SHIMANO

FIELD PASS [NESSA-ROMAN]

twitter facebook LINE

 

HOW TO サーフゲーム
- Study.04 -

シロギス

サーフで楽しむシロギス狙いのチョイ投げは、なんと言っても手軽さが最大の魅力。ルアーキャスティングのように体力を必要としないので、子供や女性でも気軽に楽しめ、ファミリーフィッシングにも最適だ。とはいえ、シロギスの引きは実に力強い。アタリもダイレクトで、糸鳴りするくらいの引きを披露してくれる。もちろん、食べても美味しい。6月後半~9月いっぱいがシーズンの目安。産卵期に浅場に入ってくるシロギスを狙うので、平均で15~20cm前後と型がよいのも心躍る。

サーフのシロギス釣りとは?

装備はタックルワンセットに軽装、海辺を散歩するイメージで楽しめる。サーフのなかでも、なるべく穏やかで、波打ち際にちょっとしたカケ上がりがあるところが理想だ。

ヘッドランドの周囲、港に隣接しているサーフなどがおすすめだが、それでも波の穏やかな時に楽しむのが前提となる。波口を狙うので悪天候時は釣りにならないし、危険でもあるので避けるようにしたい。

積極的に浅場で甲殻類や環虫類を追うシロギスを狙うため、アオイソメなどの虫エサを使うのが無難だが、ここではより手軽に楽しめる人工ベイトを使ったチョイ投げを紹介しよう。人工ベイトなら活きエサに必要な管理が不要なうえ、苦手な人でも問題なし。また釣行ごとに釣具店に立ち寄る必要がなく、思い立ったときに出かけることができるのが魅力だ。

肩肘張らず、手軽に楽しめるシロギス。暖かい時期の穏やかな浜辺での釣りなのでラフな格好でもよいが、理想は長靴にライフジャケットの着用は心がけたい。

必要なタックル

ではシロギスのチョイ投げで必要なタックルを見てみよう。

ロッド

ロッドはさまざまなタイプが使えるが、まずは手持ちのショートロッドを流用するのがお手軽。

一番使いやすいのは5~8フィートくらいのシーバスロッド、エギングロッドやショアキャスティング用などのルアーロッドだ。10g台のルアーのキャスティングに適したものがおすすめで、バスロッドやトラウトロッド、アジングやメバル用ロッド、万能振出ロッド、船用のシロギス竿なども使いやすい。できれば硬めの先調子タイプだとアタリが分かりやすく、高性能の振出ロッドならサーフでの携行性も抜群だ。

遠投の必要性は低いので、取り回しのよいライトで短めのロッドなら、ほぼ問題なく使用できる。アタリが分かりやすい先調子、持ち運びに便利な振出タイプなどがプラスアルファ要因だ。

リール

ショートロッドに合わせるなら、1000~2000番サイズの小型スピニングリールを使用する。

普及品でも十分に楽しめるが、歩いては投げ、歩いては投げを繰り返す釣りなので、軽量なものを選ぶとより快適に釣りができる。

また、良型のクロダイがヒットしたり、掛かったシロギスをマゴチやヒラメが襲ってくることもある。こんなときは高性能のドラグを備えたリールなら心強く、安心してやり取りができる。

1000~2000番の小型スピニングリールがジャストフィット。軽量であればあるほど、軽快に釣りが楽しめる。大型ゲストが望める釣り場ならドラグ性能も重視したい。

ライン

ショックリーダーを結ぶことができるなら、感度のよさが利点のPEラインの使用が最適。シロギスのアタリを明確に捉えることができるうえ、引き味もダイレクトに楽しめる。

太さは0.4~0.6号が適当。ラインシステムが作れない場合は、ナイロンラインの6ポンド程度でもよい。ただし、ナイロンラインは耐久性が劣るので、数回の使用での交換が前提。古いナイロンラインはトラブルが多発するので要注意。

ルアーキャスティング用に作られた、張りのある設計のPEラインが使いやすい。チョイ投げなので色分けの優位性は低く、単色でも十分に楽しめる。

テンビン&仕掛け

チョイ投げの場合、片テンビン仕掛けが一般的。使用するテンビンは小型で、3~10号程度のオモリを使用したものが標準。主に使うウエイトは5~6号で、シンプルな形状なものがトラブルレスで使いやすい。

装着する仕掛けは自作してもよいが、市販品が手軽でおすすめ。チョイ投げ仕掛けなどの名称で販売されており、バリエーションも多彩。ビーズなどがついた派手なタイプだけでなく、シンプルなものも用意すること。派手なタイプは効果的なこともあるが、フグの被害が多発することもあるので使い分けが必要だ。

