TACKLE IMPRESSION Vol.72 – 朱紋峰 嵐月 / へらXTシリーズ / EVA タックルバッグ(ハードタイプ) BK-002Q –
「朱紋峰 嵐月」が目指したのは、高い総合性能を備えた「新時代の硬式先調子」。
今回へら竿に初めて搭載された「スパイラルXコア」がネジレとつぶれ、そしてブレを抑え込むことで、振り込み、アワセ、やり取りの各動作においてより精度の高い、力強い釣りを可能にしています。へらぶなが沖目で浮いて、まっすぐ玉網に収まることでもそれは実感いただけるでしょう。また、穂先を短く設計することで先調子を演出するだけでなく、新開発の細径チューブラー穂先を採用することにより、今までにないシャープな水切りの感覚を実現しています。合わせた時の爽快感は、製品テストのときからすべての名手達に驚きをもたらせたレベルです。この細いチューブラー穂先は先調子との組み合わせにより、竿先で操作する釣技が繊細に決まるので最先端の釣法も器用にこなします。さらに、一般的な硬式先調子の竿にありがちな柔らかい餌の振り込みにくさはなく、細身ブランクスの胴がしっかりと働くことで、精度の高い餌打ちを可能にします。
また、新しい長さ設定となる10.5、13.5、16.5の存在も見逃せません。今までに無かった新鮮な長さ設定であるということはもとより、中尺以上の竿交換をする場合のように30cm単位だと変化が少なすぎる時においても45cm単位で長さを替えて釣りをすることが効率的な釣りを実現します。こだわりの紋竹模様をまとった「朱紋峰 嵐月」で、是非新しいへらぶな釣りをお愉しみください。
TACKLE IMPRESSION Vol.72 – 朱紋峰 嵐月 / へらXTシリーズ / EVA タックルバッグ(ハードタイプ) BK-002Q –
へら竿の取扱い 心得集【トラブルを避けながら大切なへら竿と末長く付き合うための極意】
伝統的な尺単位に慣れたへら師の感覚の中でも、仕掛けは数㎝単位の調整をしています。
振り返ると竿で足りないところを、仕掛けで補ってきた歴史もあります。
今回、シマノは大胆な竿の長さ設定を提案します。
新製品『朱紋峰 嵐月』から、新しい時代の到来を感じてください。
シマノは、今まで当たり前のこととされてきた竿の長さの再設定に取り組みました。
1尺(約30.3cm)の効果が大きい7〜9は従来の設定、深場の釣りに効果を発揮する10〜18は1.5尺(約45㎝)刻みの設定です。
10.5は10と11を、13.5は13と14を、16.5は16と17を各1本で補います。
また、全アイテムの本数が減り、長さを効率的に揃えやすくなりました。
名手達は「7~10尺までは1尺(約30.3cm)の効果が大きい」と口を揃えます。
短尺チョウチンまたは浅ダナでも、釣り方に人気が集中して、しかも釣り座が混み合い、ウキが横一列に整然と並んでしまったとき、1尺の差は仕掛けと合わせて60cmの差を生みだします。短尺で1尺半だと90cmもの差になり、変化が大きすぎるのです。
「2尺では長い、1尺じゃ短い」ハリスではなく竿交換という、抜本的な解決策で苦境を打開しようとしたとき、交換する長さに悩むことがあります。それは同じ1尺でも、短尺における1尺と、長尺における1尺の、効果に差が生じるためです。例えばチョウチン釣りをしていて9尺を10尺、12尺を13尺、15尺を16尺に交換したところで大して差が表れないもの。特に深場の釣り(長尺)ほど、1尺の差は効果が期待できません。だからといって2尺も変えてしまったら激変してしまう場合、この1尺半(約45cm)刻みの竿交換はハリスアプローチと違う、新しい攻め方を実現する可能性を秘めています。
※本来、1尺は約30.3cmですが、シマノのへら竿は30cm換算で設計しています。予めご了承ください。
