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2024/01/30

コラム

【バックナンバー 05】厳冬期の赤川サクラマスを求めて。

【バックナンバー 05】厳冬期の赤川サクラマスを求めて。

【TROUT MEETING】では過去の記事をバックナンバーとして公開しています。今回は「【バックナンバー 05】厳冬期の赤川サクラマスを求めて。」の記事をご紹介。当時のスタッフが、サクラマスを求めて極寒の赤川で釣行した様子をご覧ください。

赤川のサクラマス釣り解禁。

1月1日。全国に先駆けて山形県赤川のサクラマス遊魚が解禁する。はたしてこの時期に魚が入っているか解からないのだが、待ちわびたサクラフリークたちが竿を振りはじめる。かく言う私も1月の後半には川に立ち、これから1ケ月間の「赤川詣で」が始まる。

と、言うのは簡単だが片道500km、往復1000kmの道のりである。しかもその2ヶ月以上は東北の真冬である。さらに途中、霊峰月山の横を通っていかなければならない。月山スキー場はその積雪の多さから4月にオープンし7月いっぱい滑走可能と言えばその豪雪ぶりが解かってもらえるだろうか。金曜の晩、仕事が終わってから出発するのはだいたい22時頃。月山付近は夜中の2時頃である。猛吹雪はしょっちゅう、路面はブラックアイスバーンというのが定番の往路である。

こんな苦労をしてやっと辿り着いた赤川がなんと完全凍結。なすすべも無く帰路に着いた事もある。

やっとの思いで着いた赤川。しかしこの日は川が完全凍結。

やっとの思いで着いた赤川。しかしこの日は川が完全凍結。

片道500kmの道のりを抜けて。

また、2月のある週末は北関東から大雪警報。100kmも走らないうちから大雪。残る400kmの雪中行軍である。さらに悪い事が重なり、余りの大雪に途中高速道路が通行止め。一般道に下ろされる始末。やっとの思いで赤川に着いたのは午前7時を大きく回っていた。なぜこんな苦労いや苦行までして行くのだろうか。自分でも明確な答えがわからない。ただ、その1つの答えがこの日出てくれた。

この苦労をサクラマスの神様が見ていてくれたのだろうか、釣り始めて1時間今シーズンの初サクラが私の足元に横たわった。これまでの苦労が吹っ飛んだ瞬間である。フレッシュランの白銀のサクラマスをあたり一面の銀世界がさらに際立たせる。思わず息を呑む美しさである。幸運は次の日も続き連日のサクラマスを届けてくれた。サクラマスにそして赤川に感謝、ただただ感謝である。

4月の湯殿山側から望む月山。このエリアの豪雪ぶりが伝わるだろうか。

4月の湯殿山側から望む月山。このエリアの豪雪ぶりが伝わるだろうか。

強風とどう向き合うか。

ここ山形の庄内地方は強風でも有名な所であり、防風林の松は可哀想なぐらい山側に傾いている。

一度この強風が吹き荒れると竿が振れなくなる。そんな風である。仕事の都合で1ヶ月ぶりになった3月の最終週、天気予報では朝から大荒れであったが、少し後にズレたようだ。この僅かの時間が幸いした。

強風で傾いた防風林。当日にどれだけ風が収まるかも重要な要素となる。

強風で傾いた防風林。当日にどれだけ風が収まるかも重要な要素となる。

憧れの魚をお気に入りのタックルで。

この日は前釣行と1つだけ、しかし大きな1つの違いがあるのだ。10ステラの初おろしの日なのだ。
ストレスフリーで巻き続けるC3000に時間を忘れキャストを繰り返す午前9時過ぎ、今シーズン3本目のサクラマスが咲いた。いきなり当たりリールとなってくれた10ステラ。その後予報通り大荒れになり当日の釣りは断念。絵に描いたようなラッキーな1尾となった。

今年の赤川の釣果は決して良くはない。しかし私の夢である70センチ、5kgアップを釣るまで漂流し続ける覚悟である。赤川にサクラマスが遡り続ける限り。

赤川で出会えたサクラマス。周囲の銀世界が魚体をいっそう美しく引き立ててくれた。

赤川で出会えたサクラマス。周囲の銀世界が魚体をいっそう美しく引き立ててくれた。

タックル&装備

ロッド : カーディフ モンスターリミテッド 80ML
リール : 10 ステラC3000
ライン : パワープロ 1.0号
リーダー : ポテンシブ エクスセンス ミラクルループ8 4.0号

※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。

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