新たなエンゲツ BBは大きく分けて3つの進化点があります。一つはボディ。HAGANEボディが採用されアルミフレームとなったことで剛性が高まりました。ドテラ流しや重い鯛ラバを使う場合、リールに大きな負荷がかかります。そこに大物が掛かれば手の中でリールの歪みを感じることさえありますから。そういったことを未然に防いでくれるはずです。HAGANEボディになったことで、前作から1.6mmのロープロファイル化がなされました。親指の根元が疲れにくく、高負荷時でもしっかりパーミングすることが可能。特にお子様や女性など手の小さな方でも扱いやすいデザインになっています。
二つ目はレベルワインド連動機能の搭載。この機能はすべての鯛ラバ用リールに必要なくらい重要だと考えます。メリットはシンプルに言えばラインのポテンシャルを100%引き出せること。鯛ラバゲームではご存知のように0.6〜1.0号という極細PEラインを使用します。その一方で70cm、80cm、いやもっと大物が来る可能性のある釣りです。「そんな細い糸で大きな鯛が獲れますね」とよく言われますが、これはPEラインのポテンシャルをフルに使うからに他なりません。PEラインは角度がつくと高音でキーンと糸なりして切れてしまうことがよくあります。レベルワインド連動なら放出されるラインにシンクロしてレベルワインダーが作動するためラインに角度がつきにくい。フォールのときはサミングしやすくスピードをキープしやすい。そしてバックラッシュも起きにくいというメリットがあります。魚を掛けてからはドラグ作動時にも連動するため、スムーズにラインを送り出せてラインブレイクを防ぎます。ドラグそのものの性能も高く、急な引き込みに対してロックすることなく滑らかに追随してくれる。初心者の方にも安心の性能と言えるでしょう。
エンゲツ BBはPGとHG、2つのギアが用意されています。鯛ラバ初心者の方で、釣りの経験が少ない方にはまずはPGをお勧めします。鯛ラバでは巻き上げ速度を一定にキープすることが求められますが、ギア比の低いPGの方が巻きブレが軽減され、結果的に釣れるからです。また巻き上げのトルクがあるため大物がかかっても安心感がありますね。HGのメリットは感度です。私はいつも鯛ラバの波動を感じながら釣りをしています。この深さは潮が効いているとか、魚が喰う前段階の追尾状態を察知するとかをタックルを通して探ります。そんな海中からの情報量をより豊富に伝えてくれるのがHGです。また回収スピードが速く、メタルスッテやライトジギングなど、他のオフショアゲームへの汎用性が高いのも魅力だと思います。