クリンチ シャロー 3.5号

【水中ルアー動画】セフィア クリンチ シャロー 3.5号

シャロータイプのエギは、スローフォールでアオリイカにしっかり見せて誘うことを得意とします。そこでクリンチシャロー3.5号がこだわった特性の一つがカラー。“SAMURAI JOE”の愛称を持つシマノインストラクターの湯川マサタカが中心となり、アングラーの叡智から導き出されたこだわりが詰まったラインナップ。

湯川「JOE STYLEメンバーといって、僕と親交の深い各地のエキスパートたちと意見を出し合って決めたカラーラインナップです。人それぞれ思い入れのあるカラーがあるし、土地柄による違いもあります。自分たちが本気で釣果を出すにはどんなカラーがほしいかを考えて設定した９色です」

僕が考案したのはマカロンピンクとオヨガセライドの2色。マカロンピンクの一番の特徴は視認性の高さです。僕はデイの釣果は“目”が8割を占めると思っています。ベイトを見る、流れを見る、水中の地形を見る、追尾を見る。デイは見なければいけないことがたくさんあります。視覚による情報によって投げる場所やエギの泳層など釣り方を合わせていきます。マカロンピンクは強めのチャート系で水中のエギの状態がとにかく見やすい。釣りの精度が上がります。側線部のピンクは水中では黒っぽく見える。イカは細長いシルエットにアタックしやすい傾向があるので入れました。オヨガセライドは、ナイトといえば赤テープ。背中を赤の反対色のグリーンにするとシルエットがより黒っぽくなる。僕はデイゲームがメインですけどナイトをやる方も多いので、夜に強い濃いシルエットを狙ったカラーです。

僕のホームの伊豆半島界隈はプレッシャーが高い。なのでハイプレッシャーに強いナチュラル系カラーを提案しました。シバザクラは青テープを纏って澄んだ潮や青空と同化してナチュラルにアピールできます。布地はピンクなので視認性も高い。また青テープは、暗闇では紫テープと同じようにシルエット系のカラーにもなります。春イカなどナーバスな個体をデイでもナイトでも攻略できるカラーです。もう一つはリアルベイトパターンのマリンベイト。背中側がスケールブースト（Aパターン）。ケイムラボディでエギンガーが違和感なく使える布巻きで仕上げてあります。アオリイカは多獲性浮魚類といってイワシ、サバ、アジなど数が多い魚を好んで捕食すると言われています。エギをどれだけリアルなベイトフィッシュに近づけられるかを狙ったカラーで、とくに朝夕マズメや月夜でスケールブーストは本当に強いです。

JOE STYLEカラーは上記のほかにレッドガーベラ、ローズアメジスト、既存色でカラー名を変更したハッピーイエロー、イチジクグロー、ハロウィンエビの５色をラインナップ。レッドガーベラはナイトゲームに強い赤テープに背中は蛍光オレンジを採用。濁りの入った潮や新月回りの闇夜も想定したシルエットが強めのカラーで、サーフエギングでも実績を上げています。ローズアメジストは朝夕マズメに有効な紫テープ。ピンクに黒の杉模様のコントラストやバイトマーカー的な役割を果たすテール部のイエローなどを配色し、朝マズメからナイトゲームまでオールマイティに使えるカラーに仕上げています。

エギのカラーは自分の好きな色、自信が持てる色を選ぶのが一番。JOE STYLEカラーは全色、デイもナイトも釣れますが、日中は釣り人の視認性を重視してマカロンピンクやレッドガーベラ。夜は赤テープ、紫テープ、青テープなどシルエットが出やすいカラーを選ぶのが基本です。さらにクリンチシャロー3.5号はハッピーイエロー、イチジクグロー、ハロウィンエビも採用しています。2023年春に2～3kgクラスを80杯以上釣りましたが、この3色はとくに釣れた高実績カラーです。ハッピーイエローはブルーベースで青い潮や透明度が高いときに特に強い。グロー系のイチジクグローは濁り潮やマズメ時など低照度時に有効。ハロウィンエビはいつでもどこでも有効な紫系です。JOE STYLEカラー含めどの色も釣れるので、潮の色や光量を考慮して好きなカラー、自信の持てるカラーを選んでいただければと思います。

NEWクリンチシャロー3.5号はエギが安定してフォールしていくため、ナチュラルフォールが可能です。さらに既存のエクスカウンターシャローより潮噛みが良いので、潮の変化も捉えやすくなっています。

クリンチシャロー3.5号はシンカーの素材、形状、バランスを一から見直し、運動性能が大幅に向上しています。カラーと同様にこだわったのがこの部分で、通常、ノーマルタイプのエギは頭下がりの姿勢からシャクるときれいにダートします。ところが軽いシャロータイプはシャクると頭が上がりすぎて左右にダートしにくくなる。クリンチシャロー3.5号は、アクションが苦手な方でも簡単に左右にキレ良くダートするバランスに設計されています。シャクった後のフォール移行時もエギの安定性が高く、ナチュラルにフォールします。既存のエクスカウンターシャローより潮噛み性能も上がっているので、シャクリやフォール時に潮の変化もわかりやすい。扱いやすくて釣れるシャロータイプに進化しています。

初めてクリンチシャロー3.5号を使って、これは！ と思った点が二つあります。一つはダートアクションのしやすさ。誰でも簡単にキレの良いダートを引き出せます。もう一つは潮噛みの良さ。僕のホームの伊豆半島は回遊待ちの釣りをすることが多い。シャロータイプを軸に中層やボトム付近にエギを送り込んで大型を狙いますが、従来のシャロータイプより潮噛みが良いから潮になじませやすい。キレの良いダートでハイアピール。潮になじませる安定フォールで喰わせやすくなってます。もちろん浅場でも活躍します。ラン＆ガンでノーマルタイプではフォールが早すぎる。ロングアピールでは釣りのテンポが遅いという状況で両者の間を埋めてくれます。