FIELD PASS "挑戦"は、いつだって面白い。熱砂浪漫
[ FIELD PASS ]とは、いわば「釣り場の歩き方」。未知のフィールドへ挑戦するための釣行ガイドです。
たとえばサーフ。以前は砂浜の釣りといえばシロギスの投げ釣りが代表格でしたが、こちらも近年はヒラメやマゴチ、回遊魚狙いのフィールドとしても多くのアングラーで賑わいを見せています。
この[ FIELD PASS ]では、対象魚ではなく各々のフィールドをひとつのカテゴリーとして括り、そこで釣りを楽しむために必要な情報を発信。みなさまの新たな挑戦のお手伝いができればと考えております。
その第二弾「熱砂浪漫」では、新たな可能性に満ちたルアーフィールド「砂浜海岸」の話題を中心に、サーフフィッシングにまつわる多彩な情報を掲載していきます。どうぞご期待ください。
限りなく自由に
「サーフ」とは、浜に打ち寄せる波のこと。転じて、砂浜から沖に向かって投げる釣りを「サーフキャスティング」「サーフフィッシング」と呼ぶ。サーフゲームの醍醐味は、制約の少ない広大なフィールドで、のびのびと釣りができること。管理された場所ではないので、好きな時間に来て、好きな時間に帰れるし、広い浜であれば多少混雑しても足を使ってどこまでも釣り歩ける。しかし、障害物の少ない広大なフィールドは、狙い所が定めにくいという難点もある。釣果率を高めるには「ポイントを見抜く目」を養う必要があるだろう。
憧れの魚に挑む
サーフゲームの主役は、なんといっても「ヒラメ」だろう。誰もが知るこの憧れの魚をルアーで、それも船からではなく、サーフという身近なフィールドで「狙って釣れる」という認識が広まったのは、今から20年ほど前のこと。シンプルな道具立てで狙え、ときに80cm~メータークラスのお宝級の大物も飛び出すとあって人気が急上昇。実績の高いフィールドは、好シーズンになるとヒラメ狙いのアングラーで埋め尽くされるという現象も見られるようになった。そのほか、マゴチ、回遊魚、そしてシーバスなどもサーフで狙える代表的なルアーターゲットだ。
身近なターゲットと遊ぶ
近年、ライトなタックルでシロギスと遊ぶ「キッシング」が人気だ。サーフのシロギスといえば100m以上、200m沖をも視野に入れた投げ釣り(サーフキャスティング)がスタンダードなスタイルだが、それよりはるかに柔らかく短いロッド、そして繊細なラインを使用するキッシングは、1匹1匹のシロギスとより密接に向き合える釣りだ。シロギスのアタリはドキッとするほど激しく、宝石のように輝く可憐な魚体に似合わぬ、強烈な引きを見せてくれる。その躍動感、生命感を、ダイレクトに味わえるキッシングは、従来の投げ釣りとは一線を画す、新たなシロギス釣りの楽しみ方である。