レンタルボートの釣りでは、出船後は釣りが終わるまで桟橋へは戻らない場合が多いと思います。ランチ営業をしているボート店なら、いったん上がって休憩するのもアリですが、地形的に帰ってきづらいフィールドではそれも困難。そのため、食料も含めて、必要な荷物はすべて積み込んでからスタートするのが基本になります。
「まずはバッテリーを積み込みます。重たいものから順番に積むのがセオリー。そのほうがボートが安定するので、その後の作業の安全性が高まります」(伊藤)
鉛のバッテリーは1個あたり20kg以上もあるので、取り扱いには注意が必要。付属の持ち手を両手で握るか、写真のように両手で底から抱えて運びましょう。滑ったり転んだりすると大きなケガに繋がりかねないので、持ったまま歩くときは慎重に。積み込む際には「自分が桟橋にいる状態で、バッテリーをボートのなかに下ろす」のが基本です。
「先にボートに乗ってから桟橋に置いたバッテリーを持ち上げる人もいますが、この手順はちょっと危険。step9で解説したように、係留されていてもボートはグラグラ動くので、バッテリーを持ち上げたはずみでボートが横にスライドしたら腰を痛めます」(伊藤)
バッテリーの持ち方。上部のヒモを握ってもよいですが、下から抱えるのがタクミ流。「腰を折り曲げて抱えようとするとギックリ腰になりやすいので、膝を曲げて、しっかり腰を下ろしてから持ち上げましょう」
まず最初に積むのはバッテリー。ボート店でエレキモーターをレンタルする場合、12Vのエントリーモデルなら船尾の中央に1個だけ置きます。
バッテリーの下には滑り止めのシートを敷いておくと、船が傾いても横滑りしにくいです。ホームセンターなどで購入できます。
船尾にバッテリーを置いたら、続いてはエレキモーターまわりの装備。船首にバウデッキをはめ込んで、そこへエレキモーターを設置します(詳しいセッティング方法は今後の記事で紹介)。残りの魚探、バッカン、タックルボックスなどは好きな順番でOKですが、ロッドを積み込むのは最後にしましょう。準備中に破損する場合が意外と多いので注意してください。
エレキモーターのバウデッキ(赤い部分)+マウント(黒い部分)を準備。バウデッキの裏側にある角材+ボルトを使って船首にはめ込みます。
バッテリーに接続する前にエレキモーター本体をセット。マウントは、シャフト(銀色の部分)を抱え込むようにしてエレキモーターを固定できる仕組みになっています。