「浜」といえば、底質は基本的に“砂地”というイメージ。しかし、フィッシングにおける「サーフ」というフィールドは、それだけに限らない。地域によって海岸線の地質は異なり、それによってサーフを形成する底質も変わってくる。ではどんな違いがあるのか、主な3つのタイプを見てみよう。
まず一つ目は、細かい砂粒が潮流によって運ばれ堆積してできた「砂浜」。サーフと呼ばれるフィールドではもっとも多く、ノーマルと呼べるのがこのタイプ。
2つ目は、大小の石が入り混じってできた「砂利浜」。このタイプは急深な場合が多く、波打ち際の先からすぐに落ち込んでいる場所もめずらしくない。また、さらに大きな石や岩で構成された「ゴロタ浜」もあるが、足場が悪く磯に条件が近いため、サーフとしての認識は一般的に低い。
3つ目は、所々に岩が点在する「岩礁混じり」。上記の2タイプに岩礁帯が混じっており、サーフの両端が磯、あるいは背後が切り立った崖の場合が多いのが特徴。
どのサーフがよいというわけではないが、魚種によっては好むサーフのタイプが異なる。それぞれの特徴を把握しておけば、広々としたサーフをただ漠然と釣ることもなく、自分が狙いたいターゲットがどこで釣れるかが絞りやすくなるはずだ。
サーフの水深
サーフの水深については「遠浅サーフ」と「急深サーフ」の2つに分けられる。
まず、なだらかな傾斜が沖まで続き、沖合で白波(波が穏やかな条件下)が立つ遠浅サーフ。夏場は海水浴場になったり、サーファーがいるような浜が典型だ。
次に、波打ち際から急に深くなり、沖合で波が立たず、速い潮が手前まで流れる急深サーフ。砂ではなく砂利浜の場合が多く、深い水深と速い潮のため海水浴には向かない。
パッと見でわかる違いなので、地形を見分ける基本として知っておこう。