和裁、木造建築など和文化のなかに尺(曲尺)は重要な単位として活用されてきました。そして日本古来の伝統文化を取り入れてきた『へら竿』もまた、永らく尺刻みで製品開発がされてきた道具です。
天然素材のへら竿から受け継がれた、伝統的な尺単位に慣れたへら師の感覚は、ある意味で頑なでありながら、その繊細な仕掛けは数㎝単位の細かな調整が必要不可欠です。振り返れば“手尻(仕掛けの長さ)”など、竿で足りないところを仕掛けで補ってきた歴史もあります。かつて「名手の仕掛けは長い」と言ったのも、仕掛けの長さが釣果の差につながった証拠で、それで生じる振り込みにくさ、取り込みづらさを補える釣技を持ってこそ名手だと誇れたのでしょう。
歴史、実用性もすべてを包括して、今、シマノは未来を見据えた長さ設定を大胆に提案します。本気で取り組むため、王道『朱紋峰』の10尺以上を1尺半(約45㎝)刻みにしました。新製品『朱紋峰 嵐月』は、名手の実釣意見をもとに長さを熟考。なにより実用性重視の、釣り人本位な製品に仕上げました。
伝統を継承しながらの未来志向。常にシマノへら竿は、へらぶな釣りの可能性を広げていきます。
印旛水系、日本水郷(霞ヶ浦)、埼玉水郷、伊佐沼という平場に、三名湖、鮎川湖という準山上湖…私の好きな"野べらフィールド"だ。こうした野釣り場で『朱紋峰 嵐月』を振ると、先抜け感のよさでキレのある釣りが楽しめる。アワせて胴に乗る"ちょい硬"が頼もしい。
「"あらゆるシーンのへらぶな釣りに対応する総合性能の高い竿"が"へら竿"ならば、それを具現化したのが『朱紋峰 嵐月』です。まず初心者〜中級者の釣技を考えたら"先調子"は、竿さばきの基本を身につけやすく、釣具店で継いで振った竿の印象にしても、先調子は"すっきりして軽い"と感じさせる傾向があります。これは"使いごこちがよさそうだな"と思っていただける印象へとつながるものです」と伊藤氏は語る。「こうした、すっきり感は〝硬さランク6〜7"も理由のひとつです。短尺だけ保有して管理釣り場で同じ釣り方を繰り返してきた人のステップアップ、または良型が多くなってきた平場の野釣り場でも活躍が期待できます。印旛水系、日本水郷(霞ヶ浦)、そして埼玉水郷で振る人が特に注目すべき竿といえるでしょう」
「注目してほしいのはアイテム(長さ)の10.5、12、13.5尺の"1尺半(約45㎝)"刻みという斬新さです。従来の尺刻みで長短の不満を感じていた点を解決して、幅広い用途を実現。これにより持参本数を減らせるなど利点は多く、常識を一新することで、可能性が拓けます。私は全ての釣り人に認められて定着することを願っています」と新しい長さ設定への期待をのぞかせる。「7〜9尺(3継)は、特にキレのある釣り応えが顕著で、3継の全体的にやや強い印象も、実釣では頼もしさにつながります。それでいて10.5尺(3継)になると、3継でも短尺に比べたら、ややソフトで手のひらの感触も違います。振り調子は、さらに向上してエサ打ち精度が高まりました。アワせた瞬間に胴へ入る(乗る)感覚は従来品に例がありません。ぜひ新触感をお試しあれ」
「細身なのに力強いのは『スパイラルXコア』の効果だ。エサの大きい釣りでも不安はない。穂先性能は操作性の高さで実感。夏はガンとやって、ガンと喰わす。冬はソッとやって、フッと動かして、ンッと乗る。四季を通じ、器用に立ち回る竿だ」と鬼才・萩野氏は語る。
「『朱紋峰 嵐月』は多くの時間を費やして、実に贅沢なテストを積み重ねたんですよ。採用しなかった試作の竿も製品化できそうなくらいのレベルまで進めていたので悪くなかったのに、断腸の思いで諦めました。だからこそ『朱紋峰 嵐月』は競争を勝ち抜いたエリート達だといえますよね」と萩野氏は胸を張る。「華奢さから想像できない力強さは『スパイラルXコア』がもたらしたものです。だから深宙のセットや、ペレット系両だんごなどエサの大きい釣りでも、この細身が何倍も太く感じます。穂先の性能は、操作で実感。夏はガンとやって、ガンと喰わせる。冬はソッとやって、フッと動かして、ンッと乗る。そのくらい違う操作ができるから、四季を通じて器用に立ち回ることが可能な竿だと思います」
