長さに余裕があるぶん軽くても竿自体が仕事をしてくれる
9mで扱いやすいパワーロッドはいろいろありますが、とくに瀬の大物狙いでは長いほど先のポイントを攻められますから、10mロッドはとても有効です。できれば、もっと長くてもいいくらいですが、実用的な範疇でいうと10mが限界でしょう。
TF-Tuned100は、急瀬で26cmの大型も余裕で狙えるパワーロッドです。H3.3のパワーがありながら、自重はわずか320g。このクラスのロッドとしては驚異的な軽さで、操作性にも非常に優れています。腕力に自信のある人なら、もっと硬い竿でもいいと思いますが、僕を含めて一般的な体格の人であれば、この長さでの適正値はH3~3.5の間くらいでしょう。硬ければ確かにパワーは出ますが、使うほうにもそれを支えるだけの力が必要になります。
とはいえ、竿は長いほうが大きく曲がってくれるので、1m長さが増すと同じ硬さの9m以上の仕事をしてくれます。普通のサイズ相手ならこの差はあまり気になりませんが、大きい魚を相手にするとき、9mよりもやり取りに余裕を感じられるはずです。
操作性に重きを置いた軽量なロッドですが、このような理由からパワーに不足を感じる状況はほとんどないと思います。10mのメリットを誰もが享受できる、トータルバランスに優れたパワーロッドといえるでしょう。