私の中で、セフィア リミテッドというゆるぎない絶対的な存在があって、幸運なことに、その開発にも携わらせてもらったんですが、やっぱり、1つの到達点として究極のロッドになっていると思うんですね。今のシマノが持つ高い技術力と純粋で崇高な設計思想が高いレベルで融合した、ある意味他を寄せ付けない領域まで到達したマスターピースです。そして、嬉しかったのは、それを多くのユーザーの皆さんが受け入れてくれたことです。セフィア エクチューンは、このリミテッドの思想をしっかりと受け継いだシリーズであることが大前提としてあります。
実際、リミテッドからエクスチューンに持ち替えても、なんら違和感なく使いこなせます。また、両者のラインナップを見てもらうとわかるんですが、重複しているレングスは1本もないんですね。つまり、リミテッドとエクスチューンで、大きなラインナップが完成するというイメージです。
シマノが作ったトレンドとして、エギングロッドのL+パワーの標準化というのがあります。カーボン素材の進化とそれをブランクスに落とし込む高い技術力で、L+の守備範囲が大きく広がってきています。そういった意味で、エクスチューンのS88L+は、自分の中でも特に大きなインパクトを受けたモデルです。リミテッドで言うところのS84L+に近いコンセプトで、ブランクス全体をしっかりと曲げてポテンシャルを引き出す1本となっています。2.5号や3号といった小型のエギを繊細に操作できる一方で、4号のエギをフルキャストできてしまう懐の広さが魅力ですね。また、実際にキロアップのアオリイカともファイトしたんですが、フッキングからファイト、そして足元に寄せてくるまで主導権を譲ることなく、安心して展開できました。リミテッドで培ったロッド作りのノウハウが、エクスチューンにもしっかりと活かされているんだということを実感した瞬間です。
一見すると、どこにそんなパワーを秘めているんだと思えるほどスリムなブランクスですが、実際にエギをキャストするとちょっと異次元のレベルでシャープに気持ちよく振り抜け、狙ったスポットをズバッと射抜ける。エキスパートの方からレベルアップを目指すアングラーまで、このポテンシャルを引き出す楽しさを味わってもらえると思います。
全モデルに共通して言えるのが、ベースとなる性能の底上げがちゃんと達成されているという点です。これは、最新素材であるM40Xの採用が大きく影響していると考えられます。長年、カーボン素材を扱ってきたシマノの高い技術力で、最新の素材を適切な設計でブランクスへと昇華させられている。着実な進化を感じられるはずです。
また、セフィア エクスチューンと言えばコルクグリップですが、ここもかなりこだわって作られています。手に馴染みやすく力が入りやすい形状を追求し、数多くの試作品を試してたどり着いたのがこの形状です。私が気に入っている部分の1つです。
実際にリールを装着してキャストし、エギを操作してアオリイカとファイトして実感できるのは、優れたバランスです。スペック上の軽さではなく、現場での操作のしやすさに徹底的にこだわっているからこそ出せる高い操作性もエクスチューンの特徴なんです。皆さんにも是非、このロッドの真髄を堪能して欲しいですね。