狙ってみたい魚一覧
~波止(はと)や砂浜、河口などで狙える魚~
魚名(そのほかの呼び名)
アオリイカ(モイカ、ミズイカ)
海藻の生えている場所や岩礁帯(がんしょうたい)に生息し、1年の寿命の間に急成長する。餌木(エギ)と呼ばれるルアーで狙う人気ターゲット。春夏は大型が狙え、秋は小~中型の数釣りが楽しめる。
アジ(マアジ、ヒラアジ)
ゼンゴ(ゼイゴ)と呼ばれる棘状(とげじょう)の硬いウロコが頭の後ろから尾ビレまで続く。身近な波止から沖までの広範囲で釣れる。単にアジといえばマアジを指すことが多く、似た魚にマルアジがいる。
イワシ(マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシ、3種の総称)
群れになって回遊する魚で、側面に黒い斑点を持つマイワシ、大きな目をしたウルメイワシ、小型で上アゴが張り出したカタクチイワシの3種の総称。サビキ釣りで狙う。
カサゴ(ガシラ、ホゴ、アラカブ、赤メバル)
体色は赤褐色や黒褐色などが入り混じる(生息環境で個体差がある)。毒はないがヒレなどに小さく鋭いトゲがある。岩礁帯に生息し、ほぼ通年姿を見ることができる。
カマス(アカカマス、ヤマトカマス)
南方系の魚で群れを作って沿岸の浅場を泳ぐ。鋭い歯を持つ獰猛(どうもう)な魚でイワシなどの小魚を捕食する。波止からルアーで狙う。
カレイ(マコガレイ、マコ 別種でイシガレイ)
カレイ科の魚は多数いて、おもなターゲットはマコガレイ。置き竿にしてアタリを待つ投げ釣りで狙い、港内のちょい投げで釣れることもある。
キス(シロギス)
砂地に生息して浅場から深場の底層を小さな群れで回遊する。カレイと並ぶ投げ釣りの好ターゲットとされる。小型は「ピンギス」、大型は「ヒジタタキ」とも呼ぶ。
コウイカ(ハリイカ、スミイカ、マイカ)
貝殻の名残である甲らを持つイカ。砂泥底に生息して小魚や甲殻類、軟体動物などを捕食する。ルアーとエサの両方で狙うことができる。シリヤケイカやカミナリイカなどの別種もいる。
サバ(マサバ、ゴマサバ)
アジと同様に広範囲を回遊する魚。波止で釣れるのは小型が多い。「サバの生き腐れ」と呼ばれるほど鮮度が落ちやすいので、釣れたら氷をたっぷり入れたクーラーで保管する。
サヨリ
下アゴが突き出た細身の魚。群れになって水面下を回遊する。細くて小さいものは「えんぴつ」、大きく成長して40cm前後になったものを「カンヌキ」と呼ぶことも。
スズキ(シーバス)
河口域から沖磯までの幅広いエリアを回遊する。ルアーの人気が高く、70~80cmクラスが釣れることも。ルアーアングラーからはシーバスと呼ばれる。
タチウオ
全身が銀色に輝く細長い魚。触れただけで切れるほどの鋭い歯を持ち、小魚や甲殻類を捕食する。沿岸から沖合まで幅広く回遊する。
チヌ(クロダイ)
野武士を思わせる精悍(せいかん)な顔つきをしている。古くから釣りのターゲットとして親しまれており、河口域から身近な波止、沖磯までの幅広い場所に生息し、数多くの釣り方が存在する。
ハゼ(マハゼ)
おもに内湾の河口部(汽水域)に生息して砂泥底を好む。肉食性が強く、ゴカイなどの多毛類をはじめ、エビやカニなどの甲殻類、水生生物、小魚を貪欲に捕食する。
ヒラメ
砂泥地を好み小魚や小型甲殻類などを捕食する。最大で全長1m、体重10kgほどになる。腹を手前にしたときに顔が左にくるのがヒラメで、右はカレイ。
ベラ(キュウセン)
メスは赤ベラ、オスは青ベラと呼ばれて体色が異なる。メスの一部が大きくなるとオスに性転換する。昼行性で夜間は砂に潜って眠る。冬季は砂に潜って冬眠し、春になると活動を再開する。
マダイ(タイ、チャリコ*幼魚)
赤い魚体にコバルト色の斑紋が背中に浮かぶ。幼魚は浅場にいて、成魚は浅場から深場まで広範囲で姿を見ることができる。古くからの釣りの好ターゲット。
メバル(アカメバル、クロメバル、シロメバルの3種の総称)
夜行性の魚で目が大きく視力がよい。浅場の岩礁や海藻が多い場所を好む。人気が高い釣魚のひとつで、エサ釣りや船釣りに各スタイルのルアーなど、釣り方も多数ある。
取り扱いに注意! 危険な魚たち
アイゴ(バリ)
食べるとおいしいがヒレのトゲに毒がある。持ち帰る場合は魚ばさみなどでしっかりつかみ、ヒレを取り除いておこう。
オニオコゼ
見た目に反しておいしい高級魚だが、背ビレに毒を持つトゲがある。アイゴと同様、持ち帰る場合はヒレを取り除こう。
ハオコゼ(カラコギ、ヒメ)
鮮やかな赤でカサゴに似ているが、カサゴよりも小さい。ヒレに毒トゲがあるので、釣れたらすみやかにリリースを。
ゴンズイ
背ビレと胸ビレに毒を持つトゲがある。料理の対象としての人気もさほどないので、リリースするのが無難。
ウミケムシ
全身の毛に毒がある。毛は刺さると折れて取れやすい。残った毛にも毒があるので、釣れたら素手で触らず、海に返そう。
アカエイ
尾の付け根近くに毒をもつ突起がある。靴底も貫通するほど強固なので要注意。
フグ
皮や内臓などに毒を持つので決して食べてはいけない。また、ハリを噛み切るほど歯が鋭いので素手でさわらないよう注意。
ヒョウモンダコ
本来は熱帯や亜熱帯域に分布する小型のタコ。海水温の上昇により、近年では瀬戸内海や山陰、大阪湾でも目撃されている。唾液や筋肉に猛毒のテトロドトキシンを含む。
鋭い歯を持つ魚や、エラブタがカミソリ状になっている魚にも要注意。
うっかり触ると深い傷を負う危険があるので、フィッシュグリップ(魚ばさみ)などでしっかりつかもう。
タチウオ
カマス
ベラ
ウツボ
グレ
スズキ
このほか、知らない魚には不用意に触らず慎重にリリースしよう。
また、釣れた生き物を持ち帰らない場合は、釣り場に放置せずやさしく海に返そう。