萩野氏は、1尺半(約45㎝)刻みの利点を語る。「例えばね、チョウチン釣りにおける竿交換はタナ変更になるわけですが、野釣り例会などで釣っているうちに魚が下がって、竿を長めに変更するのが常識的展開なわけです。そこで1尺変えても状況は変わらない。2尺変えたら上ずってしまう。そんなときに中間の1尺半が効果的。この長さだと魚の変化に対して竿を何回も替えなくてすむメリットもあります。『朱紋峰 嵐月』の調子は硬式先調子で"穂先であしらい、胴で引ける"。先調子でも胴が働くので、振り込んだとき飛距離が出ます。釣られ慣れた賢い管理べらを喰わす操作性と、野べらを取り込める力の両立は、間違いなく競技に生きますよ」今シーズン『朱紋峰 嵐月』で、萩野氏は大勝負に臨む。
『朱紋峰 嵐月』は、へら釣りをマルチにこなすオールラウンドなへら竿として、好き嫌いを感じさせない。硬式先調子と謳いながらも、型に応じて曲がる器量を持っているのは技術革新の成せる業だ。本体色である「段巻の紋竹」模様は、天然竹の希少種である紋竹という"高級へら竿のシンボリックな素材"に対する尊敬の念を感じさせる。元来、段巻のもたらす効果は故障の少なさだった。つまりカーボンでも同カラーリングを採用するという意味は「この竿は丈夫だ」と表しているに他ならない。喰わせた魚にオダや藻へ駆け込まれない強さは、スパイラルXコアの働きだ。取り込む強さと、喰わせる繊細さを兼ね備えた新作に乞うご期待。
振れば硬式先調子、曲げれば本調子寄りという竿で、短尺は使いごこちをよくするのが難しそうな印象だが、絶妙な仕上がりを実現している。短くても長くなっても特長が揺らぐことはない。この尺数だけ急に違う調子の竿になるということはないから、好きな長さを求めて欲しい。そういう意味だと、他製品で尺刻みに竿を揃えている人でも、新しい10.5尺、13.5尺、16.5尺は買いやすいと思う。『朱紋峰嵐月』は12尺と15尺、16.5尺が特に気に入っており、今シーズンは16.5尺で三名湖の深宙・両だんごを愉しみたいと思っている。理由は"良型の数釣り"という釣況で、打ち返しと取り込みのスムーズさを評価しているからだ。
短尺は浅ダナの頻度が高い印象だが『朱紋峰 嵐月』は水切れのいいスッキリした使いごこちから底釣り、深宙で使いたい。硬くても重からず、長くなるほど先調子のスッキリ感が鮮明になり、アワせる度に爽快感が味わえる。だから長尺は天々だけでなく15〜18尺の沖打ち、ペレ宙が面白い。私ならば6〜9月の精進湖で16.5〜18尺チョウチン両だんごをしたい。先調子でも、曲がれば本調子寄り。舟釣りは玉入れ寸前で魚に潜られることもあるのだが『朱紋峰 嵐月』は穂先が短く手前に強い。私は"しっかり握ることができれば疲労が和らぎ、操作性は上がる"と考え「しっとり綾織握りⅡ」から得られる、へら竿との一体感も気に入っている。
7〜12尺までは振り込み時に"ほどよい張り"を感じ、少し大きめのウキ(エサなどに連鎖)が振り込みしやすい。魚を素早く浮かせられる性能は、釣果優先の攻撃的な釣りができ競技会で有効だ。13.5尺から柔らかさを感じて、15尺まで、硬軟の偏りがない絶妙な調子で親しみやすい。魚に絞られたとき、長さという物理的な理由で大きく弧を描く16.5尺は働きが顕著で魚をあらがわせず素直に取り込める。18尺は、いい意味で重厚で頼り甲斐があり、その特長から野釣りの深宙〜底釣りで、余韻も含めて深場からゆっくりと取り込む引き味を楽しみたい。競技と野釣りが好きな釣り人が待っていた竿、まさに私のためにある竿じゃないか。
