【22SS新製品 鮎】リミテッドプロTF/島啓悟&坂本禎【シマノオンラインフィッシングショー】
さらなるパワーと軽快さを追求した、シマノ瀬釣りロッドの頂点。標準装備されるエキサイトトップⅡが、さらなる高感度化に貢献。タメ性能も強化を図り、曲げ込むほどに進化を体感できる。
【22SS新製品 鮎】リミテッドプロTF/島啓悟&坂本禎【シマノオンラインフィッシングショー】
【22シマノ新製品鮎竿】リミテッドプロTF 長良川の良型鮎を楽しむ!
シマノパワーロッドの頂点を極める、LIMITED PRO TF。
その系譜は、パワーと操作性の追求の歴史。
類まれなるポテンシャルが、パワーロッドの新たな可能性を切り開く。
磨き上げたすべての性能がパワーロッドの常識を変える
2006年に登場した初代スペシャルトリプルフォース。闘争心あふれる大鮎の追い星をイメージする全身イエローカラーが、鮮烈な印象を与えるデビューだった。
それから4年後、2010年にスペシャルトリプルフォースが第2世代へと進化すると同時に、シマノ鮎竿の最高峰リミテッドプロシリーズに、トリプルフォースの頭文字を冠した“TF”が誕生する。 パワーロッドの頂点に君臨するリミテッドプロTFは、当時最新のスパイラルX構造を採用。さらに節と節とをよりスムーズに繋ぐパラボラチューンにより掛け始めは入りやすいが曲がってからはそのパワーを活かして軽快に抜くことができる、洗練された瀬釣りロッドへと昇華させた。
「基本コンセプトはスペシャルトリプルフォースもリミテッドプロTFも同じですが、もっと入りやすくて、反発力が強くて感度もあって、タメ性能もさらに磨き上げたのがリミテッドプロなんです」
島啓悟がこう語るように、TFはそれまでのリミテッドプロシリーズにはなかった“パワーロッドの最高峰”を目指し、最新の技術と素材が惜しみなく投入された竿であった。
パワーと操作性の両立でテクニカルな瀬釣りをサポート
パワフルでありながら、テクニカル。この思想は2014年登場の第2世代でさらなる進化を遂げる。設計と素材の進化により圧倒的な軽さを武器に、さらに攻撃的な釣りを可能にするパワーロッドへと発展。力勝負にとどまらず、抜群の操作性でオトリを自在にコントロールし、ひとたび野鮎が掛かればしなやかに胴に乗せ、強靭なバネで一気に抜き上げる...。この竿を使って、島は2014年の九頭竜川でのジャパンカップを制覇している。
2016年に追加された急瀬テクニカル93は、島が得意とするソリッド釣法に対応するRSソリッド搭載モデル。豪快な瀬釣りの中に、テクニカル要素を徹底追求したスペシャルなモデルであった。
2018年には、スパイラルXコアとエキサイトトップを採用した第3世代が登場。ブランクス強度がさらに高まり、パワーロッドとしてのポテンシャルが大きく向上した。また、強さと特性の異なる3本の穂先を使い分けることで、幅広いシチュエーションに対応できる“パワーセレクトシステム”を搭載。チューブラー穂先にはエキサイトトップを採用することで感度が大幅にアップ。1アイテムでH3.0、H3.2、H3.2 RSソリッドと3つの顔を持つ、オールラウンドなパワーモデルとなった。
そして、2022年。新たなリミテッドプロTFが、ブランクス、穂先を大幅に進化させ誕生する。
「操作性の高いパワーロッド」がリミテッドプロ TFの真骨頂
パワーロッドに求められる「力強さ」や「タメ性能」と、「軽快さ」や「操作性の高さ」は、基本的には相反する要素だ。
パワーを追求すればロッドの自重は増え、軽快さは失われれる。大きな野鮎の引きを不安感なくタメきるには、シャープな操作性には目をつぶらなければならない部分も出てくる。
リミテッドプロTFは、そんな瀬釣りロッドのジレンマから目を逸らさず、いずれの要素においても高い水準を満たすべく、最新の技術と素材で、その性能に磨きを掛けてきた竿である。
その初代モデルから携わってきた島啓悟は、第4世代となる本作の開発にあたり、ひとつの思いがあった。
「僕の場合、基本的には“操作性の高さ”に重点を置いているので、瀬釣りでも先調子寄りの竿が使いやすい...という考えが根底にあります。第2世代の急瀬テクニカル90は、まさにそんな感じの竿で、オトリ操作がしやすく持ち重りもせず、僕としては非常に気に入っていたのですが、タメという要素に関しては、まだ突き詰められる部分がありました。瀬の中に立ち込んで、ギューッと上のほうから大きく曲げ込んでいくと、軽い竿って手元あたりが不安に感じる場合がありますよね。これ以上、曲げたらヤバいかもって。でも、そこを超えると、急瀬テクニカル90は反発力のある竿なので、魚がスパッと上がってくるんです。でも、どうしても思い切りよくいけないことって、あるんですよ...」
そこで、第3世代ではもう少し胴に乗る調子にシフト。強度の高いスパイラルXコアの採用もあり、優れた操作性を維持しながら、より思い切ってタメられる竿になった。
さらなる大型と対峙するためのモアパワー
