記録級のサイズを1人で取れるのが口白竿だと思っています。口白って海面に浮かせてから何度も突っ込んでいく。下手したら釣り人が倒されてしまいますから、タモ入れなんて危なくて仕方がない。2人で並んで釣っているならタモを使うといいですが、1人だと抜き上げるのが安全。それだけのパワーが竿にあること、かつ、僕は基本的に置き竿で狙うので、ピトンに竿を掛けた状態で食い込んでくれる調子が必要です。新しい極翔石鯛525口白は、口白釣りに求められる2つの要素を十二分に兼ね備えた仕上がりですね。
小笠原諸島でのテスト釣行では、70cmオーバーを5、6尾含めて10数尾の口白を釣りました。竿は硬いけれど喰い込みが良くて、置き竿がきれいに舞い込んでいく。喰いが渋いときは手持ちで対応するのですが、525という長さは操作性が良くて口白を走らせやすいですよ。小笠原はサメがいるので、足元の水深が40mなどの深いポイントでは、掛けてからも一気に巻き上げてこないといけないのですが、胴がしっかりしているので、魚に右へ左へ走られることなく上げてこられる。締め込みに耐えていると自然と魚の頭がこっちを向く感じで、魚に主導権を与えないんですよ。
70cmオーバーともなると、竿が舞い込めば硬い64チタン製のピトン脚がしなるほど強烈なんですが、二刀流石突はスパッと素早く竿が抜けるので、すぐさま反撃に出られる。これも口白釣りでは大事なことなんですね。
一方、極翔石鯛540遠投ですが、遠投竿に求められる遠投性能と底取り性能を高い次元で融合した1本です。ブランクスを高弾性化したことと、リールから一番近いガイドを脚の高いXガイドキャストチタンにして元竿ではなく3番に配置したことが飛距離アップにつながっています。高弾性化されたブランクスは曲がりの戻りが早いので飛距離が出る。Xガイドキャストチタンによって、竿を振ったときにラインがブランクスに当たらないので失速しないんですよ。
遠投釣りで重要な底取りのカギになるのが1番と2番。ここが軟らかいと感度が悪いだけでなく、たとえばカケアガリの上へ仕掛けを上げてくるときに根掛かりが多くなる。溝にオモリが少しはまったときにそのまま噛み込んでいくんです。1番2番に張りがあると、そんなときでもポンポンと仕掛けを上げてこられるし感度も良い。極翔石鯛540遠投は1番2番の張りに加えて竿全体に張りを持たせているので、底取り性能はさらに良い感じですね。