湯川さんからタックルや
釣り方の基本を教えてもらった山口さん。
エギを投げ、シャクリとフォールを
繰り返すごとに、こんなときどうすれば?と疑問や知識欲がフツフツと。
湯川さんが初心者の“?”を一刀両断!!
Q.私が使ってるセフィアBBと
湯川さんが普段使っているタックルは違うんですか?
A.エギングにハマったら上位機種でスキルアップを目指しましょう!
僕は普段、ロッドはセフィアエクスチューンシリーズ。リールはステラC3000を良く使います。
ロッドは上位機種になるほどブランクスの素材やガイド、グリップ周りの造り込みなどがグレードアップされて、より軽く、高感度に仕上げられています。
リールも上位機種ほどボディの剛性やギアが強くなったり、よりシルキーな巻きごこちであったり、軽量化が施されていたりします。
上位機種を使うと釣りの精度が上がって、より快適に釣りが楽しめます。入門は気軽に使えるセフィアBBシリーズ。
エギングにハマったら上位機種でスキルアップを目指しましょう。
Q.アオリイカはいつも堤防の周りに居るんですか?
A.居付きと回遊の2タイプがいます!
居付きは、夜に沖から堤防周りや沈み根などショアから狙える範囲に入って、物陰でエサを待ち伏せしているタイプ。
回遊は、普段は沖で生活してエサを食べに接岸するタイプ。潮の流れに乗って回遊してきます。
時季にもよりますが、水温が15度以上あれば年間通して居付きも回遊も狙えます。
Q.居付きタイプの狙い方は?
A.釣り人が積極的にイカを探しに行くラン&ガンです
居付きタイプは、岩や海藻、海底の地形変化など物陰に隠れています。そのイカを釣り人が探しに行く。ピンスポットを撃って反応がなければ、はい次!とラン&ガン。
浅い磯や堤防付け根側などで海底の見える変化をテンポ良く探る”シャロー撃ち”も良く釣れます。
Q.回遊タイプの狙い方は?
A.潮通しの良いポイントで投げ続けます
回遊タイプは、深場が隣接して潮通しの良い堤防先端や磯の岬周りで射程範囲内に回遊しやすいです。
朝夕マヅメや潮が動くタイミングで回ってきやすいですが、チャンスを逃さないためには頑張って投げ続けます。
緩めたラインを瞬間的に張ると前への移動距離を抑えたシャクリができます。エギを水に浸ける時間が長いほど、回遊するイカに出会う確率が上がりますからね。
Q.イカが居るはずなのに釣れない。対策はありますか?
A.色々ありますが喰い渋るときはリーダーを細くするのも有効です
見えイカが居るのに喰わないときは、時間を開けて入り直します。光量や潮の変化で喰うことがありますからね。
普通にボトム付近を探って、エギのカラーやサイズ、誘い方を変えても反応がないということは、イカの活性が低くて喰い渋っているはず。
ポイントを変えるのが一番ですが、その場で釣り続けるならリーダーを細くするのも有効。2号以下を使うこともあります。
Q.イカというと夜釣りのイメージ。
アオリイカは夜は釣れないんですか?
A.もちろん釣れます。
でも僕は日中のエギングをおすすめします!
エギングはナイトゲームで大型を狙うスタイルもありますが、僕はほとんどしません。理由は見える情報が少ないから。
日中は、あの沈み根の横は釣れそうだなとか、潮目が寄ったり離れたり、流れのヨレが出たりと海面の変化が見えます。ラインの動きが見えるからアタリをとってかける釣りができるし、エギの動きもイカのチェイスも見えます。日中のほうが釣りをしてて楽しいし、初心者の方は見える情報が多いほうが上達スピードが上がります。
Q.エギに付いてきたイカを釣る方法は?