そして、最新の第4世代2022モデルでは、より大きな魚や強い流れへの対応力のアップが図られた。前作よりもタメが利き、さらに踏ん張る調子へと移行。特に、元竿がジワジワとスムーズに曲がり込むよう設計され、胴から元へと美しくカーブが繋がるようにリファインされた。
「前作もパワーはかなりあるのですが、軽快さを維持しつつ、もう少し胴から元にかけての力強さが欲しかったので、そのあたりをチューニングしてもらいました。具体的に言うと、先のほうを少ししっかりさせて、胴から元にかけての曲がりを活かせる調子にしています。魚を抜き上げるときの力って、実は胴より上のほうの強さで変わってくるんです。微妙なバランスなんですが、先側をやや強くすることで、胴から元へと曲がりが入りやすくなる...といった理屈ですね」
調子としては、昨年発売されたスペシャル トリプルフォースのG(胴調子寄り)とT(先調子寄り)のちょうど中間。第3世代の前作リミテッドプロTFは、T(先調子寄り)に近い調子だったので、若干胴に寄せてきたイメージだ。
「前作と持ち比べると、力強さがアップしたと感じられると思います。より大きな魚も、安心してやり取りできるようになっていますよ」
さらに、標準穂先がエキサイトトップIIチューブラー(H3.0)になったことで、感度が大幅にアップ。また、タフテック∞ソリッド(H3.0)、エキサイトトップ パワータイプチューブラー(H3.2)の2本の替穂が付属する“パワーセレクトシステム”により、シーズン、魚のサイズ、流れの強さに応じた使い分けが可能となっている。
解禁当初から使える異色の瀬釣りロッド
坂本禎がプロデュースするこの竿は、ハイパワーな瀬釣りロッドを標榜するTFシリーズにおいて、かなり異色の存在といえる。坂本といえば、栃木県の那珂川や鬼怒川といった大河川をホームにする、瀬釣りの名手。激しい流れをものともしない、豪快なスタイルが持ち味だが、そんな坂本が生み出したのが、リミテッドプロ テクニカル 85NDという、TFシリーズ史上最も軽量なライト瀬釣りロッドだ。
標準穂先は高い感度を誇るエキサイトトップIIチューブラー(H2.75)だが、付属するエキサイトトップIIソフトタイプチューブラー(H2.6)を装着すれば、解禁当初の15㎝クラスの魚とも遊べてしまうという、TFらしからぬキャラクターの持ち主である。ノーマルのエキサイトトップIIチューブラーでは、流れの押しが強く、魚の引きが強い那珂川でも、23cmクラスであれば十分な対応が可能。さらに、同じく付属のエキサイトトップ パワータイプチューブラー(H2.9)に交換すれば、小河川や流れの強くないところであれば、26~27㎝クラスにも適応できるという。
「ソフトタイプの穂先は90と違ってソリッドではなく、チューブラーにしました。北関東の釣り場ではソリッドよりもチューブラーが一般的で、北陸などの海産の小さい魚がメインとなるような釣り場も、チューブラーのほうが向いていると思いました。なので、今回の穂先は3本とも、あえてチューブラーにしています。パワータイプチューブラーは、大き目のオモリを使うようなシチュエーションで使ってもらえればと思います。この85をひとことで言うと2017年のリミテッドプロFWベリーベスト85NPを強くしたような感じでしょうか」
ライトモデルといえど、そこはTF。ソフトタイプの穂先を組み込めば、竿を立てての泳がせ釣りもこなせるが、ひとたびパワー穂先へ組み替えれば、本気モードの瀬釣りも楽しめる適応範囲の広さが魅力の一本だ。
小河川を見据えた85へのこだわり
「近年、那珂川や鬼怒川の調子があまり良くないというのもあるんですが、このところ、解禁から7月くらいまでは地元の小河川に行くことが多いんです。栃木にも水がきれいで魚がたくさん釣れる小さな川が、何本もあるんですよ。となると、ちょっと短い竿が欲しくなってくるわけです。それに、これは全国的なことだと思いますが、大河川に行ってダメだったら、近くの中小河川に移動するといったシチュエーションも多いですよね。例えば、富山だったら、神通川が釣りにならければ庄川や小川へ行くとか...。だから、メインの9mのほかに8.5mがあるとすごく便利なんです」
胴に乗るタイプのパワーロッドを愛用する坂本によると「自分としてはかなり先調子に作った」とのことだが、シマノのラインナップとしては胴寄りの調子に分類され、曲げ込んでも踏ん張る強さと、軽量ながらもブレない、しっかりとした体幹が特長だ。もちろん、リミテッドプロならではの優れた操作性と高感度も併せ持ち、パワーロッドの頂点にふさわしい性能を有している。「9mに敵わないのは、オトリが届く位置とタメ性能。それを除けば8.5mには利点がたくさんあります。狭い場所でも取り回しがよく、疲れづらく、ひとつのポイントを丁寧に攻められる繊細さも武器になります。竿の50cm、仕掛けの50cmの違いって、状況によってかなり効いてくると思いますよ」
高強度素材の採用で進化した、次世代の基本構造。
