赤澤さんに鯛ラバの基本を
教えてもらった阪本さんは、
実釣をはじめると初心者目線の質問を連発。
赤澤さんの明答が釣果アップ&快適釣行
をサポートする!
Q.鯛ラバは自分で工夫して
ヘッドやネクタイの組み合わせを変えられますか?
A.できます。
自分だけの工夫で釣果を出すのも鯛ラバの楽しさです
鯛ラバはヘッド、スカート、ネクタイ、フックの各パーツで構成。手軽に組み合わせを変えることができます。
とくにタイガーバクバクとフラットバクバクは、スルスルパーツを搭載しているからリーダーを切らずにネクタイが交換できます。女の子だったら着せ替え人形の感覚で楽しんでください。この色、きれい!と付け替えたネクタイでヒットしたら、釣りが一層楽しくなりますからね。
Q.簡単で良く釣れる鯛ラバのチューニング方法はありますか?
A.炎月バクバクネクタイのカットチューンがおすすめです
ネクタイはタイプや色だけでなく、長さ、細さ、動きでも真鯛の反応が変わります。
炎月バクバクネクタイは、台紙状のフィルムに貼り付いているのでハサミで切りやすく、様々な形にチューンでき、スルスルパーツで簡単に交換できます。
使用ネクタイ
- 炎月 バクバクネクタイストレートEP-001R
- 炎月 バクバクネクタイメビウスカーリーEP-001R
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ストレート ピンテールチューン
台紙ごと半分の幅にカット。細やかな動きが演出できる。ノーマルで喰いが渋いとき、潮が緩んだとき、アベレージサイズが小さい海域で有効。
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メビウスカーリー 先割れカットチューン
両端をツインテール状に2~3cmハサミで切る。台紙から剥がすときはネクタイ中央から。両端をちぎらないように注意。ボリュームがあって動きが細かく、小魚の群れを演出できる。
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メビウスカーリー 細カーリー
半分の幅にカットし、台紙はネクタイ中央から慎重に剥がす。ノーマルよりアピールを抑えたいときに有効。瀬戸内海ではイカナゴパターンで実績が高い。
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メビウスカーリー ショートカーリー
カール部に沿って円を描くように切り、両端を詰める。剥がすときは中央からゆっくりと。カーリーは根魚など真鯛以外にも有効。コンパクト化で喰うい渋るときに効く。
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メビウスカーリー ショートカーリー 先割れ
ショートカーリーの両端にハサミを入れ、中央から両端をちぎらないように剥がす。より細かく動き、ショートカーリーでも喰い渋るときに効果的。
Q.私が使うロッドの炎月BBと赤澤さんのロッドは何が違うんですか?
A.上位機種ほど性能が向上しますが、
炎月リミテッドの一番の特徴はグリップです
ロッドは上位機種になるほどブランクスやガイドなどのパーツがより上質になり、軽量化や感度の向上が図られています。
僕が使う炎月リミテッドもそうですが、特筆すべきはXシート エクストリームガングリップです。独特な形状で手の平に乗せるだけで握りやすく、手首に角度がつかないので疲れにくい。手の平に面で接しているのでグリップの安定性が向上し、大鯛がきても安心してファイトが楽しめます。
鯛ラバにハマったら、ぜひ使ってほしいロッドです。
Q.水深の把握以外にカウンター付きリールのメリットは?
A.スピード表示でヒットパターンの再現性が上がり、
具体的な情報共有が可能です
今回、僕が使ったオシアコンクエストCTは、巻き上げだけでなくフォールスピードの表示機能があります。これは例えばフォールが5、巻き上げは3で喰った、とヒットパターンを数値化でき、ヒットパターンの再現性を高めることができます。
また、同じリールを使う人同士なら、ゆっくり巻いたらアタったと言うより、数値でより具体的な情報の共有ができるのもメリットです。
フォールスピード表示機能付き
鯛ラバ対応リール
Q.ドラグの強さはどのくらいにしたらいいですか?
A.船長や上級者にラインの引き出し加減をみてもらいましょう!
