第32話
外房大原の一つテンヤ攻略
~根際の秋ダイを喰わせるコツ~

シマノのモバイル魚群探知器「探見丸」を
使いこなして、沖釣りをもっと楽しく!
それが「もっと!探見丸」のコンセプト。
今回はシマノフィールドテスター鈴木新太郎が、
探見丸CV-FlSH&スマートを駆使して大原沖の一つテンヤマダイに挑む。
根周りの地形と反応を確認しつつマダイをキャッチ!

※探見丸は親機が搭載された船でご使用ください。親機がない船では使用できません。
※Tankenmaru SMARTは、Wi-fi対応のNEWアンテナを搭載した遊漁船のみでご使用になれます。
また、タブレット型の端末には対応していません。

 秋ダイを求めて、鈴木新太郎が外房大原沖に浮かんだのは10月中旬。乗船した同港・つる丸は、探見丸CVフィッシュ&探見丸スマート全対応の快適な大型船だ。

 岩瀬正尚船長が舵をとり、水深24メートル前後の砂地でパラシュートアンカーを投入。流れゆく先はマダイがエサを漁る広大な根が広がる。

▲ 鈴木の愛竿は炎月エクスチューン 一つテンヤマダイ245M&240MH

 探見丸を確認しつつ鈴木は4号のテンヤを投入。ロッドは感度と操作性を進化させた炎月エクスチューン一つテンヤマダイの245M。最も軟らかなこのモデルが鈴木のお気に入りで、

「特殊設計のソリッド穂先”エキサイトトップ„の感度が最高。アタリや底ダチが鮮明に分かります」と微笑む。

 やや気がかりなのは大きなウネリと、なかなか探見丸に現れない魚の反応。この日は台風19号の直後、底荒れが長引いているのか?

 ところが砂地と根の境目、いわゆる「根際」に差しかかったとたん、潮先となるトモから胴の間の釣り人中心に1~2キロ級が連発。皮肉にも右舷ミヨシの鈴木までアタリは続かないけれど、

「今日のタイは根際に着いてるみたいなので、付近を集中攻撃します!」と勝負をかけて頻繁に流し変えた岩瀬船長の読みは当たった。

Situation・状況
一か八かのシケ後勝負はピンポイントにマダイ集結!

侮れない小さな反応

▲ 右端の底上1メートルに小さな反応。直後に大ドモで3キロ級が浮上したから、チェックを怠りなく!


▲ 繊細な穂先「エキサイトトップ」の曲がり。小さなアタリも確実にキャッチする


  • ▲ 「孫のお喰い初め用を釣りにきたんですが、まさかまさかです!」と言いつつ1.5~4キロを3枚上げた右舷大ドモの釣り人

  • ▲ 鯛ラバ・ファンも乗船し2キロオーバーをゲット

  • ▲ 左舷大ドモでも3キロ超え! 探見丸の愛用者だった

  • ▲ トップは中~小型を合わせて6枚

  • ▲ エビエサは姿勢よく付ける


 潮回りする度に2キロ、3キロ、ついには4キロ級のマダイがトモ側で浮上。トモの釣り人2名によると、テンヤは8~10号の重めで「ウネリに合わせて底ダチを取り直し、底スレスレでアタリを待ってます」とのこと。

▲ 炎月一つテンヤⅢ。浅場の間は4~8号をそろえればいいだろう

 小ダイ1枚に留まっていた鈴木は、ここで動いた。

「今日は軽いテンヤをフカせるよりも、重いテンヤを底近くにステイさせたほうが喰うみたいですね」

 そう言ってテンヤを8号に、ロッドを1ランク硬めの240MHにチェンジ。

 そして次の流しで探見丸を注視しながら、微かなアタリにスッと合わせた。海面に見えたマダイは1キロ弱。大ダイのお鉢こそ回ってこなかったものの、

「探見丸を活用して、不利な条件を覆していくプロセスも楽しいんですよ!」と鈴木。

 探見丸に映し出された勝負どころの海底地形と興味深い反応は、次でご覧いただきたい。

Strategy・戦略
探見丸で水深変化&魚影を確認しアタリに集中!

アタリが集中したピンポイントの画像

  • 【画像A】流し始めの平場
    若干のアップダウンはあるが、水深23メートル台の平場が続く。根掛かりもしなかったので、砂れきに小さな平根が混在する程度のエリア。また、右端の海底に反応が出始めたのでチャンスが近づいている! と憶測できる場面だ。

  • 【画像B】根際のカケ上がり
    アタリが集中した、根際のカケ上がり周辺。水深22メートルから根に差しかかり、21メートルまで浅くなっている。黒いボトムラインの上方には、薄い単体反応、ベイトあるいは海藻らしき反応が確認できる。ただし根掛かりも増すので要注意!

その他のチャンスタイム一例

  • 【画像C】ACCU-FISH®反応
    つる丸は魚体長が映るACCU-FISH®機能にも対応している。サイズにかかわらず「底近くに魚体長の数字」が現れたら、船下になにかしらの単体魚がいる可能性が高い。アタリに集中すべきパターンの一つだ。

  • 【画像D】宙層のベイト反応
    イワシなどの魚群や、それを追う青物類の反応が出たら、その周囲にマダイがいる可能性もある。このようなケースでは、宙層まで巻き上げ、刻むように海底まで落とし込んでいく釣り方を試してもいいだろう。

▲ 秋ダイの最盛期突入。今すぐ大原へ!


 画像AとBは、船が4分間流れる間(上部の白/黒時分バーで計算)のほぼ連続した魚探画像である。A画面は水深23メートルの砂れき、B画面の途中から根のカケ上がりに突入し、現在地は水深21メートルまで昇ったところ。

 マダイのアタリはB画面の約2分間に集中し、よく見ると底付近に薄い水色のマダイらしき単体反応も確認できる。なお、ここからさらに20、19メートルと浅くなるとアタリは途絶えた。

 このように根際のピンポイントでアタリが集中するときは、地形の変化を注視。とくに、わずかな水深変化をチェックしたい。具体的には23メートルだった水深が50センチ刻みで浅くなり始めたら勝負目で、秋の浅場ゆえ、この初期段階で素早く付けエサをチェックして再投入してもよい。

 探見丸があればそんな戦術も可能になり、不利な釣り座をカバーする一助となってくれる。

次回も探見丸CV-FlSH&探見丸スマートを活用し、旬のターゲットを攻略します!

次はキンメダイ&ムツ!

【撮影協力】外房大原港・つる丸
TEL:0470-62-1890
(探見丸CV-FlSH、探見丸SMART 対応船)