A.シャクって止めてイカの反応を見ます
見えるターゲットを狙うことをサイトフィッシングと言い、エギングではエギに付いてきたイカや、障害物周りに付く見えるイカを狙います。とくに秋は小型イカが群れでエギを追いかけてくることが多く、活性が高ければシャクってラインを張って、エギを止めれば抱きます。
エギを止めてもイカが距離を詰めず、逆に後ずさりしそうになったら、チョンチョンっと軽くシャクって興味を持たせ、止めて間を詰めさせます。
止めて抱かなければエギが見えないくらいまでフリーで落とすと、追いかけて抱くイカもいます。サイトで抱きそうで離れるイカを相手すると、こうすると抱きやすい、こうなると抱かないということがわかってきます。
沖の見えないイカを狙うときも同じことが起こっています。サイトで抱かせる方法を覚えると、遠くの水中の様子もイメージしやすくなります。
Q.エギングで釣れるチャンスが広がる潮時はありますか?
A.干潮と満潮の前後の潮が変わるタイミング。
朝夕マヅメも時合いです
アオリイカは潮が動いていれば釣れる可能性があります。釣れる確率が上がる時合いは、満潮または干潮の前後。潮のゆるみはじめ、潮の動き出しはアオリイカが口を使いやすいです。浅場の居付きを狙う場合は、満潮から下げ潮は潮位の低下とともに前に出て探る範囲が広がり、チャンスが広がります。
僕の経験でいうとエギングは釣り場を問わず、下げ潮のほうが釣れる確率が高いと言えます。
また、潮以外で見逃せないチャンスが朝夕マヅメ。照度変化のタイミングも時合いです。潮汐やマヅメだけでなく、潮目が寄る、急に曇るなど、釣り場で何らかの状況が変わる変化点もチャンス。
マヅメに潮変わりタイミングが重なるなど、変化点が重複するほど釣れるチャンスは広がります。
Q.釣れたイカを美味しく持ち帰るには?
A.セフィア スライドイカシメとビニール袋を
釣り場に携行すると便利です。
小さなイカはリリース。食べる分だけキープします。
美味しく食べるには、釣れたらすぐにシメます。シメ方は目と目の間にイカシメを胴向きに刺し、次に足向きに刺して全身が白くなったら完了。大きいイカは胴向きも足向きも左右に2回刺し、半身ずつシメます。
シメたあとはビニール袋に入れて、クーラーボックスに入れます。
ラン&ガンするときはクーラーボックスを持ち歩かないので、ビニール袋に入れて日陰で一時的に保管し、移動時にクーラーボックスに入れることも。冷えキントレーを使うと効率良く冷えて、鮮度の良い状態で持ち帰れます。
冷えキントレー
Q.エギングをするときの釣り場でのマナーを教えてください。
A.堤防にスミを残してはダメです
ゴミは持ち帰る。先行者がいたら挨拶をするなど、一般的な釣りのマナーは必ず守りましょう。
エギングならではのマナーでいうと、イカが吐くスミ。堤防など漁港周りは漁師さんたちの仕事場でもあるので、イカがスミを吐いたら海水で洗い流します。
漁港や堤防は足場が高いところもあるので、釣りに行くときは水汲みバケツも用意しておくのがおすすめです。
水汲みバッカン BK-053Q
Q.釣行後のタックルの手入れの仕方を教えてください!
A.基本は塩分、汚れを真水で落としてしっかり陰干しします
実釣後のロッド、リール、エギは、真水で塩分、汚れを洗い流し、水気を拭き取って陰干し。そうすれば次回も快調に使えます。具体的なやり方は次のとおり。
ロッド
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①全体に真水をかけ塩分を洗い流す。汚れが付着しやすいガイド、グリップ周りは入念に。
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②塩分、汚れを洗い流したらタオルで水気を拭く。ガイドリングの汚れも優しく拭きとり、直射日光を避け風通しの良いところで陰干し。
- ③最後にブランクス部分をシリコンクロスなどで乾拭きすれば万全だ。
リール
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①洗い前にドラグ内に水が入らないようにドラグをきっちり締める。
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②スプールを中心に全体に水をかけて塩分を洗い流す。ラインは傷をつけないように親指の腹でこする。汚れが付着しやすいハンドル周りもしっかり洗う。
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③ハンドルを回して水気を飛ばした後、
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④水気が残らないように細部までタオルで拭き取ってから陰干し。日なたで長時間干すと樹脂の劣化や油分の流出につながるので避け、保管時はドラグを緩めておこう。
エギ
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①真水を全体にかけて塩分、汚れを洗い流す。カンナに付いたゴミもしっかり落とす。
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②タオルで水気を拭き取り、風通しの良い日陰で干す。