僕はガイドテンションをかけないで700~800gを目安に設定していますが、初心者の方が正確に測るのは難しいですよね。ただバーチカルで釣る場合、ドラグを締めすぎると大きい魚に切られる可能性があります。
ドラグの強さは、船長や上級者に聞きましょう。ラインの引き出し加減で、これくらいなら大丈夫、という強さに調整してもらい、その加減を覚えておきましょう。
Q.釣れるチャンスが高まる時合はあるんですか?
A.潮が変わるタイミングはチャンスです
わかりやすい時合が朝マヅメ。真鯛をはじめ様々な魚が活動をはじめる時間帯で活性が上がります。
日中なら潮止まりから潮が流れはじめるなど、潮が変わるタイミングも時合です。潮目やゴミ溜まりなど海面の変化も狙いどころになります。
さらに過去の実績で言うと、アベレージサイズのアタリが止まったタイミングで大鯛がドンッと出やすい。
サイズによっても時合のズレがあります。
Q.釣れないときの対策を教えてください
A.色々試してアタリを出すのが鯛ラバの面白さです
アタリがないときは、まず鯛ラバ自体に変化をつけます。
重さ、カラー、ネクタイを替えたり、スカートを外してボリュームを落とすのも良いでしょう。釣れている人がいれば鯛ラバの重さや色、巻きスピードを合わせます。巻き上げも色々試します。
例えば底から3mはゆっくり巻いて、そこから上はちょっと速めるなど、層で等速巻きのスピードに変化をつける手もあります。
船中で反応がなければ、人とは違うことを試すと釣れることもあります。
色々工夫してアタリを出すのが、鯛ラバの面白さですからね。フォールタイラバも有効な手段です。
Q.アタリは出るのにのらないときはどうすればいいですか?
A.ハリ先が甘くないかチェック。
喰いが浅いときはトレーラーでショートバイトを解消
真鯛は歯が硬いので1尾釣ったらハリ先が甘くなっていないかをチェック。爪に立てて滑らなければOKです。
カツッとアタるだけで喰いが浅いな、というときはトレーラーが効果的。使うのは炎月バクバクトレーラーシリーズ。匂いと味つきで喰い込みが良くなり、4タイプあるのでシルエットや波動でアピールを変えることもできます。アタリがないときの手の内の一つとしても有効です。下のハリにチョン掛けするだけで簡単に使えます。
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炎月 バクバクトレーラー マイクロコイカー(6ヶ入)EW-202R
「4つの中で一番シルエットが小さく、瀬戸内海など内海でアベレージサイズが小さめのフィールドで有効です」
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炎月 バクバクトレーラー ワレカーリー(5ヶ入)EW-201R
「3本のカールしたパーツがクルクル動いて複雑な波動を発生。エビやカニ、貝類など底生ベイトを捕食している魚にとくに効きます」
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炎月 バクバクトレーラー エビラバー(4ヶ入)EW-203R
「エビで鯛を釣るという諺があるとおり、シルエットはエビ。強い水押しと2本の長いヒゲが震えてバイトを誘います」
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炎月 バクバクトレーラー スカイフィッシュ(5ヶ入)EW-204R
「複雑な形状で水を動かし、より強いアピールが期待できます。外海で使うことが多いトレーラーです。節でカットして使うこともできます」
Q.波があるとフラついて等速巻きにならないんですけど…
A.船べりに太モモを押し当てます。船べりに座るのは×
船が揺れるときは太モモを船べりに押し付け、足を肩幅くらいに開くとフラつかず、フォールやリーリングを安定させることができます。
逆に凪で、楽だからといって船べりに腰掛けて釣りをするのは絶対にダメ。不意の揺れなどで落水の危険性があります。
Q.バックラッシュしたときの直し方を教えてください!
A.ラインを引き出し、引っかかったら解くを繰り返します
バックラッシュの直し方は、まずリールのクラッチを切ってサミングしながらゆっくりラインを引き出します。
引っかかって止まったら、ラインテンションを抜いてもつれを解きます。またラインをゆっくり引き出し、引っかかった解く。
これを繰り返し、もつれがすべて解けたらラインテンションをかけて巻き直します。
少しでもバックラッシュしたら、きちんと直しましょう。
Q.根がかりしたときの外し方は?