テンビンは一体型のシンプルな形状のものがトラブルレスで扱いやすい。仕掛けは2本バリの吹き流しタイプが標準的。自作するのも楽しいが、市販品を購入するのが手軽でおすすめだ。

リーダー

PEラインの場合はリーダーを結節する。リーダーはフロロカーボンの8ポンドが標準だが、クッション性を重視してナイロンラインでもよく、この場合は8~12ポンドまで使用できる。

高強度が必要な釣りではないので、PE8回+リーダー4~6回の電車結び、または一般的な8の字結びでもよい。長さは30cmで十分。

アオイソメならチョン掛けもありだが、人工ベイトの場合は、よほどの高活性時をのぞき、通し刺しが基本。あらかじめ2㎝程度にカットしてハリなりに刺し、1㎝ほどタラシを出すのがセオリー。エサもちがよく、フグのいたずらにも強い。

ルアー(人工エサ)

アオイソメなどの虫エサはもちろん釣れるが、シーズンの夏場は保存、管理にも気を使う。人工ベイトであれば購入しておけば、数年単位で保存が利くうえ、使い残しても問題はない。そしてなにより、虫エサが苦手な人も触れるのが利点だ。

シロギスのチョイ投げにはイソメを模したタイプ(細め)がおすすめ。本物のイソメに負けないくらいの味(うまみ成分)と匂い(フルーツ系などもあり)を備えたものも多く、シロギスの喰いも上々だ。

イソメタイプの細いものがベスト。カラーは、アピール系とナチュラル系の両方を用意し、状況に合わせて使用するのが基本。2本バリ仕掛けなら異なる人工エサをつけて反応を探り、ヒットしてきた方で揃える、というのも一手。

アオイソメならチョン掛けもありだが、人工ベイトの場合は、よほどの高活性時をのぞき、通し刺しが基本。あらかじめ2㎝程度にカットしてハリなりに刺し、1㎝ほどタラシを出すのがセオリー。エサもちがよく、フグのいたずらにも強い。

釣り方一連の流れ

チョイ投げゆえに難しい釣りではないが、基本を抑えてスムーズに楽しみたいところ。

ロッドを振るときは前後の動作を連続で行うのではなく、振りかぶってから後方でいったん止め、仕掛けを落ち着かせてから振り下ろす。オモリの重さをしっかりロッドに乗せ、ロッドを曲げ込んで投げるのがコツだ。

斜め45度を目安に、スリークォーター気味にやや外側から回して投げると仕掛けが絡みにくい。余分な糸フケを出ないよう、必要に応じてフェザーリング(スプールを指で押さえて糸の放出を抑える)をするとトラブルが少ない。

着底後は素早く糸フケを回収、サビキ動作に移る。ロッドを横にして、前方から真横に90度くらいの角度でサビいては前方に戻し、余分なラインを巻き取る、といった動作を繰り返していくのが基本。

人工エサの場合は、速めのサビキが効果的。キュッと速めにサビいてアピールし、ピタッと止めて喰わせるというメリハリのきいた動作で誘うとよい。慣れてきたら縦方向に跳ね上げてフォール、ロッドティップで仕掛けを震わせるシェイキングというテクニックも有効だ。

あとはキャストごとに移動していくイメージで広く探っていく。アタリは明確に出るので、リーリングだけで行う巻きアワセが基本。小気味よい引き味を堪能しながら、最後は浜にズリ上げ、テンビンを手にするイメージで抜き上げ、キャッチするという流れだ。 

飛行中は無駄な糸フケが出ないよう注意し、着水したらラインの放出を指で止めてカーブフォールで着底させる。

着底後はベールを戻してサビき始める。サビくスピードは速めを心掛けよう。活きエサとは異なり、止めて待っていても反応は薄い。動かしてときおり止めたり、シェイクするのも一手だ。

根掛かりの危険性を感じたら、ロッドを高く掲げてあおると回避率が向上する。根掛かりをしてしまった場合は、いきなり引っ張るのではなく、数回竿先を振ってみよう。テンビンだけが引っ掛かっている場合は、この動作で外れることも多い。

  • サーフでは家族連れや散歩をする人も多く、危険回避のためキャストごとに後方確認する癖をつけておくとよい。

  • まずはタラシの長さを調節。長さは身長の8割程度が目安。PEライン使用時は、ノット部分をトップガイドの外に出しておくとよい。

  • ロッドをゆっくりと振りかぶり、動きをいったん止め、仕掛けが落ち着くようにする。ロッドをやや外側に倒しながら振りかぶると、仕掛け絡みを防げる。

  • 仕掛けの重さでロッドを曲げ、反発力を生かしてキャストする。鋭く振りぬくより、ゆっくりとした動きでキャストしたほうが、トラブルを回避できる。

ページトップ