SHIMANO
淡水のフィールドと魚たち

ブエナビスタコンボで楽しむ釣り

こんな場所で釣ってみよう!

ハスの釣り方

ハスは琵琶湖の流入河川の河口部、流入河川の中、その他の湖岸エリアなどでねらえる。釣り方はハスが見えている場合と、そうでない場合で異なり、河口部や湖岸エリアなどの開けた場所では、いわゆるラン&ガンでルアーを広範囲にキャストしながら、アタリのある場所を探していく。一方、小規模な流入河川にハスが溯上している場合は、見えているハスの群れを目で確認して近距離から釣りをすることもある。

河口部の釣り

河口部の釣り

ハスが流入河川の河口部や隣接するワンドにいる場合は、広範囲にルアーをキャストしてアタリのある場所を見つける。ハスは手前の浅瀬でなく、少し沖にいることも多いため、この時のルアーは重さのあるスプーンなど遠投しやすいものが有利だ。ただし、水際にハスの姿が見える場合もあり、そのような場合はミノーでもチャンスはある。

釣り方はルアーが着水したら、そのまま一定の速度でリールを巻いてくる「ただ巻き」でよい。その際、ルアーが動くスピードを途中で落としてしまうと、ハスがルアーを見切って引き返すことがよくある。リーリングは1秒間にハンドル1回転半ほどを目安に、ある程度の速さで巻くようにしてみよう。

また、ハスがいるのにアタリが出ない場合は、ルアーを沈めて底近くを引いてくると反応がよい場合もある。いずれにしても、ハスはルアーによく反応するので、群れがいればアタリを得られることが大半。ある程度やってみて全く釣れなければ、その場所は見切りをつけて移動する。

流入河川の河口に隣接するワンドでの釣り。まだ流入河川にハスが溯上していない時や、雨で流入河川が濁っている時は、こうした場所が有望な釣り場になる

釣り方は沖に向けてルアーを遠投し、なるべく長い距離を引いて来る

ルアーの動かし方はただ巻きでOK。基本は表層ねらい(着水したらすぐにリールを巻く)だが、ルアーが沈むのを待って、底付近に通すようにするとアタリが得られることもある

小魚の群れが表層をうろうろしていたり、波紋(ライズ)が見られる場所は、ハス釣りのポイントとしても有望と考えてよい

手前が遠浅の場合は、膝上くらいまで立ち込んで釣るのが効果的。ただし、その際は安全をしっかり確認し、くれぐれも無理をしないこと

流入河川の釣り

流入河川の釣り

琵琶湖には複数の流入河川があり、ハスの群れが溯上している場合は、姿を目で確認できる。群れを見つけられれば、釣れる確率はとても高い。その際、ハスの群れが溯上するのは、河口から遠くても数百メートルなので、あまり上流まで探す必要はない。

流入河川でハスの群れを見つけた場合は、群れの中にルアーをしっかり通すことを心掛ける。ミノーでもスプーンでも、自分が使いやすいルアーを使えばよいが、まずは視認性が高くルアーの位置を確認しやすいミノーが使いやすいだろう。

釣り方は、群れの上流側から釣る場合は、ハスの居場所よりも下流にルアーをキャストし、ルアーを沈めたら、あとはなるべくルアーが浮き上がらないように川底近くを通してくる。その際はロッドを下に向けてリールを操作するとよい。ハスがルアーに反応すると明確なアタリがあるので、そうしたらハスの硬い口にハリが刺さるように、ロッドをあおってしっかりアワセを行う。

群れの下流側から釣る場合も、群れの中にしっかりルアーを通すのは同じ。注意点としては、群れの下流から釣る場合は、着水したルアーが流れ乗って流されるので、素早くリールを巻いてラインのたるみを取り、群れに到達する前までにルアーを流れの中(川底)にしっかり馴染ませる。そのうえで、ハスのいる場所でトゥイッチング(サオ先でチョンチョンと動かす操作)などのアクションを加えるとハスが食い付きやすい。

琵琶湖の流入河川には産卵期になるとハスが溯上してくる川があるので、橋や土手の上からハスの群れを探してみる

産卵溯上してきたハスの群れ。ルアーにもよく反応するが、釣れたハスは元気なうちにリリースする前提で楽しみたい

釣りは上流側からでも下流側からでもよいが、いきなり水辺に入らず、陸の上から静かにねらってみる

まずはルアーがしっかり川底近くを通るように心がけよう

ハスの口は硬いのでアタリがあったらしっかりロッドを動かしアワセを行う。フッキングしたらランディングネットですくい取る

こちらはメス。オスに比べると体は小さいがきれいな銀色をしている

ハスは優しくリリース

ハスは優しくリリース

ハスは立派な外見に反して意外に弱りやすい性質がある。そこで元気にリリースするために、いくつかのポイントを押さえておきたい。

  • ラバータイプのランディングネットを使う
  • 釣ったあともなるべく水から上げないようにする
  • ハリをスムーズに外せるようにプライヤーを用意しておく
  • シングルフックならさらにダメージを与えにくい

ハスの口はかなり硬い。刺さったハリを抜くのにはプライヤーが必須アイテムになる。またシングルフックにしておけばよりスムーズにフックを外せる

湖岸エリアの釣り

湖岸エリアの釣り

ハスは流入河川から離れた本湖の沿岸部(湖岸エリア)でも釣れる。釣り場を絞り込むのは難しくなるが、 湖北に点在している浜などはその一つなので、近くの水面に波紋が立っているなど「魚っ気」があれば、ハスの群れも近くにいる可能性があるのでねらってみよう。

なお、岸の近くにエリ(アユやフナを獲るための小型定置網)が設置されている場所は、近くでの釣りが禁止されているが、 周辺は湖の中でも魚が集まりやすい場所ともいえる。釣り禁止場所などのルールは必ず守ったうえで、そこから近い浜を探すなど、 釣り場探しのヒントにするとよいだろう。

湖北エリアにある石の浜。こうした景色のよい場所でもハスが釣れる可能性がある

釣り方は河口部と同じ。沖に向けて扇状にルアーを遠投しハスのアタリがないか探っていく

小魚が追われるような波紋を確認したあと、ミノーをキャストしてトゥイッチングのアクションを付けると、型のよいオスのハスがヒットした

長い浜では1ヵ所にとどまらず、広範囲を歩きながら釣りをしたい

湖岸エリアでハスが釣れると、景色のよさも相まって特別な達成感がある。ここでしか味わえない出会いを求めて、ぜひ琵琶湖のハス釣りにチャレンジしてみてほしい

湖岸エリアの釣り

湖岸エリアの釣り

日本一の大きさを誇る琵琶湖は昔から漁が盛んに行われてきた。 エリ漁はその一つで、湖岸を走っていると岸近くの沖合に構造物が設置されているのを見かける。エリは漁業者の大切な道具であり、 エリの近くでは釣りをしないように注意しよう。エリによる釣り禁止の範囲はパソコンやスマートフォンから確認できる。

琵琶湖の特産であるアユやフナを獲るために設置されたエリ。 現在は遊漁の電子手帖でもエリの設置場所やそれにともなう 釣り禁止の範囲を確認できる

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