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竿破損事故ファイル 鮎竿トラブル防止対策

あらゆる釣り竿のなかでも特に長くて軽い鮎竿は非常にデリケート。
日常の扱い方次第で製品寿命に大きな差が生じます。
ぜひ、このページの注意事項を参考にしてシマノ鮎ロッドを末永くご愛用ください。

File1:車の中で【移動編】

 

ロッドケースの中はロッドだけ。 硬いものを入れるべからず!

 

硬いものと接触して傷が入り最終的に破損する可能性あり!

ロッドケースは文字どおりロッド専用の収納ケース。余分なものを入れず愛竿だけを大切に収納しましょう。

さらに携帯性に優れる付属の竿袋などを併用すれば安全性がよりアップします!

 

 

ロッドケースに上積み厳禁!

 

よほど頑丈な金属製ケースでもないかぎり圧縮折れを起こす危険あり!
愛竿をガードするために作られたロッドケースはABSやポリカーボネート樹脂製のため過度に強い力が加わると部分的にへこみやたわみが発生。
これを避けるためケースの上に荷物を積むことは厳禁なのです。

 

 

竿の長手方向を進行方向にして水平に置くべからず!

 

加速時・減速時に中竿が踊って擦れたり玉口にダメージを与える恐れあり!

ご存じのように鮎竿は非常にデリケート。

表面も理想の調子と感度を追求するため必要最小限の加工技術で処理されています。

置き方に気を配ることで愛竿の美観と優れた性能を長く保つことができます。

 

 

File2:川や河原で【準備編】

 

移動時に竿を裸のままで持つべからず!

 

何か硬いものに当たって傷が入り最終的に破損する可能性あり!

河原での移動はバランスを崩して手を突いたり思わぬ転倒も起こりがち。

その際、むき出しで竿を持っていると大きく傷付いたり破損に直結します。

携帯性に優れる付属の竿袋などを活用して愛竿をガードしましょう。

 

 

 

河原に置くべからず!石の上はもちろん木や草もできれば避けるべし!

 

硬いものに当たって傷が入り釣り再開時に破損する可能性あり!

風が吹いて転がって破損することも!

鮎竿は極限まで軽く作られているため非常にデリケート。

ごく小さな傷だとしても使用時に生じる大きな慣性モーメントにより呆気なく折れてしまうケースもしばしば。

釣り場で不用意に置くことはくれぐれも避けましょう。

 

 

移動時は必ず口栓を付けるべし!

 

中竿が飛び出し破損につながる危険あり!

口栓は車での運搬時だけに必要なのではありません。

釣り場で口栓を付けずに持ち運ぶとデリケートな穂先などが飛び出し思わぬ破損事故が発生するおそれがあります。

口栓は愛竿の破損を防ぎ安全に持ち運ぶために不可欠な重要アイテムなのです。

 

 

崖を降りるべからず! やむを得ぬ際はロッドケースに入れるべし!

 

仕舞寸法の長い鮎竿を手にして崖を降りたりすれば、岩、木の枝などに当たって傷が入り実釣時に破損する可能性アリ!

どうしてもそんな場所を通る必要に迫られた場合には迷わずロッドケースに入れて運搬。

万が一の破損を最大限防止することに努めましょう。

 

 

File3:川や河原で【実釣編】

 

担ぐ際は後方確認し、木や岩に当てるべからず!

 

釣り場で小移動する時は竿を肩に担ぐのが一般的。

でも、その際に後方確認しないと岩や木などに竿先を当ててしまうことも!

さらにそんな場合にかぎって3番など竿を絞り込んだ際に負担のかかる箇所が傷付きやすいもの。

竿を担ぐ時には後方はもちろん左右の確認もお忘れなく

 

 

とにかく物に当てるべからず!

 

竿を担ぐ際と同様、実釣時も木や岩や石などの障害物に竿をぶつけないように注意!

とにかく鮎竿は長いので予想以上に障害物に接近しやすいということを肝に銘じておきましょう。

 

 

根掛かりで過度にあおるべからず!

