JOURNAL
渓流・中流×ミノー入門×北海道
敏腕営業マンと申します。雨が降ったら迷わずラーメン!夕まずめよりも美味しいご飯! SHIMANOには珍しい「ゆるい感じ」のトラウトマンです。
今回の記事は初級者さん向け!渓流・中流でミノーを楽しむちょっとした入門講座です。2025年初夏と真夏におこなった北海道遠征、この際の画像とともにお届けさせて頂きます。北海道だけでなく、本州のダム遡上イワナ、中流ヤマメ/アマゴ、C&R区間ニジマスなど、遊びのフィールドを広げてみようかな?と考え中の方にもお読み頂ける内容となっております。
ニジマスとアメマスを知ろう
まずは相手を知ることから!ニジマスとアメマスのことを少しだけ、詳しい生態とまでは行きませんが書かせて頂きます。
定位する場所。アメマスもニジマスも、基本は深さのある場所です!生きるためには食事よりも身を守ることが優先ですので、体が大きくなるにつれて水深のあるポイント、倒木が絡んだり樹木やボサが影をつくるところ、荒瀬の中など、外敵から目視されづらい所に定位すると言われます。
次に食べるもの。基本は虫です。特にニジマスは虫が大好きで、たまに魚を食べるにしても小魚がメインだと思われます(環境によっては魚食性が強いニジマスもいます)。ダウンクロスでブリブリ動くミノーに対してニジマスが口を使うのは威嚇と興味が大半。エサと思って口を使うのはアップで小型ミノーや細身ミノーを流し込んでいきラインテンションさえも『うまく』消せた時ぐらいだと考えています。基本としては、ニジマスもアメマスも5cm前後から7cmまでのミノーがオススメです。
そしてアタック範囲。非常に狭いです。身を守れる安全なポイントに定位しているのが基本ですから、危険をおかしてまで飛び出してくることは少ないです(20~30cm程度のアメマスやニジマスなら無邪気にひゃっほーしてきます笑)。定位している安全な範囲内、もしくは最低限の移動で捕食できるレーンへエサが流れてきた時に、少し動いてエサを食べ、もとの定位置に戻る、そんなイメージです。大きいイワナやヤマメと同じですね。
渓流や中流の入門編としてお伝えしたかった事は、魚が身を隠せるポイントを狙い、魚のアタック範囲までルアーを届けてあげる、これが基本の考え方だということです(産卵前や遡上途中、長い渇水後の増水タイミングなど、条件ごとに違う考え方を加えていく必要がありますが、まずは基本を!)。
それでは以降、SHIMANOのミノーを例にとりながら釣り方の一例をご紹介させて頂きます。
渓流_気難しいニジマスが食らいつく!リフレイン50HS
では、渓流とニジマスの組み合わせから。本州の渓流もそうですが、渓流は中流に比べると魚と人の距離が近く、人が入れば一気に鱒族は気難しくなります。そんなタフな状況下で私がオススメしたいのは『動きすぎない』ミノーです。
私自身、横にバンバン飛ぶミノーをガシガシ動かす釣りが大好きです。しかし、これで釣れるのはよほど状況が良い時か、中型まで!ただでさえ流されてくる虫が主食のニジマスです。その子たちを狭い渓流で狙うとなりますと、過剰なアクションは怖がられてしまうのか、バイトに繋がりにくいです。ローリング主体のミノーで可能な限り『水を押しずぎない』こと。これが操作の基本です。
もう少し具体的に書きます。まずは、アップもしくはアップクロスに投げ、中層までミノーを沈めます。表層でも釣れますが、その1枚下まで入れます(狭いアタック範囲を意識して口もとまでミノーを届ける!)。この際、ラインのたるみは少し取る程度にとどめ、ピンと張ることは避けます。ミノーに水を噛ませすぎると浮きますし、流れがある程度速いポイントではラインテンションがかかると流れに引っ張られてこれまたミノーは沈まず、魚のアタック範囲まで届けきれないからです。
動かし方も、ラインテンションを『一瞬入れてすぐに抜く』イメージで、優しくフワッふわっと操作します。リズムも1-2秒ごとに入力するくらいがオススメです。臆病なニジマスに口を使ってもらうには恐怖を与えてはいけませんので、ミノーが水を噛むのは極力一瞬に抑えます。ローリング主体のハイレスポンスミノーでしたら、この一瞬で十分にアピールを行い、すぐに『無』の状態に戻る、を繰り返せます。
SHIMANOで上記を出来るのがリフレイン50HSです。重さが4.1gという、最近流行りのHSに『あえて成り切らない』絶妙なウェイト。そして極細身、フラットサイドの形状。ゆえに不自然にドスンと沈むこともなく、流れにゆらゆらと乗りながら、最小限の水押しでキラッふわっ、と鱒を魅了してくれます。水深1m前後まで、流速も速すぎない流れでは相当な釣果を出してくれます。
繰り返しになりますが、バシバシとミノーをあおるのではなく、ふわっフワッと『ラインのたるみを弾いて戻す』をイメージしてください。ミノーに水をあてるのは一瞬で大丈夫です。テンションを抜いたその時にこそルアーは魅力を発揮してくれます。優しく操作すると良い反応が返ってくると思いますよ!
