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サーフ予備知識「浜を知る」
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サーフ予備知識
「浜を知る」
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サーフの特性[1]地形的要素

一見すると変化に乏しいように見える砂浜。だがそれゆえに、多少の変化が大きな影響力を持ち、多くの魚が着くポイントとなりやすい。広大なエリアを効率よく攻略するためには、この“変化”を見極める力が重要といえよう。

ここでは、釣果に大きく影響するサーフの地形的要素について詳しく説明しよう。

サーフの底質

「浜」といえば、底質は基本的に“砂地”というイメージ。しかし、フィッシングにおける「サーフ」というフィールドは、それだけに限らない。地域によって海岸線の地質は異なり、それによってサーフを形成する底質も変わってくる。ではどんな違いがあるのか、主な3つのタイプを見てみよう。

まず一つ目は、細かい砂粒が潮流によって運ばれ堆積してできた「砂浜」。サーフと呼ばれるフィールドではもっとも多く、ノーマルと呼べるのがこのタイプ。

2つ目は、大小の石が入り混じってできた「砂利浜」。このタイプは急深な場合が多く、波打ち際の先からすぐに落ち込んでいる場所もめずらしくない。また、さらに大きな石や岩で構成された「ゴロタ浜」もあるが、足場が悪く磯に条件が近いため、サーフとしての認識は一般的に低い。

3つ目は、所々に岩が点在する「岩礁混じり」。上記の2タイプに岩礁帯が混じっており、サーフの両端が磯、あるいは背後が切り立った崖の場合が多いのが特徴。

どのサーフがよいというわけではないが、魚種によっては好むサーフのタイプが異なる。それぞれの特徴を把握しておけば、広々としたサーフをただ漠然と釣ることもなく、自分が狙いたいターゲットがどこで釣れるかが絞りやすくなるはずだ。

サーフの水深

サーフの水深については「遠浅サーフ」と「急深サーフ」の2つに分けられる。

まず、なだらかな傾斜が沖まで続き、沖合で白波(波が穏やかな条件下)が立つ遠浅サーフ。夏場は海水浴場になったり、サーファーがいるような浜が典型だ。

次に、波打ち際から急に深くなり、沖合で波が立たず、速い潮が手前まで流れる急深サーフ。砂ではなく砂利浜の場合が多く、深い水深と速い潮のため海水浴には向かない。

パッと見でわかる違いなので、地形を見分ける基本として知っておこう。

  • サーフと言えば、最もオーソドックスなのが砂浜海岸。全国的に見られるタイプで、定番のシロギスを始め、様々な魚種が狙える。

  • 砂粒より大きい大小の石が入り混じった砂利浜。手前から急深になっているケースが多く、小魚を追い込みやすいため回遊魚の実績が高い。

  • 漬け物石以上の大きな石がゴロゴロと敷き詰められたゴロタ浜。根魚など砂地とは違った魚が狙えるが、足場が悪いため初心者にはやや不向き。

  • 砂地に岩礁が点々と広がる岩礁混じりのサーフ。少々釣りづらいが、岩礁周りは潮流が複雑になるため魚が着きやすく、主にヒラメやスズキの好ポイントとなる。

注目すべき変化のある場所

サーフの底質と水深以外に注目すべきポイントは、目に見える“地形の変化”がある場所。

そもそも、サーフは地形と潮の流れに強い関係性がある。流れによって地形が、または地形によって流れが形作られていると言っても過言ではない。流れの変化がある場所にはエサとなるプランクトンや甲殻類などが溜まりやすく、それを目当てに小魚、そしてターゲットの大型魚が集まってくる。それゆえ流れの変化、すなわち地形の変化に注目することが、釣果への近道となるのだ。

特にチェックしておきたい場所が、以下の6カ所(テトラ帯、ヘッドランド、磯、流れ込み、浅場、ワンド)。海が凪いで流れが緩い状況でもヒントになりやすく、初めて訪れるサーフでもポイントを絞りやすい。どこを攻めればいいか迷ったときは、あたりを見回して探してみよう。

なお、地形の変化はあくまで狙い目。テトラ帯やヘッドランドなど、危険な場所に立ち入ってまでの釣りはしないこと。

  • テトラ帯

    人工物の代表的存在。主に沖からの波を打ち消すために入れられているが、サーフでは海岸からの砂の流出を防ぐ役割のものもある。

  • ヘッドランド

    まるでキノコのような独特の形状をした堤防。沖からの波を分散させ、砂の流出を防ぐためのもの。周囲で離岸流が発生しやすいという目安にもなる。

  • 点在する磯場は流れを複雑化させるだけでなく、甲殻類や小魚といったエサも豊富。磯場から沖へと続くミゾがあれば絶好のポイント。

  • 流れ込み

    大型河川の河口部はもちろん、小さな小川の流れ込みも見逃せないポイント。養分の多い淡水が流れ込む場所は小魚が多く、それを狙って大型魚も集まりやすい。

  • 浅場(サンドバー)

    岸へと打ち寄せた波が左右に流れる際、海岸線の砂を少し削ることにより、やや沖にできる浅場(サンドバー)周辺は外せない。複雑な流れを形成しており、魚が着きやすい場所になっている。

  • ワンド

    海岸線が大きく陸側に湾曲したワンド。一見すると変化に乏しく見えるが、両サイドの岬部分に流れが生じ、間のワンド内にはベイトが溜まりやすい。

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