 

ねじるようにあおったり急激に強い力を加えるなど、通常とは違う力のかかり方をすると破損の危険が一気にアップ!

外れない場合は潔く糸を切ることが愛竿を思わぬ事故から守ります。

 

 

風に逆らうべからず!

 

強風は長さのある鮎竿にとって天敵。

特に肩に担いだ状態で風に逆らうとテコの原理で元竿に相当な力が加わり、丈夫な竿でも簡単に折れてしまうことが!

風には逆らわず無理な操作をしないことを心がけましょう。

 

 

引き抜きでタモを強く握り込むべからず!

 

硬いタモの柄で元竿を強く握りこんでしまうと傷やヒビが入り元竿から折れることも!

痛快に竿を絞り込む良型とのやり取りや急流から掛かり鮎を引き抜く際、ついタモを竿にあてがいうっかり強く握りこんでしまいがちですがこれはNG。

あくまでもタモは握りこまず元竿に触れないように操作し破損を防ぎましょう。

 

 

File4:川や河原で【後片付け編】

 

仕舞う時は玉口付近を持って縮め竿の真ん中を持ってひねるべからず!

 

玉口・合わせ近辺は補強していますが補強のない真ん中部分を持ってひねるとねじ切れてしまう危険あり!

鮎竿は使用時に負荷が加わる部分に対しては補強材を用いて必要充分な強度を確保していますが、そうでない箇所は軽さを追求するため非常にデリケートな設計。

収納時は必ず補強された玉口付近を持って仕舞いましょう。

 

 

指輪などのアクセサリーに注意すべし!

 

竿を伸ばす時はもちろんのこと、特に仕舞う時に発生しがちなトラブルです。

縮める時につい力が入り過ぎて指輪など硬いアクセサリーで素材を傷付けてしまうことがあるので要注意です。

 

 

穂先の取り扱いは金属部を軽くつまむべし!

 

穂先の破損は釣っている時ではなく、天井糸の着脱や、収納行為の際に発生することが多いもの。

特に気温が低い時は要注意です!

天井糸の着脱を行う時は穂先先端の金属製超感トップにソフトに手を添えたり、ごく軽くつまむイメージで行うと安全。

強くつまむと逆に破損を招くので、くれぐれも注意しましょう。

 

 

車に立てかけるべからず!

 

風で転倒し破損。ミラーに立てかけ自動でミラーや窓がしまり破損。

開いたドアが風で閉まって破損。こうしたケースは意外に多いもの!

「ちょっとだけ…」のつもりが取り返しのつかない大事故につながるので、車に戻ったら即座に安全な車内へ収納するように心がけましょう。

 

 

砂を噛んだ状態で伸縮させるべからず!

 

竿を伸縮させる際に塗装面や素材に傷が入り横方向繊維を切る行為になるため実釣時の破損に直結します!

少しでも「ジャリ…」という感触があれば迷うことなく伸縮作業を中断し破損回避に努めましょう。

 

 

川の水で洗うべからず!

 

見た目にはきれいでも川の水は意外なほど砂を含んでいるもの。

不用意に川水で竿を洗うと砂を噛んだ状態になり、竿を伸縮させる際に塗装面や素材に傷が入って横方向繊維を切る行為になり破損の原因になります!

 

 

合わせはしっかり出すべし!

 

竿を伸ばす時は節と節の合わせ部分をしっかりと出し確実に継ぐことが大切!玉口を軽く握り上の節をひねりながら出すのがポイントです。

これが不完全だと立て竿操作時に中子が突然「ストンッ」と落ちることがあり、竿の上下端面を傷付け、内壁剥離につながります。

 

 

濡れた状態で勢いよく伸ばすべからず!

 

竿の表面が濡れた状態で勢いよく伸ばしてしまうと合わせ面が真空になり厄介な固着の原因に!

ロッドメンテナンス時の乾燥が不充分だったり、雨天時に釣りを再開する時などは要注意です。