渓流_のぼりアメマス乱舞!ザンバーノ95SP
次は渓流とアメマスの組み合わせです。基本の攻め方は、先ほどの渓流ニジマス狙いと同じアプローチでOK!十分に釣れます!ただし、先行者が入った後ですとか、大型になるほど深みやストラクチャーの奥深くに居付き、アタック範囲も非常に狭くなります。奥底までしっかり送り込むためにリフレイン45XSも必携でございます(弊社の北海道出身営業マンN-mo談)。
その上で、追加してオススメさせて頂きたいのが中・大型ミノーでのジャーク&ドリフトです。アメマスは海で魚を食べていたからなのでしょうか、10cm前後のミノーはもちろん、16cmを超える大型ミノーまで積極的に食いにきます(理由はアメマスに聞かないと分かりませんが)。
サイズは10cm前後を中心に、フローティングもしくはサスペンドが食わせの間を演出しやすいです。SHIMANOで言うとザンバーノ95SP、MLバレット93Fが良く釣れます。特にのぼりアメマスには効果ばつぐん!小型ミノーで数匹釣った後でさえ、同じポイントから魚を引っ張る力があります。
操作は簡単!アメマスが定位しているであろう深みへ入っていく流れをめがけ、アップクロスに投げます。水をしっかり噛ませるために横方向もしくは下方向に1-2回ジャーク、そのまま1-2秒ドリフト。狙いのポイントを通過し終わるまでこれを繰り返します。アメマスが深みから急浮上!大口を開けてバイト!何度も絡んでくるような積極的アタックが楽しめます。小型ミノーとは反応が明らかに異なり、ルアーの力でアタック範囲を広げることが出来ている印象です。よく言うコーリングアップの釣りですね。
そして、ドリフトさせる瞬間はミノーがブリブリ動かないように、しっかりとテンションを抜きましょう!ジャーク後すぐさま竿を定位置に戻すなど、竿捌きでラインテンションをコントロールするのが有効です。流れの向きに対してラインがどう入っていて、自分の竿の向きはどうなっているのか?これを考えてみると初挑戦の方もドリフトさせやすいと思います。
渓流域のアメマスは小型ミノーだけでなく、是非ともザンバーノ95SPのような中・大型ミノーでも狙ってみてください。美味しそうなポイントだけに絞り、テンポ良く渓流域を釣り上がっていく釣りはとても爽快ですよ!
中流_大型ニジマスを打ち抜く!リフレイン45XS
最後に中流とニジマスの組み合わせです。中流になっても最優先に考えるのは、ミノーを魚の口もと、アタック範囲まで届けることです。身を守ることに徹している個体が「あっちいけ!」「なんだこれ?」と、手を出す(口を使う)範囲までミノーを届けることを考えます。
※本記事で表現している中流は10-20m程度の川幅で勾配が緩く、水深も深いところでは2-3mあるような流域を指しています。
攻め方は大きく分けて2パターン。ダウンクロスで扇状に流していくか、アップクロスに投げて底を転がすか、です。簡単なのは前者、より大きいのが釣れるのは後者になります(もっと攻め方は細分化されますが、まずは基本から!!)。
アップクロスに投げて底を転がす、これをやるにはニジマスが定位している川底まで届くミノーを使う必要があります。軽いミノーはNGです、表層より下まで入りません。重いミノーを探すとボディが大きくなりがちで、流れを受けてしまい沈まないのでこれも非推奨です。なかなか適するものが少ないです。
ここで登場するのがリフレイン45XS!4.5cmにして6.2g、ウェイトはフルタングステンで沈みが早く、そのくせボディは逆三角形で絶妙な気室が確保されています。結果どうなるかと言いますと、表層の速い流れをスルリと通過し、中層以下に難なくアプローチ可能!中流域の水押しを利用し、竿の角度でラインテンションをコントロールすれば、川底付近をフワフワと流れてくれます!まさに流下物!ニジマスを狙う上で強い武器です(流していく際にはテンションかけ過ぎてルアーが暴れないように注意)。
【※開発者視点でのリフレイン45XS解説はこちら】
基本操作は、アップクロスに投げ、ダウンクロスに入りミノーがブリブリ動くまで底付近を漂わせてきます。根掛かりしないように2-3秒ごとに優しくふわっとリフトしましょう。動かしすぎるとルアーが浮いてしまい、ニジマスが定位する川底から離れてしまいます。どこまで行っても、アタック範囲の狭いニジマスの口もとまでミノーを届ける、これを考えながら操作します。なお、根掛かり対策としてフックはテール1本のみがオススメです。それでも根掛かりが多いポイントでは竿を動かす(底を切る)頻度を上げる、またはキャスト後のラインたるみ具合を変える、などして泳層の調整を試みてください。