A.ゆるめたラインをロッドでピンピンッと瞬間的に張ります。
根がかりしないことが何より大事
根がかりしたときは、ロッドでグィーンッと長く引っ張っても外れにくいです。ラインを緩めて小さくロッドをシャクり、ピンピンッと瞬間的に張ると、岩などに引っかかったヘッドやハリがポロッと外れて回収できます。
根がかりを防止するには、着底をしっかり把握することが大事。潮の流れが複雑で着底がわかりづらいときは、フォールの途中で10mくらいラインを巻きます。水中の糸フケをとり、ラインを張り気味に落とせば着底がわかりやすくなります。
Q.同船者の方の仕掛けに絡んだときはどうすれば?
A.オマツリをしたら、まずはすみませんの一言。
防止策も知っておきましょう
同船者同士で仕掛けが絡むオマツリは避けられないトラブル。
対処法は、まずはすみませんの一言が大事。険悪な空気になるのを防ぎ、早く上がる方が申告して巻いて、相手側はラインを出し、巻き上げた方が解いて、解けたら相手に伝えて仕掛けを水中に戻します。
オマツリをしないのが一番の対処法で、防止策は同船者と同じような重さの鯛ラバを使うこと。フォールで船底側に落ちていくときは回収して、少し前に投げて入れ直します。
Q.船が移動するときのタックルの置き方は?
A.ロッドはスタンドに立て、鯛ラバはラインをたるませてホルダーへ
船が移動するときは、ロッドはロッドスタンドに立てます。
鯛ラバは航行中にブラブラ動くと危険なので、ラインテンションを抜いた状態でホルダーに入れます。
ホルダーがない船はデッキに置きます。こうすると次の場所で素早く釣りを再開できます。
リールのハンドルに巻き付けるなど、高い位置にハリが剥き出しであると、人が動くときに引っかかることがあるので危険です。
Q.タックルや装備以外に用意したほうが良いものはありますか?
A.船上は日陰が少ないので日焼け止め。
酔い止め薬も活用しましょう
船の上は日陰が少ないので、とくに暑い季節は日焼け対策と熱中症対策を忘れずに。ドリンクを多めに持ち込んでこまめに水分補給をしましょう。
船酔いが心配な人は、酔い止め薬を飲んでおきましょう。
装備も含めて安全かつ快適に釣りが楽しめる準備をします。
Q.釣行後のタックルのメンテナンスのしかたを教えてください!
A.真水で洗ってしっかり陰干し。
正しいメンテが性能を長持ちさせます
使用後のタックルは、真水で洗ってしっかり陰干しが基本。きちんとメンテナンスすれば、快適な使い心地と性能が長持ちしますからね。各アイテムのメンテナンスのしかたは、次のとおりです。
ロッド
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①全体に真水をかけて塩分、汚れを洗い流す。
ガイドは水垢、グリップは魚のヌルなど汚れが付着しやすいのでしっかり洗う。 -
②洗ったあとはタオルで水気を拭き取る。ティップ、ガイドは繊細なので破損しないよう慎重に。水気を拭き取ったら陰干し。
リール
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①ドラグをきっちり締める。真水で塩分、汚れを洗い流す。
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②レベルワインダー、スプール、ハンドルノブなど汚れが付着しやすいところは入念に。
お湯で洗うのは油分の流出につながるのでNG。 -
③リールを軽く振って水気を切り、ドラグを緩め、乾いたタオルで細部まで水気を拭きとったら陰干しでしっかり乾燥させる。
鯛ラバ
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①全体に水をかけて塩分、汚れを落とす。さらに分解してパーツごとに洗浄したら、
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②タオルで水気を拭き取り陰干し。一度使ったハリは、ハリ先が甘くなっていたら交換。
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③ワームはネクタイを溶かすことがあるので、各パーツに分けて保管が理想だ。