純粋に使いたいオールラウンドな竿。自分に合う竿が、またもや出てきた、素直に"いい竿ができたな"と感じた。私の言うオールラウンドな竿は"上でも下でもやれる"竿を指す。竿先の水切れ感から覚えたシャープさは上の釣りで可能性を感じたけれど、チョウチンの時の胴へ入ってくる印象も実にいい。この胴を生かした釣りができる調子が、同製品の謳う硬式先調子なんだと思う。適材適所というかチョウチン用、浅ダナ用で竿を使い分ける楽しみ方があるのを承知した上で『朱紋峰嵐月』は上から下まで竿交換しなくていい竿。野でも管理でも何でもやれる。どんな釣りでも楽しめるという可能性の広がりに、私は期待をしている。
高強度素材の採用で進化した、次世代の基本構造。
シマノ独自の設計・製造方法により、曲げ、ネジレ、つぶれなど、あらゆる方向に対して、さらなる高強度化を徹底追求。ロッド性能を根幹から高めるシマノ独自の基本構造スパイラルXに、ナノアロイ®テクノロジーにより実現した高強度樹脂を用いたカーボンテープを使用。選りすぐりの素材でさらなる高強度化を実現しました。一般的な構造との比較で、ネジリ強度1.4倍、つぶれ強度2.5倍を達成(当社比)。さらにスパイラルXとの比較でも、ネジリ強度10%アップ、つぶれ強度15%アップを達成(当社比)しました。
※ ナノアロイ®は東レ(株)の登録商標です。
糸ガラミが少なく、糸と馴染みが良い回転式リリアン「まわリリアン」をさらにコンパクトにし、水切れに優れたものがマイクロまわリリアンです。
従来の強度を保ちつつ紫外線による劣化を軽減。当社での紫外線劣化促進試験において従来品に比べ、3倍以上の磨耗強度を実現。
品番 |
全長(m) |
継ぎ方式 |
継数(本) |
仕舞寸法(cm) |
自重(g) |
先径(mm) |
元径(mm) |
カーボン含有率(%) |
本体価格(円) |
商品コード |
JANコード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
7 | 2.10 | 並継 | 3 | 81.5 | 40 | 0.9 | 8.3 | 97.6 |
56,800円 |
388179 | 4969363388179 |
8 | 2.40 | 並継 | 3 | 92.5 | 50 | 0.9 | 8.8 | 97.6 |
57,800円 |
388186 | 4969363388186 |
9 | 2.70 | 並継 | 3 | 101.5 | 60 | 0.9 | 9.3 | 98.1 |
60,000円 |
388193 | 4969363388193 |
10.5 | 3.15 | 並継 | 3 | 117 | 65 | 0.9 | 9.5 | 97.5 |
63,200円 |
388209 | 4969363388209 |
12 | 3.60 | 並継 | 4 | 99 | 80 | 0.9 | 9.7 | 98.4 |
72,200円 |
388216 | 4969363388216 |
13.5 | 4.05 | 並継 | 4 | 111 | 85 | 0.9 | 9.8 | 97.7 |
81,200円 |
388223 | 4969363388223 |
15 | 4.50 | 並継 | 5 | 101.5 | 90 | 1.1 | 10.8 | 98.2 |
90,300円 |
388230 | 4969363388230 |
16.5 | 4.95 | 並継 | 5 | 110.5 | 96 | 1.1 | 12.0 | 98.3 |
99,700円 |
388247 | 4969363388247 |
18 | 5.40 | 並継 | 5 | 120.5 | 105 | 1.1 | 12.7 | 98.4 |
109,200円 |
388254 | 4969363388254 |
※先径/元径の〔 〕内は内径寸法です。
※元径は握り直上の外径を表示しています。