「飛天弓 閃光PⅡに、新しく15と16.5がラインナップへ加わりました。レインボーチタンセラミックコート仕上げとオレンジが基調となったカラーリングです」と、アイテムが増えたことによって、広がった狙える世界を語り出しました。
「春の発売になる製品ですが、春といえば乗っ込みです。へらぶなが接岸してきたらいつもは『飛天弓 頼刃またたき』の出番ですが、早い時期など魚が沖めに産卵待機していたり回遊していたりする時は、少し長めの竿を使うことになります。そんな時は、PⅡの出番です。水深1mくらいの釣り場で振るには、もってこいの性能を持っています。大型の釣れる野釣り場で活躍するのはもちろんですが、大型を厳選放流している管理釣り場におけるチョウチン釣り、あるいは大型狙いの浅ダナでも役立ちます」
「あとは――大型厳選放流された管理釣り場の段差の底釣り、段底ですね」
そう提案した萩野氏は理由を話し始めました。
「なぜかって言うと、ハリスがメチャクチャ長いんですよ。今の、大型を放している管理釣り場の段底って。下バリに80㎝くらいの長ハリスを使うんです。と、言うことは、竿尻にオモリがあるとして、ここから80㎝出ているわけですよね。こうなると軟らかい竿では、何をするにも大変になります。たとえば取り込みでは、竿が曲がることで仕掛けがさらに長く感じるほど魚が遠くなって、腕を伸ばしきっても魚が上がってこなくなってしまうことが起こりえます。そんな時に『飛天弓 閃光PⅡ』を使うと、80cmはおろか1mのハリスでも取り込みに苦労がありません」
昔から「釣りの名手ほど仕掛けが長い」とはよく聞きますが『飛天弓 閃光PⅡ』の張りを利用すれば、そうした名手の仕掛け操作が可能になるのです。
「それから大型といえば、マッシュの釣りですね。大型の釣りって、なんだかのんびりしているんだろうなって思われがちですが、タナ1m辺りだと意外に打ち返しが早いんですよ。ナジミ切りを繰り返していく釣りで『飛天弓 閃光PⅡ』はスピーディに釣りを展開できる強みがあります」
と『飛天弓 閃光PⅡ』が「パワーと早さ」を両立していることを明かした。
調子としての張りも強さを感じる要素だが、引く力強さそのもの、パワーのPらしい「強さ」について感じる話も紹介してもらった。
「自分は巣離れの春、その前くらいから乗っ込みが待てなくて、河川の浅場へ釣行するのですが、霞ヶ浦水系は魚種多彩でコイとかアメリカナマズ、レンギョなど80cmを楽々超すような魚が掛かってくるんですよね」
長竿は、こうした大型魚が喰ってくる可能性が高いのに構造上軽さを優先することが多く、あまり大型の引きに対応しづらいことがあります。
「それがシマノのスパイラルXコア、ハイパワーXティップの採用で不安解消です。もちろん、大本命・巨べらの引きにも耐えます。この構造が優れていることは、エサ打ちでも実感できます。野釣りでは普通に送り込みで振るばかりでなく、回し振りやタスキ振りで投餌するケースもあります。この時、竿がブレないから、先に抜けた力強い穂先の力で仕掛けが遠くへ飛ばせるのです」
こうしたエサ打ちのしやすさは、釣り人にとってストレスの軽減につながります。
「エサ打ちがしやすいというのは、軽いものばかりではありません。ハイパワーXティップのチューブラー穂先が垂れないから、大きなマッシュやペレ宙もスッキリ振り込めます。振り込んだら、取り込みですよね。潜られて取り込みにくくなるシチュエーションって舟釣りに見られますが『飛天弓 閃光PⅡ』では穂先がしっかりと働いて潜られません。潜られて水中オダに引っ掛かったり、バレたりすること防ぐためにこの穂先の性能はありがたいですよね。穂先のハイパワーXティップと基本構造のスパイラルXコアの効果で大型を一荷で喰わせても難なく取り込めます」
萩野は続けて竿の継ぎと込みにも触れた。
「高精度テーパー合わせ、マイクロまわリリアン、タフリリアンは、シマノへら竿の信頼につながってきた基本のフィーチャーですが、そのなかで、しっとり綾織握りⅡの『尻栓が小さくて織り部が長い』ことからくる滑りにくさは、より『飛天弓 閃光PⅡ』の竿の性能を引き立てていますよね。大型とやりとりしていても、それほど力まず竿を立てられるメリットに通じていますよ」
浅ダナから底釣りまで、スッキリ振り込め、しっかり取り込む。
大型志向が高まる、これからの釣りに『飛天弓 閃光PⅡ』は、あなたの頼もしい愛竿となるに違いありません。