本流釣りのポイント

見た目にポイントが掴みにくいと思いますが、渓流を大きくしたのが本流ですから、戸惑わないでポイントを見極めてください。

深くて水深があって魚のストック場所。おもに蛇行したカーブの位置に多く見られます。釣り場としては成立しませんが、流れ込みは晩春から夏にかけて、エサを捕食するため活性の高い魚が釣れます。淵尻形状が絞られているようなところでは、流れが作り出されてポイントになる場合がありますが、シーズン初期は釣れません。

トロ

直線的に流れるイメージで、全体的に流れを失うことなくゆっくり流れています。流れの筋が長いため、流れ込みから後方までポイントになります。酸素も多く運ばれており、解禁当初は流れの筋が消えかかるところの緩流帯を狙います。活性の高い魚は水流のある流れ込み付近で釣れますが、初秋になるとトロ尻あたりに産卵準備をする姿を目にします。増水の時にも避難して、水が回復したら直ぐに捕食できるため多くの魚が生息しています。

●トロ尻ポイント

淵やトロの中間を繋ぐ瀬は、おもに初夏から初秋にかけて釣れます。羽化した水生昆虫を捕食するため、瀬の中にスポット的にできた石裏のポイントや部分的な深みに定位していることがあり、居れば早く答えの出るポイントです。また水深が1m以上あって、速く流れているようなところも狙い目です。多くの良型が釣れます。

●瀬の中にできたポイント

堰堤

ここは遡上する魚を一旦阻むところなので、魚が溜まりやすくて魚影も濃いですが、禁漁となっているところも多くあり、竿を出す場合は注意が必要です。堰堤下流は様々な形状をしていますが、基本的に深みがあるところの流れ込みを狙います。

●堰堤の下流

テトラ前

水流が強くて土砂を削ってしまうところにテトラが設置されています。ですから、その前は深みになっており、魚が隠れるには良いところです。流れ込みと水流が一旦落ち着くところが狙い目。盛期によく釣れます。テトラ上部は滑りやすいので乗らないでください。魚の取り込みを考え、対岸から釣りましょう。

●テトラ前

釣行の注意事項

本流で危険なのは、ダム放水による影響です。サイレンや放送が聞こえないこともあります。釣り開始に近くの石などを目安にして、水位を感じることも大切です。また、泡やゴミが流れてきたら水位上昇の兆しです。中州に入っていたら早急に戻りましょう。急激な増水には、十分注意してください。本流の場合は、渓流と異なり釣り下ることが暗黙のルールとなっております。人気ポイントなどでは、近距離で釣る場合もあるでしょう。ひと声かけて、お互いが気持ちよく釣りができるように心掛けましょう。とくに大きな堰堤下流などは人気ポイント。トラブルが無いようにしたいものです。

大きな堰提の下流は人気のポイントになります。周囲とトラブルなど無いよう注意しましょう。

情報活用

国土交通省の河川情報には、河川の水位計情報が掲載されています。その河川水位には、時間ごとの変化を見られるところもあり便利です。釣行する前、インターネットで調べておくと無駄足がありません。例えば、調べた数字と釣行時の河川状況を確認しておきます。次回から自宅にいても水況を知る目安となります。○○地区1.25が平水。1.35になれば10cm増水。あそこの流れ込みがチャンス。時間ごとの水位変化を見ることで、引き水のタイミングを計れますし、濁度も調べられる河川もあり、濁り具合を知ることができます。また、上流にある降雨量を調べれば、あと何時間くらいで濁りが入るのか目安になります。他には管轄漁業協同組合へ問い合わせることで、水況を教えてくれますが、釣れ具合に関しては、意外と情報が乏しいのが現状です。