FOOTCON BASS|シマノ -SHIMANO-

 

伊藤巧の
FOOTCON BASS
the Steps

ヘッドの高さ調整

step23で「ヘッドの向き」の調整について紹介しましたが、ヘッドは「高さ」も変更することができます。これも快適に釣りをするための要素になるので、ぜひ覚えてください。調整方法は、ヘッドの向きを変えるときと同様。マウントの固定用ボルトを緩めて、シャフトを上下させます。


まずは、ヘッドの高さを変えるとどういう影響が出るのか考えてみましょう。

たとえばサイドキャストをする際に、ヘッドが高すぎるとロッドやルアーがぶつかってしまう場合があります。

ところが、ヘッドの位置を下げると、同時に水中のプロペラの位置を下げることにもなります。しかし、プロペラを水中の深い位置にすればするほど、ボートはスピードが出づらくなります。

また、プロペラを水面に近づけすぎると、今度はキャビテーション(プロペラが空気を噛んで空転する状態)を起こしやすく、これまたスピードダウンの原因に…。

本コーナーのアドバイザーである伊藤巧さんのおすすめは、「プロペラの頂点が水面から約20cmの位置」にくるセッティング。ただし、風などで波立っているときはキャビテーションしやすいので、もう少し深めにセッティングを変えたりと、状況に応じて調整しているそうです。

ボートに乗る人数によって船の沈み具合も変わるので、そのようなときも変更が必要といえます。

ヘッドの高さをいっぱいに下げた状態。キャストはしやすくなりますが、スピードは出づらくなります。

エレキモーターの高さはヘッドの位置よりも「水中のプロペラの深さ」を基準に決めたほうがよいでしょう。プロペラ位置を適正にするとヘッドが上に出すぎる場合、シャフトを短く加工するケースもあります。