中流は渓流と比べると魚と人との距離が遠く、ミノーが魚のアタック範囲に入る機会が少ない流域です。バイト数はそう多くありません。その反面、ニジマスもスレていませんので、定位しているポイントまで送り込むことが出来ればガツンとバイトしてきます。そこから始まるビッグファイト!水押しも加わり、もう大変!50cmを超えてきた場合、サイズ以上に記憶へ残る1匹になること間違いなしです。
釣果は足元から
北海道の遠征は厳しいものです。入渓点すらも知らない初めての川で、ここ最近の水量・水温がどう変化してきたのか分からず、ルアーを見に来るけどバイトしてくれない気難しいトラウトたち。まったくもってイージーな釣りではありません。
北海道遠征で釣ろうと思ったら、行動量を増やして状況を把握することは最低条件になります。しかし、距離を増やすと発生することがあります。ソールの摩耗です。
ここでオススメなのがSHIMANOの『ジオロック ウェーディングシューズPRO:FS-241Y』です。なんと、メーカー修理に出さずとも自分でソール交換が可能!慣れれば数分で交換できます。遠征中にソールが摩耗したとしても交換が出来るのです!もっと言えば、異なるタイプのソールを用意しておき、川の状況に応じて入渓前にサクッとソールを張り替える、なんてことも出来ます(ソールと言えば、意外に知られていないのですが、SHIMANOのフェルト系ソールには切れ目が入っているため屈曲性が高く、川底に追従してくるためグリップ力が非常に強いです。もちろん林道を歩く時も曲がるので非常に歩きやすいです)。
そしてBOAシステムについても言及させてください。ランガンする時に脱ぎ履きが非常に楽です。ダイヤル回すだけなので準備時間が激減!ヒモを結ばないため手も汚れません。簡単に脱げるので次の川まで移動といった時も、迷わず脱いで快適に運転が出来ます。ついでにBOAを締め込む際のアドバイスも1つ。川に入る前に締め込んで少し歩いた後に、また締め込んでみてください。少し歩くとBOAの締め込みがつま先の方まで「馴染み」、足首あたりが緩く感じる時があります。その際は再びBOAを締め込んで頂くと、つま先から足首までガッツリ締め込まれた状態に出来ます。そして、脱ぐ時は一瞬、と。ランガンには最高のシューズです。釣果は足元から。是非お試し頂きたい一品です。
【企画者からの詳しい解説はこちら!】
今回の記事では、入門講座として渓流・中流でミノーを楽しむ際の基本をご紹介させて頂きました。もっとステップアップしたハイレベルな攻め方や、トラウトフィッシングそのものを楽しむスタイルなど、上質な記事はインストラクター陣の皆様がお届けしてくれております!たくさんある記事の中でも北海道の渓流域が綴られたものを少し、下記にご紹介させて頂きます。トラウトミーティングの記事が、皆様オフシーズンの燃料になれますと嬉しく思います。
【必読ですよ!リフレイン50HSをダウンで流し込む上級メソッド】
【こちらはジェントルな渓流の嗜み方!~行者ニンニクばんざい~】
【行動量を上げるにはこれ!生地が伸びるウェーダーの開発秘話】
TACKLE & EQUIPMENT タックル&装備
使用タックル
<ウェア>
ウェーダー:DS+4 ストレッチウェーダー ソックス [FF-002V]
シューズ:ジオロック ウェーディングシューズPRO カットピンフェルト [FS-241Y]
<渓流域>
ロッド:24ストリームプレミアムS54SUL
リール:19ヴァンキッシュC2500SXG
PE:ピットブル8+ 0.8号
リーダー:ナイロン8lb
ルアー:リフレイン50HS、リフレイン45XS、フリューゲルフラット70F/70S
<中流域>
ロッド:エクストリーム71、モンスターリミテッド77L
リール:23ヴァンキッシュ2500SHG
PE:ハードブル8+ 0.8号
リーダー:ナイロン12lb
ルアー:リフレイン45XS、フリューゲルフラット70F/70S、MLバレット93F、ザンバーノ95SP、秘密のミノー
<ウェア>
<渓流域>
<中流域>
-
ロッドエクストリーム71
モンスターリミテッド77L -
リール23ヴァンキッシュ2500SHG -
PEハードブル8+ 0.8号 -
ルアーリフレイン45XS -
ルアーMLバレット93F -
ルアーザンバーノ95SP
※記事内で紹介されている製品は、旧モデルの可能性がございます。