シマノ独自の設計・製造方法により、曲げ、ネジレ、つぶれなど、あらゆる方向に対して、さらなる高強度化を徹底追求。ロッド性能を根幹から高めるシマノ独自の基本構造スパイラルXに、ナノアロイ®テクノロジーにより実現した高強度樹脂を用いたカーボンテープを使用。選りすぐりの素材でさらなる高強度化を実現しました。一般的な構造との比較で、ネジリ強度1.4倍、つぶれ強度2.5倍を達成(当社比)。さらにスパイラルXとの比較でも、ネジリ強度10%アップ、つぶれ強度15%アップを達成(当社比)しました。
※ ナノアロイ®は東レ(株)の登録商標です。
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ブランクスを焼き上げる工程で使用する成型テープのラッピングを極めて細かいピッチで施す方法。ブランクスが、より均一な圧力で締め上げられるため、高強度化に大きく貢献しています。その細やかなピッチは、上質感のある外観デザインを描きます。
パラボラチューンはスムーズな調子を実現するために、各節の合わせ部分を見直し、強度を維持したうえで剛性の段差を排除。ワンピースロッドに匹敵する滑らかな調子とパワーを引き出すことに成功。また、磯ロッド専用に開発したバージョンとして、ロッド全体がスムーズに曲がるように各継部のブランクスの肉厚を最適化したパラボラチューンR、継部だけでなく前後の節のテーパー関係を見直し、より滑らかな曲がりの支点移動を可能にしたパラボラチューンR+が存在しています。
※90NDのみ
細くてネジレが生じやすい磯竿、鮎竿、へら竿などの細物穂先は構造的にスパイラルXが使用できません。そこで開発されたのが「ハイパワーXティップ」。穂先のネジレに対する剛性が大きく向上しました。
エキサイトトップをさらに進化させたエキサイトトップⅡ。鮎ロッドの穂先としては採用できないほどの超高弾性材料で作り上げたシマノオリジナルソリッドを、チューブラー穂先の先端に封入した構造です。
※標準チューブラー穂先
穂先に特殊設計を行うことにより、目で見る感度、手に伝わる感度が大きく向上しました。今まで得られることが出来なかった感度を得ることにより、魚に対してのアプローチが大きく変わります。
※パワータイプチューブラー穂先
新開発、タフテック∞は一般的なソリッドに対して巻き込み強度3倍、巻き込み量5倍を実現(当社比)。強いタフテックαを凌ぐ高強度ソリッド穂先です。
※ソリッド穂先
節の継ぎ目はやりとり中にもっとも負担が集中する部分。Gクロスプロテクターは破損のリスクを大幅に軽減するとともに、玉口部分に精悍なルックスを与えます。
直接穂先に結びつけた天上糸を滑らせるとともにトップ自らも回転して糸ガラミを激減。繊細な穂先とほぼ同じ細さで、竿先が鈎先になったような感覚の感度を発揮します。(鮎竿、渓流竿に採用)
グリップ性に優れ、濡れても滑りにくく、理想の操作をサポート。高いグリップ力でありながら必要最小限の塗装膜なので、軽さや感度にも貢献しています。
※エキサイトトップII:標準チューブラー穂先
※エキサイトトップ:パワータイプチューブラー穂先
※パラボラチューン/パラボラチューンR/パラボラチューンR+:90NDのみ
※タフテック∞(インフィニティ):ソリッド穂先
品番 |
全長(m) |
H表示 |
装着穂先 |
継数(本) |
仕舞寸法(cm) |
自重(g) |
先径(mm) |
元径(mm) |
適合オモリ(号) |
適合水中糸(ナイロン・号) |
適合水中糸(メタル・号) |
カーボン含有率(%) |
本体価格(円) |
商品コード |
JANコード |
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TECHNICAL85ND | 8.50 (8.60)〔8.40〕 | H2.75 (H2.6)〔H2.9〕 | チューブラー | 8 | 136.5 | 200 | 1.7 (1.6)〔1.9〕 | 24.3 | 0-4 (0-2)〔0-8〕 | 0.15-0.6 | 0.05-0.25 | 99.4 |
375,000円 |
380036 | 4969363380036 | * |
90ND | 9.00〔8.90〕 | H3.0〔H3.2〕 | チューブラー | 8 | 142.5 | 243 | 1.8 (0.7)〔2.1〕 | 24.7 | 0-6 (0-2.5)〔0-10〕 | 0.175-0.8 | 0.06-0.3 | 99.5 |
395,000円 |
380043 | 4969363380043 | * |
※TECHNICAL85ND: ( )内はソフトタイプチューブラー穂先、〔 〕内はパワータイプチューブラー穂先の仕様です。
※90ND: ( )内はソリッド穂先、〔 〕内はパワータイプチューブラー穂先の仕様です。
※元径は後端から100mmの外径を表示しています。