
これまで2回にわたってスナイパー釣法の仕掛けシステムを説明しましたが、締めくくりとして現在、私が使用している集寄、中オモリ、ハリ、オモリの詳細について紹介したいと思います。これらの製品は各メーカーから数多く販売されており、選ぶにも迷ってしまいますが、個人的な好みも含めてスナイパー釣法におすすめの製品をセレクトしてみます。
▲ 現在はトーナメントシーズンでもあり、プラを含めて釣行が最も多い時。休日はほぼカワハギ釣りに費やす
いざ実釣に際して、最も悩むのが仕掛けの選択です。数多くのメーカーから様ざまな仕掛け用品が発売されており、それも完成品からハリ単体までそろっています。
基本的に仕掛けの幹糸部分は自製ですが、ハリは糸付きの既製品を使うことが多くなっています。かつては1本1本せっせとハリを結んでいましたが、今ではその必要もないほど完成された製品が多く、前夜の作業が省けて釣りに集中できるようになりました。

▲ 仕掛けの組み立てが当たったときはだれでもうれしいもの
それでは現在、私の使用している仕掛け用品を、その特長を含めて紹介します。下図の仕掛けのシステムは基本的に縦と横の釣りのパイロット版で、状況に応じて使用する集寄やガン玉、アシストについても触れておきます。

A 幹糸とハリス、ハリス止め
幹糸は常時4号。ハリスが3.5号までなので、根掛かり時の損失、道糸(1号)とのバランスで高切れを防止するための太さです。フロロカーボン製のできるだけ硬質のものを使います。
ハリス止めは横の釣りで仕掛けを動かしたいときはウエイトがあるビーズタイプ、また縦の釣りでタナを切るときはウエイトなしの楽々HDビーズと使い分けます。
ハリスは糸付きの既製品を使用するので、製造元次第ですが、同じくフロロカーボン製の1.5~3.5号となります。自分でハリを巻く場合、吸い込み系のハリなら軟質、ハゲ系のハリなら硬質と分けたいところです。アタリが極端に小さいときはポリエステル系のハリスを使用するのも一手でしょう。

▲ 自製の幹糸仕掛け、数字は枝間の長さで基本は左端を使用

▲ 楽々HDビーズは糸を通しやすいので愛用している
B ハリとハリス長
皆さんもたぶんそうだと思いますが、最も悩むのがハリの選択でしょう。吸い込み系、ハゲ系、丸セイゴ系に大きく分けられますが、それもメーカーによって微妙に形状が変わり、なおさら悩んでしまいます。
これまでの経験で言えば信頼できるメーカーの製品を使い込んで、そのハリの特性を頭と体に覚え込ませることです。
私が現在使用しているのがシマノの「吸わせ(吸い込み系)」と「
吸わせは6.5、7、7.5号でハリス長は7と10センチがあります。細軸のうえヒネリが入っているので掛かりは抜群。ワッペンクラスにも効果的です。もう一つ、太軸仕様の「吸わせ
ハゲ系の攻掛は4.5、5、5.5号でハリス長は6センチ。太軸仕様のヒネリなしで縦の釣りで多用しますが、吸い込みの悪いワッペンをハリ先だけで掛けていく釣りにも使用します。
その他、カワハギが常にエサを丸飲みしているときなどは、丸セイゴ系の6~7号を使用する場合もあります。
ハリスの号数については糸付きバリの既製品を使うかぎり、替えることはできません。小バリに太めのハリスが効果的な場合もあるので、自分で巻いたもので対応します。

▲ 吸わせにも10センチハリスが登場した
C オモリ
これまで横の釣りでは舵付きオモリ、縦の釣りでは小田原型を使用していたのですが、シマノのドロップシンカーが発売されてからはこれ一本です。
とくに気に入っているのがドロップシンカーの「

▲ お気に入りのドロップシンカー。投棚(右)はとくに優れもの
D 集寄とガン玉、アシスト
カワハギを下に向けさせ捕食体勢を取らせたいときに使うのが集寄です。これまで自製のものを使っていましたが、シマノから「イチコロイタ」の発売で身近なものとなりました。0.5~2号相当を3枚以上用意します。
触りが出てから掛けアタリまでの時間が短いときに使用するガン玉はゴム張り製の0.2~2号を用意し、動かしたいハリの近くにある幹糸部分に付けます。
仕掛けのシステムで説明したアシストは幹糸の延長と考えていいでしょう。フロロカーボン4号を、15、20、30、40センチの長さでそろえておきます。

▲ ガン玉は0.2~2号までを持参

▲ 鏡面仕上げのイチコロイタは多彩なアクションも演出

▲ アシストは長さを表示して収納