルで軽いシンカーを選択したアプローチで、ワームのカラーやシルエットも考慮してアジを攻略。後半はベイトタックルに持ち替えてパターンを見つけ出して立て続けに良型のアジを追加していった。丹羽さんに今回の実釣を振り返ってもらった。

「今回のゲーム展開についてですが、アジングのセオリー、スタンダードとしての戦略をメインに、まずスピニングモデル「S68M-S」を主軸に考えていたのですが、リグをフワフワさせるとどうしてもサバ、イカの猛攻をかわすことができない状況でした。アジが釣れなかったかというとそうではなく、釣れるには釣れたのですがやや再現性に欠けました。そこでベイトモデル「B66M-S」に持ち替えてシンカーのウエイトを大幅に上げました。サバのいるタナ、イカのいるタナを一気にかわしてボトムでクイックなアクションを演出する、いわゆるリアクション狙いの釣りに変えたところ、途端にアジのバイトが増えて良型に巡り合うことができました。なかなかおもしろいゲーム展開でした。」
「新しくリリースされる『ソアレSSボート』は理想的なロッドに仕上がっていますので、これを持ってぜひバチコンゲームに繰り出してみてください。」

日暮れとともに沖のポイントへ向かう
日暮れとともに沖のポイントへ向かう
最初はサバやイカが多くてアジよりも先にヒットしてきた
最初はサバやイカが多くてアジよりも先にヒットしてきた
最初はサバやイカが多くてアジよりも先にヒットしてきた
まずはスピニングタックルでアジをキャッチ
まずはスピニングタックルでアジをキャッチ
『ソアレSSボート』の穂先にはタフテック∞が採用されている。高強度でしっかり曲がり込んでくれる素材で、目感度でのアタリが取りやすい

『ソアレSSボート』の穂先にはタフテック∞が採用されている。高強度でしっかり曲がり込んでくれる素材で、目感度でのアタリが取りやすい

ベイトに持ち替えてグッドサイズを攻略
ベイトに持ち替えてグッドサイズを攻略
パターンをつかんで次々とロッドを曲げる丹羽さん
パターンをつかんで次々とロッドを曲げる丹羽さん
リアクション的なアプローチで良型アジが連発!
リアクション的なアプローチで良型アジが連発!

プロフィール

丹羽 喜嗣 (にわ よしつぐ)

[インストラクター]

ライトゲームのメッカ・瀬戸内をホームグラウンドに活躍。エサ釣りのフカセ理論をアジングに応用するなど、独自の視点でルアーフィッシングの世界を拓く。地形の変化や潮の変化など、魚以外の情報を感じることがすべてと語る感性派アングラー。

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