すでに定番となっているスイスイスティック80は、浮きスッテのスリムさとエギの潮馴染みを兼ね備えたドロッパーで、2024年の発売以来、全国各地のフィールドで活躍しています。
最大の特徴は、操作後、潮に馴染んで安定した水平姿勢をキープする“抱かせる”機能です。一方で、太平洋側の和歌山、三重、沼津(静岡県)や日本海側の夏のケンサキイカなど、地域や季節によって釣れるイカのアベレージが小さいことがあります。もうひと回り小さい選択肢があれば、更に釣果が伸ばせると感じることが少なからずありましたし、私だけでなく、そういった要望を聞く機会もありました。それに応えたのが、スイスイスティック70とスイスイスティック70フラッシュブーストです。
この70は、80を単純に縮小すればいいというものではなく、開発は非常に苦戦しました。
というのもボディが小さいほど、安定した水平姿勢をキープするのが難しい。チョンチョンッと動かした後にボディが横を向いたり、ひっくり返ったままになったりするんです。そうならないようにボディのバランスを何度も見直し、スイベルアイを搭載して最適な位置を探ったり、強度面を検証したりと、開発には2年以上を費やしました。
さらに70のコンパクトでスリムなボディにフラッシュブーストを搭載。これは同じ70でもまったく違うふたつのスッテを同時進行で作り、最終的にはスイスイスティック特有の安定した水平姿勢による“抱かせる”機能に落とし込まなければなりません。
裏話になりますが、フラッシュブーストの搭載を諦めかけたほど難しい作業になりました。前述のとおり、ボディが小さいほど安定した水平姿勢が出しにくい。そこにフラッシュブーストを詰め込むため、反射パネルも専用設計で一から起こして納得のゆく機能と釣果にたどり着くことができました。
なぜ、そこまでしてフラッシュブーストの搭載にこだわったのか? それは、ドロッパーとしてはスイスイドロッパーからフラッシュブーストを搭載し、国内だけでなく東南アジアをはじめ世界各地で高い評価をいただいています。そしていずれの地域でもフラッシュブーストがめちゃくちゃ効くケースがあるので、スイスイスティック70にフラッシュブーストを搭載しないわけにはいかないからです。
では、70のグローベースカラーとフラッシュブーストをどう使い分けるか? 夜焚きの明かりにイカが浮いてきたら明滅でアピールできるフラッシュブーストという考えも一つあります。でも僕はどんなときもフラッシュブーストあり、なしを必ず試します。釣れたらそれが正解で、正しい選択はイカにしかわかりません。ただ、フラッシュブーストがめちゃくちゃ効くときがある! これを頭に入れて使い分ければ、イカが正解を教えてくれます。